空が青いから白をえらんだのです の商品レビュー
たまたま受刑者の詩に触れた。荒削りな作品から考えさせられる作品もあり、詩が言葉の使い方、人間形成の一助になると感じた。国語の授業で作品を作る機会があったらよかったと今更思えた。
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奈良少年刑務所での社会性涵養プログラムの中の童話と詩の授業で書かれたもの。 詩はよくわからないが、このプログラムの取り組みは素晴らしいと思った。
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本のタイトルとなった詩のタイトルは「雲」 雲 空が青いから白をえらんだのです 少年の母が死ぬ前にいった最期の言葉、「さみしくなったら、空をみて、私はそこにいるから。」(図書館に返却した後、記憶で書いているので、本の中の表現とは少し違うかも。。澤穂希さんの、「苦しくなったら私の...
本のタイトルとなった詩のタイトルは「雲」 雲 空が青いから白をえらんだのです 少年の母が死ぬ前にいった最期の言葉、「さみしくなったら、空をみて、私はそこにいるから。」(図書館に返却した後、記憶で書いているので、本の中の表現とは少し違うかも。。澤穂希さんの、「苦しくなったら私の背中を見て」と混じっているかもしれない。) 母が空で服のコーデをしているようでもあり、少年が、環境が良ければ自分も真っ白でいられたのに、と、嘆いているようでもあり、はっとさせられる表現だ。 他の作品は、ここまで詩的なものは少ない。(だから、この作品がタイトルに選ばれたのでしょう。) また、被害者に対して申し訳ない、という心情を歌うより、自分の大事なひとを悲しませてしまったことを悔いる詩が多い。 こういう本を出そうと思う大人が少なくとも何人かはいらっしゃる、という事実の重さが、少年にきちんと伝わっているとよいなと思った。
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この、題になっているたった一行の詩。 読み取り方は人それぞれ。でも、これを書いた少年のこと(環境や現在置かれている立場、生い立ち)を知ったら。 この1行を書けるのは、この少年しかいない、と思う。 いったい、青い空に浮かぶ雲を見てどれだけの人がその色の意味を考えるだろう。 罪を...
この、題になっているたった一行の詩。 読み取り方は人それぞれ。でも、これを書いた少年のこと(環境や現在置かれている立場、生い立ち)を知ったら。 この1行を書けるのは、この少年しかいない、と思う。 いったい、青い空に浮かぶ雲を見てどれだけの人がその色の意味を考えるだろう。 罪を犯してこんなところにいる少年たち。でも果たしてそれが罪であることを彼らは知らずに育ったんじゃないか。何が良くて何が悪いのか。 どうして、いつもおなかがすいているのか。おかあさん、って殴るひとじゃないのか。 決して彼らを弁護するためにこの詩集が出たわけではないし、被害者がこれを読んだらどう思うだろうか、と考えずにはいられない。
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受刑者の詩というものに初めて触れた。飾られない言葉たちが整然と並んでいた。なかでも表題の詩は、たった一行に込められた想いも含めて響いた。性質の差こそあれど、根っからの悪人など居ない。
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#空が青いから白をえらんだのです #寮美千子 #新潮文庫 #読了 受刑者とか少年刑務所という言葉だけでマイナスイメージが浮かんでしまう。しかしこれを読むとそうではないのだとわかる。もとから悪い子はいない。孤独や痛みが原因なのだ。詩に、言葉に、こんな力があるとは。 もっと寛容な社会...
#空が青いから白をえらんだのです #寮美千子 #新潮文庫 #読了 受刑者とか少年刑務所という言葉だけでマイナスイメージが浮かんでしまう。しかしこれを読むとそうではないのだとわかる。もとから悪い子はいない。孤独や痛みが原因なのだ。詩に、言葉に、こんな力があるとは。 もっと寛容な社会に。
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詩はあまり得意な方ではなかったです。 でもこの本に書いてある言葉には信じられないくらいのバックグラウンドがあると思うと、その余白にとてつもない重厚さを感じます。受刑者たちの気持ちにのまれ初めて本を読んでいて泣いてしまいました。
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もちろん法を破ったからこそ少年刑務所に身を置いているわけだけれど、ここには書かれていない事情や生育環境がそれぞれにあったのだろうと察せられて複雑な気持ちになる。詩というよりは思いの丈が拙くも書かれている。乾ききった心に本当に必要なものは丁寧に向き合い惜しみない愛情を注いでくれる誰...
もちろん法を破ったからこそ少年刑務所に身を置いているわけだけれど、ここには書かれていない事情や生育環境がそれぞれにあったのだろうと察せられて複雑な気持ちになる。詩というよりは思いの丈が拙くも書かれている。乾ききった心に本当に必要なものは丁寧に向き合い惜しみない愛情を注いでくれる誰かなんだと思う。
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自分の将来の夢を明確にしてくれた本。 号泣。自分と重なる所もあって共感したり、自分でも気づいたなかった自分の気持ちが少しわかった気がする。 本来救われる立場の人間が犯罪者になるこの世の中に嫌悪感。誰もが幸せな世界になればいいのに
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奈良に住んでいながら、奈良少年刑務所に関しては知識も関心もなかった生活を送っていた。赤煉瓦に囲まれた刑務所の中の少年たちに関わってこられた方の手記。想像通りの子どもたち。出所後の社会の視線はとても厳しいものだと予想するが、罪を認め、人生をやり直そうとする子どもたちの背中を押せる人...
奈良に住んでいながら、奈良少年刑務所に関しては知識も関心もなかった生活を送っていた。赤煉瓦に囲まれた刑務所の中の少年たちに関わってこられた方の手記。想像通りの子どもたち。出所後の社会の視線はとても厳しいものだと予想するが、罪を認め、人生をやり直そうとする子どもたちの背中を押せる人でありたいと感じる一冊。
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