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犯罪 の商品レビュー

3.9

242件のお客様レビュー

  1. 5つ

    60

  2. 4つ

    91

  3. 3つ

    55

  4. 2つ

    11

  5. 1つ

    2

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2012/06/23

あまり良いとは思わなかった。これはミステリーではないのかもしれない。少なくともエンターテイメントではなかった。

Posted byブクログ

2012/06/22

短編1つ1つが、印象的でした。 文体が落ち着いていて、重すぎもせず軽すぎもせず。 現実にあったことに題材を得ている、という事前の情報のせいもあって、 かなり突飛な話でも、ありそうだ~、あるかも~、 そうか~、と納得して読めます。

Posted byブクログ

2012/06/20

様々な書評での評価が高かったので読んでみた。面白かったといえば面白かったが、そこまでの評価を受ける内容だろうか?それともドイツ語の原本で読めば、また印象が違うのだろうか? どんでん返しやら、奇想天外なトリックやらに、骨の髄まで毒されている日本人のミステリー読みは、ビジネスや政治と...

様々な書評での評価が高かったので読んでみた。面白かったといえば面白かったが、そこまでの評価を受ける内容だろうか?それともドイツ語の原本で読めば、また印象が違うのだろうか? どんでん返しやら、奇想天外なトリックやらに、骨の髄まで毒されている日本人のミステリー読みは、ビジネスや政治と同様に、世界の非常識と化してしまったのかもしれない…

Posted byブクログ

2012/06/17

11編からなる、短編集。 犯罪を犯すにも、その人間ならではの何らかの理由があるのだ、 という事をこの11編から感じさせる。 当然、不条理なもの、理解できないものもあるし、 結局、何故犯罪を犯したのか、が分からない事もある。 ただ、その中には、確実に共感してしまう事が あるの...

11編からなる、短編集。 犯罪を犯すにも、その人間ならではの何らかの理由があるのだ、 という事をこの11編から感じさせる。 当然、不条理なもの、理解できないものもあるし、 結局、何故犯罪を犯したのか、が分からない事もある。 ただ、その中には、確実に共感してしまう事が あるのも間違いない。

Posted byブクログ

2012/06/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

刑事弁護士の筆者が実際の事件から発想を得て、印象に残る犯罪を抑えた筆致で描いた連作短編集。 短編集とは思えない、濃い話ばかり。 犯人が悪人・善人にかかわらず犯罪がただの犯罪として淡々と陳列されている。 人が罪を犯すかどうかのボーダーには何があるのか、その無駄のない静かな視点で追っている。 予測不可能な奇抜な発想、オチの切れ味の鋭さは素晴らしい。 バラエティに富んだ犯罪の見せ方やリンゴのガジェットなど、読者を飽きさせず一気に読ませてしまう趣向はすごい。

Posted byブクログ

2012/06/12

ホント海外ドラマみたい。 展開から眈々とした描写、心理の複雑さ。なんとなく絵が浮かぶ。 状況証拠や証言を元に、死人に口なしな被害者の心理や死の間際の様子などがよく描かれている。 臨場感たっぷりで特に心理描写は秀逸で、「なんでわかんだろ⁈」ってな素朴な疑問もあるが、事実を客観視...

ホント海外ドラマみたい。 展開から眈々とした描写、心理の複雑さ。なんとなく絵が浮かぶ。 状況証拠や証言を元に、死人に口なしな被害者の心理や死の間際の様子などがよく描かれている。 臨場感たっぷりで特に心理描写は秀逸で、「なんでわかんだろ⁈」ってな素朴な疑問もあるが、事実を客観視できる弁護士ならではなのだろう。リアリティがある。 一話ごとのサイズもいいし、後日談などオチがあるのもとてもいい。 多少脚色していても、こんなあり得ない話が、あるなんて人間て不思議だと思う。また、罪の意識、善悪に関して考えさせられる考案の要素もあって面白かった。

Posted byブクログ

2012/06/10

淡々と語られる文章で、余計な先入観やイメージが先行することなく、自分の価値観でストーリーを捉える事ができた。恐ろしいのは犯罪そのものではなく、その背景のリアリティ。文章とは裏腹に著者の温かな人間性にも魅了された。しみじみ余韻の残る至極の一冊。個人的には棘とエチオピアの男が好き。

Posted byブクログ

2012/06/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ドイツの作家の私としか出てこない弁護士が主人公の短編集。 たんたんとした雰囲気でさまざまな犯罪が描かれていく。 翻訳が良いせいか読みやすかった。 よく出てくるリンゴは何?

