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犯罪 の商品レビュー

3.9

242件のお客様レビュー

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  3. 3つ

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2012/07/25

シーラッハ「犯罪」読んだ、大変よかった。http://tinyurl.com/cmk6xy4 人が人を裁くというのはどういうことなのか、罪の重さと量刑を何で決めるのか。誰もが罪人になる可能性を持っている。今わたしが罪に問われていないのは、小さな偶然の積み重ねに過ぎない(つづく ...

シーラッハ「犯罪」読んだ、大変よかった。http://tinyurl.com/cmk6xy4 人が人を裁くというのはどういうことなのか、罪の重さと量刑を何で決めるのか。誰もが罪人になる可能性を持っている。今わたしが罪に問われていないのは、小さな偶然の積み重ねに過ぎない(つづく 一人一人が抱える事情は平準化できないのに対して、法の運用と適用は標準化されている(当然)。この本の中で(そしておそらく現実でも)執られた采配は、きっと日本では期待できない。だって前例文化だもの、個々の事情に前例なんかないのに。だれも責任とりたがらないしさ。ぶつぶつ(おわり

Posted byブクログ

2012/07/25

シーラッハ「犯罪」読んだ、大変よかった。http://tinyurl.com/cmk6xy4 人が人を裁くというのはどういうことなのか、罪の重さと量刑を何で決めるのか。誰もが罪人になる可能性を持っている。今わたしが罪に問われていないのは、小さな偶然の積み重ねに過ぎない(つづく ...

シーラッハ「犯罪」読んだ、大変よかった。http://tinyurl.com/cmk6xy4 人が人を裁くというのはどういうことなのか、罪の重さと量刑を何で決めるのか。誰もが罪人になる可能性を持っている。今わたしが罪に問われていないのは、小さな偶然の積み重ねに過ぎない(つづく 一人一人が抱える事情は平準化できないのに対して、法の運用と適用は標準化されている(当然)。この本の中で(そしておそらく現実でも)執られた采配は、きっと日本では期待できない。だって前例文化だもの、個々の事情に前例なんかないのに。だれも責任とりたがらないしさ。ぶつぶつ(おわり

Posted byブクログ

2012/07/12

翻訳が読み易いし(酒寄さん好き)、とても面白かった。 11話の中から印象的だったものを書き出そうと思ってパラパラ見返すも、結局全部良かったのだと諦める。

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2012/07/11

罪と刑の確定にまつわる11篇の短篇集 フェーナー氏 タナタ氏の茶盌 チェロ ハリネズミ 幸運 サマータイム 正当防衛 緑 棘 愛情 エチオピアの男

Posted byブクログ

2012/07/07

短編集でした。 弁護士をしている筆者が、自身の担当した事件をヒントにして書いた小説だそうです。 玉石混合でしたが、面白く読みました。ドラマとかに出来そう。 日本人らしき人の話もあるのですが――日本人?(笑)というツッコミは無粋なのでしょう。

Posted byブクログ

2012/07/06

弁護士が見た犯罪者達の物語。 短編集のため読み易いが、ミステリというより文学作品。悲劇的な部分はカフカに近いか。 お気に入りは「チェロ」。ある姉弟の悲劇。最後にフィッツジェラルドの「グレートギャッツビー」の一節が出てくるなど、たまらない。

Posted byブクログ

2012/07/05

辛気臭い、うわぁってなるような、事件の短編。なのに読ませる。 ときたま救われたり、もやっとさせられたり。 著者が自分の弁護士体験をもとに書いているので、限りなくクロに近いシロが釈放されちゃったりするのもそわそわ遣る瀬無い。 しかし、ドイツだなぁ。とてもおもしろいです。

Posted byブクログ

2012/07/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ふと、グリム童話を連想してしまった。ドイツだから、という短絡ではなく、そうとは思わせずに人間の深いところを突いてくるようなところが似ている。 文体も内容も異国の地。日本にはない色と匂いがたちこめている、というのが第一印象だけれど、中を開けてみると、決して他人事では済ませられないものが詰まっている。 小説家であり、弁護士でもある筆者が記した11の短編は、どれも大変にインパクトが強い“犯罪”についての物語。それを、あたかもコンピューターの合成音アナウンスを聞いているような感情を排除した語り口で淡々と綴る。冷淡とも言えるほど簡潔な文体が、かえって登場人物の様子を、より鮮やかに描き出す。 「これは本当に犯罪?」「罰せられるべきは何か?」 読み手はつい、人を裁くことの難しさや罪の定義、法のあり方について等々、思いをめぐらせてしまうが、そうした説教くさい記述は皆無で、ただ事実が語られるだけで、時にはフェイドアウトし、時には唐突に終わる。 数々の賞を受賞し、欧米でベストセラーになったというこの本、筆者が実際に弁護した事件を基に記されているという。「人間とは?」という問いに国境は関係ないのだろう。33カ国語に翻訳されているそうだ。 決して読後感の良いものばかりではないし、「面白い」という言葉を使うのは気が引けるような内容ではあるが、しかし面白い。 思わず他の著作も購入してしまった。こんな本を、今のところ他に知らない。

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2012/06/29

ナチ党全国青少年最高指導者を祖父に持つフェルディナント・フォン・シーラッハは、ドイツ屈指の刑事事件弁護士。 著者が現実の事件に材を得て、書き上げられた『犯罪』は、世界32カ国で翻訳され、クライスト賞をはじめ数々の文学賞を受賞した。 日本国内でも、2012年本屋大賞〈翻訳小説部...

ナチ党全国青少年最高指導者を祖父に持つフェルディナント・フォン・シーラッハは、ドイツ屈指の刑事事件弁護士。 著者が現実の事件に材を得て、書き上げられた『犯罪』は、世界32カ国で翻訳され、クライスト賞をはじめ数々の文学賞を受賞した。 日本国内でも、2012年本屋大賞〈翻訳小説部門〉第一位 『このミステリーがすごい!2012年版』海外編 週刊文春2011ミステリーベスト10 海外部門 『ミステリが読みたい!2012年版』海外篇 で、第二位など、評価されている著作である。 二作目の『罪悪』もすでに映画化が決定しており、活字だけではなく映像でもシーラッハは世界を席巻しそうである。 一生愛しつづけると誓った妻を殺めた老医師。兄を救うため法廷中を騙そうとする犯罪者一家の息子。羊の目を恐れ、眼球をくり抜き続ける伯爵家の御曹司。彫像『棘を抜く少年』の棘に取り憑かれた博物館警備員。エチオピアの寒村を豊かにした、心やさしき銀行強盗。 たしかに事件はおこり、被害者がいて加害者がいる。その真実が客観的に描かれてゆくなかで、著者の事件や人々に寄せる優しいまなざしがある。 犯罪者といえば、われわれと大きく一線を画する存在であるイメージを持つ。しかし、温厚でまじめな町医者が、何十年も連れ添った妻の頭を斧でかち割る。 犯罪は、思っているよりも日常にひそんでいることを示唆されているようで怖い。 虚実の皮膜がどれくらいの厚さなのかは、作者に訊かないとわからないが、辿り着く運命の通底する不条理と悲哀が静かに共鳴する作品だと思う。

Posted byブクログ

2012/06/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

弁護士の著者が実際にあった事柄を元に描いた短編小説。 話は盛り上がらず、ドラマチックにせず、淡々と。 そんな感じものなので、それを踏まえて読まないと危険。 どれもこれも単純な話ではなく、面白みがある。 ”事実は小説よりも奇なり”を楽しめる。 例えば、人が足の裏に刺さった針を抜くという行為を見ることに悦楽を感じた男の話など。

Posted byブクログ