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殺人鬼フジコの衝動 の商品レビュー

3.3

830件のお客様レビュー

  1. 5つ

    77

  2. 4つ

    235

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    301

  4. 2つ

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2011/09/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

色々な意味で衝撃的な作品だったので★4つ付けました・・・。 本屋さんや帯での文句は若干大げさすぎる気はしますが、 とにかく怖い作品です。 身の毛もよだつ、、、というのは本当は幽霊やお化けではなく、 このように人に対して使うべきだと感じるほどでした・・・。 フジコの自己中心的にも思える「幸せ」への欲求がどんどん彼女をどん底へ落としてゆくさまに、なんともいえない感情を抱く。 描写が異様にリアルさがあるゆえに、 気持ちの悪い気分になるのは明白なのに、読み進めてしまう。 でも、本当に怖いのは、 そんな狂気までの感情を抱き、人を簡単に殺してしまうフジコではなく、 作者がどんな思いでこの作品を書いていたかというところに及んでいく場面ですね。 あとがき、というのはその部分が明らかにされる部分なので、 決して最初に読んだり、読み落としてはいけない。 確かに、なんだか最後の最後まで救われない作品です。 気持ち悪さしか残らない作品です。 でも、これまでも衝撃を与えられる作品は少ないと思います。 人の狂気や、殺意の怖さ、平凡な人生が転落に変わる時、 湊かなえさんの「告白」を思い出しました。

Posted byブクログ

2011/09/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

待ち合わせまでの時間を有効活用しようと本屋さんの棚を巡っていたとき、タイトルに惹かれた本。けれど、帯の文句で少々興ざめ。ミステリ要素を含む本にこの帯はダメでしょ・・・と、一度は手に取った本を棚に戻した。けれど、やはりそのタイトルと表紙の印象は強烈で、結局は購入して読んだわけだけれど・・・。と思ったら、「BOOK」データベースの紹介文にも同じような文句があるんだね(苦笑)。 これから読もうと思っていて、これ以上の情報を得たくない方は、続きは読まないことをオススメする。 さて、その問題の文句というのは、 「あとがきまでが物語です」というもの。で、データベースの紹介文には「最後の一行を読んだ時、著者が仕掛けたたくらみに云々・・・」というもの。どちらも特に必要な情報じゃないし、そんな情報がなくてもタイトルだけで惹かれる人は多いと思う。 両親からの虐待と学校での男子からのイジメ(いや、もはやその範疇を超えた性暴力)に疲れ果てていた小学5年生のフジコ。あるとき、両親と妹が殺され、家族でただ一人残されてしまう。フジコは悲しむより先に安らぎを得た。これで衣食住の心配は要らない。とりあえず虐待はなくなった。転校することでイジメからも解放された。”ネタ”を探す大人たちには、ちょっと悲しげな顔を見せれば同情してくれる。「オトナなんてちょろい」。フジコが真っ先に覚えたこと。 母の妹である茂子がフジコを引き取った。決して裕福な家ではないけれど、母と違って暴力をふるったりはしない。それどころか、必要以上にフジコに優しく接する。フジコは家で、学校で、嫌われないように、失敗しないように、それだけを考えて、人の顔色をうかがいつつ暮らす。誰を味方につければ一番優位になる? それを見極めるべく、注意深く人を観察していく。「嫌われること」「いじめられること」、それを極端に恐れるあまり、彼女は11歳にして殺人を犯してしまう。 そこからの人生は上手くいくように見えたけれど、それでも徐々に何かが狂っていく・・・。フジコはことごとくハズレを選んでしまう。堕ちていく・・・。堕ちていく・・・。ひたすら堕ちていく・・・。這い上がろうとするたびに邪魔者を排除していく。そうして手にかけた人数は15人。少なくても15人、だ。 読んでいて決して気持ちの良くなる本じゃない。というよりも気分が落ち込んでいくような・・・。「イヤミス」ってこういう本のことか・・・。けれど、先へ先へと読み進めてしまうのだから、不思議だ。最近、このタイプのミステリに出逢うことが多いな(苦笑)。 で、最初に書いた「あとがき」の件。だからダメだっていったんだ。そんなことを帯で知ってしまったから驚きは少なかった。あとがきを読む前から何となくわかってしまったことではあるけれど。 だけど、「最後の一行」が何を意味するのかがまだわからない。「イニシエーション・ラブ/乾くるみ」的なものだとは思うのだけれど。ネットを探してみてもネタは落ちてなかったし。 どなたか、私にこの「最後の一行」に隠されたトリックを教えていただけないだろうか。このままじゃモヤモヤして眠れやしない。読み返せばいいのだろうけれど、そこまでの力は残っていないのだ(苦笑)。それだけ力を奪われる”イヤミス”だった。

