天と地の守り人(第3部) の商品レビュー

上橋菜穂子【著】

2024/08/31

面白くて眠らずに読了。
チャグムがロタとカンバルの同盟をなして新ヨゴに戻ってからの物語。草兵として出征したタンダのことや、チャグム皇子と帝の親子のこと。それぞれが国を想って様々な動きをしている面白さ。壮大な物語でした。
シリーズがこれだけ続いていて、最後が一番面白いなんて稀有。

2024/08/25

シリーズ最終巻
大団円と言っていいだろう。
第1部でタルシュ帝国の前で風前の灯火だったのが、ここまで持ち直した。
しかしながら、チャグムは額に刀傷があるスカーフェイスで国に戻ってきたし、
タンダは徴兵されて腕を負傷し、敗血症を防ぐため、バルサが鉈で片腕切断した。
呪術師の老婆トロガイは全裸で祈祷して青息吐息だ。
みんな、その後、どうなったのだろう？

2024/07/04

一人の兵士が見た戦争
王が見た戦争

両方の視点から見た
リアルな戦争の記述が迫力

圧巻！

2024/06/30

スピンオフを除けば、最終巻。
再読で、こんなに長い作品集を読んだのは初めてかも。当時は、とにかく物語の壮大さに感銘を受けた。今回はこの世界に暮らす市井の人々の想いを想像しながら愉しめた。帝としての生き方が理解できる年齢になってしまったことに、少し寂しさを感じた。

2024/05/08

チューした！チューしよったで！（中学生か！）

はい、守り人シリーズ堂々の完結でございます
長かったバルサ、チャグムそしてヒマメロの旅もそれぞれの終わりを迎えることになりました

それにしても上橋菜穂子さん、あんたなんちゅー世界を作り上げてくれたんや
なんていうかな、ちゃんと息してるのよ
世界がちゃんと息してる
つまりさ、あれだ、そう！生きてるってことよ！
登場人物全てがそれこそ市井の人々に至るまで、そして自然が、そう天と地からとてつもない命を感じる物語だったのよ

たからもう没入感がエグい

どうしたってバルサとチャグムと一緒に旅してるように思えるわけ
いや、それだけじゃない
世界の全てに命が溢れてるから、時には敵陣に切り込むチャグムに続くカンバルの槍騎兵となり、時にはバルサと共に戦火から逃げる人々の護衛士となり、口笛で仲間に言葉を伝える小さな牧童のひとりとなり、タンダの横で盾を構える草兵となり、ヒュウゴの命令で城に潜む密偵となり、シュガの指示で青弓川に調査に行く星読博士となり、ノルガイと共に人々に災厄の訪れを告げる光の鳥を飛ばす呪術師となったのです

彼らは皆ちゃんと息をしていたから、自分も彼らの隣で息をしているように感じられたのです

そして命は続くのです

2024/03/06

読み終わったー…という満足感に包まれる。
とにかくハッピーエンド。これぞハッピーエンド！

タンダはもう無理かと思ってたけど、腕を失ったものの命は助かった。命を救うためにとっさに腕を切りおとす判断のできるバルサにも感動するし、どんな状況でも帰って来ると信じていたトロガイ師の愛情にも涙が。

もちろんチャグムだって新ヨゴの皇族が決して経験しないいくつもの穢をまとっても立派に皇太子として戦ったところにも感動すれば、下界に降りることすら嫌うのに息子のためと戦場に降り立つ二ノ妃の行動も素晴らしかった。
シュガも悩みながら国のために動いていたからこそチャグムとの再会には感動したし…帝はあんまり好きじゃなかったけど、そのように育てれて生きてきた部分を捨てないところに一本真っ直ぐな志を感じた。ある意味、チャグムと似てるのかもしれない。

このあと番外編も読みたいけど、このあとの話はあるのかなー？帝になったチャグムがバルサと会えるような話を読みたいなぁ。もちろんバルサとタンダのその後も読みたい。

2024/04/03

5
やっとチャグムの長い旅が終わってよかった。
シュガとの再会にまた涙。
この作品何度目の涙だろ。
二ノ紀のチャグムの母親が看病に来た時、この母にしてこの子ありだなと思った。
とにかくあげたらキリがない。
ホントよい作品。

2024/02/24

本当にすばらしい長編だった。
家に置いておいて娘たちにも読んでもらいたいな。

二の宮も芯の強い女性。

番外編も楽しみ！

2024/02/22

「よき物語」に出逢えた時は
ほんとうに　満ち足りた気持ちにさせてもらえる。
ましてや　その物語が大河物語であれば
その気持ちはなおさらである。

読み終えて本棚に戻し
その背表紙を見ているだけでも
読んでいた時の「心地よさ」が
じんわり蘇ってくる

上橋菜穂子さんと同時代に生きていることに
感謝したくなってしまうほどである

2024/01/10

シリーズ最後は3部作。
結末はわかっているようなものだけど、ハラハラドキドキ楽しめました。
すっかり成長したチャグムが夢を叶える苦難の旅路。
それを支える人々の思惑。
色んな人それぞれの正義。
そしてバルサ、タンダ、トロガイの行動。
全てが面白かった！

あーあ、読み終わってしまった…。読み終わるのが残念だけど続きを早く読みたい…と思える物語りは久しぶりでした。