Posted byブクログ

2012/11/05

面白すぎる…! 高名な刑事弁護士が、自らの体験を元に描いた小説。 短編連作のような形です。 犯罪なのだから、明るい話ではありませんが。 犯罪をするに至った育ち方や運命の連鎖を、淡々と冷静に。 適確な話の運びで、すいすい読めてしまいます。 「フェーナー氏」は開業医。 美人のイン...

面白すぎる…! 高名な刑事弁護士が、自らの体験を元に描いた小説。 短編連作のような形です。 犯罪なのだから、明るい話ではありませんが。 犯罪をするに至った育ち方や運命の連鎖を、淡々と冷静に。 適確な話の運びで、すいすい読めてしまいます。 「フェーナー氏」は開業医。 美人のイングリットと結婚し、新婚旅行先で、決して棄てないと誓う。 だが、この妻はきつい性格だった… 「ハリネズミ」はレバノンから移住した一家の話。 カリムには8人の兄がいたが、皆犯罪者だった。 学校は多民族モデル学校で、80%が外国人だったので、いじめられることはなかった。 だが一人だけ頭の良いカリムはそのことを隠さなければならず、二重生活を送るようになる。 そして、兄の一人が犯罪を犯したとき、カリムは一計を案じ…? 「幸運」は戦争ですべてを失い、祖国を逃れてベルリンへやって来た若い娘イリーナ。 身体を売るしかなく、次第に生きている実感もなくなっていった。 だが通りで暮らしていた若者カレと出会い、心を通わせる。 ある日、イリーナの客が急死し、大変なことになるのだったが。 「棘」は博物館の警備員の話。 本来は6週間ごとに配置転換になるのだが、書類のファイルミスで、23年間も同じ展示室に居続けだった。 一番奥にあって訪問者も少ない、だだっ広い部屋に一人で。 そのために、だんだんおかしくなってしまい、ある時… 人への暖かい思いが、真実を追究し、犯罪の性質を見極めようとするまなざしの奥底にこめられています。 さりげなく書かれていますが、名弁護により無罪を勝ち取ってあげたケースに、しみじみと満足感がわき起こります。 ドイツの法律は日本とはやや違っていて、検察官は弁護士と正反対の立場ではなく、中立の立場なんだそうです。 参審制という裁判員制度のような物もあり、事件ごとに選出されるのではなく任期制。 これらは読む上ではそんなに問題にはなりませんが、知らなかったことなので興味を惹かれました。 悲惨というよりも数奇な運命に驚嘆。 あっという間に虐げられてしまう人の心の弱さと、時には回復も出来うる弾力の強さ。 短編小説の名手を何人も思い浮かべました。 モームやチェホフまで。 著者は1964年、ドイツのミュンヘン生まれ。 1994年からベルリンで刑事事件弁護士に。 2009年の本作でデビュー、ベストセラーに。多数の文学賞を受賞した。 日本でも「ミステリが読みたい!2012年」海外部門第2位。 週刊文春の「2011ミステリーベスト10」海外部門で第2位。 「このミステリーがすごい!2012年版」海外編2位。 2位が多いのはある意味、実録物と思われたからでは。 2012年4月、本屋大賞の翻訳小説部門、第1位。

Posted byブクログ

2012/06/03

移民問題を背景に秘めた様々な犯罪模様を、刑事弁護士の作者が淡々と描く事で異様な迫力を醸す短篇集。死体の状況など細部のリアリティが作品を情緒的に流れるのを押しとどめ、雰囲気の割に締まった作品となっている

Posted byブクログ