Posted byブクログ

2011/09/03

やばい。今まで読んだ小説で一番怖い。思い出すだけで鳥肌たつわ。もう二度と読みたくないし、人にも薦めたくない。

Posted byブクログ

2011/09/01

あとがきまでしっかり読んでください。 最初の数ページでこれほど胸糞悪く書けるものだと、読み進めるのを断念してしまいそうになりました。面白いのか否か、ホラー的な表現が苦手なため私では判断つきませんが、読んでいてとにかく気持ち悪くなぜか最後が気になってしまう本です。

Posted byブクログ

2011/08/30

紹介文が気になったので 予想の斜め上をいってた。 あとがき読んでさらに斜め上をいった。 桐野夏生さんのグロテスクに並ぶ怖さ。 幽霊よりも人間が一番怖い。 作品の紹介 一家惨殺事件のただひとりの生き残りとして新たな人生を歩み始めた十一歳の少女。だが彼女の人生はいつしか狂い始...

紹介文が気になったので 予想の斜め上をいってた。 あとがき読んでさらに斜め上をいった。 桐野夏生さんのグロテスクに並ぶ怖さ。 幽霊よりも人間が一番怖い。 作品の紹介 一家惨殺事件のただひとりの生き残りとして新たな人生を歩み始めた十一歳の少女。だが彼女の人生はいつしか狂い始めた。「人生は、薔薇色のお菓子のよう」。呟きながら、またひとり彼女は殺す。何がいたいけな少女を伝説の殺人鬼にしてしまったのか?精緻に織り上げられた謎のタペストリ。最後の一行を読んだ時、あなたは著者が仕掛けたたくらみに戦慄し、その哀しみに慟哭する...。

Posted byブクログ

2011/08/30

本屋で読んだポップと帯をに惹かれて購入。 なんと言うか……あとがきまでが物語でした(笑) あとがきを読まずとも物語は成立するけど、あとがきを読むと話が変わる。 読みながら何故か引っ掛かって、でも話を読み進める内に忘れてしまっていた事の答えが、あとがきにある。この構成はおもしろい...

本屋で読んだポップと帯をに惹かれて購入。 なんと言うか……あとがきまでが物語でした(笑) あとがきを読まずとも物語は成立するけど、あとがきを読むと話が変わる。 読みながら何故か引っ掛かって、でも話を読み進める内に忘れてしまっていた事の答えが、あとがきにある。この構成はおもしろいですよね。 でも、帯は煽りすぎかな。 もっと凄いどんでん返しがあるのかと思いきや、予想の範囲だった。 確かにあの煽りが無いと、あとがきを先に読んでしまう人や、あとがきを読まない人に、この本を100%楽しんでもらうことは出来ないけれど、読者を構えさせてしまっては意味がないかな。 やっぱりあのラストは予想外な所にしれっと書かれるからこそ、最大の効果を発揮すると思うので。

Posted byブクログ

2011/08/29

フジコはただただ、絶望から逃げ出したいだけなんだけど、絶望の対極にある「幸せ」が見えてないからものすごい回り道になってしまうんだろう。ラストは...どうなのかな。おもしろい仕掛けだとは思うけど、少なくとも好みではない。

Posted byブクログ

2011/08/29

前半のフジコの学生時代の章はのめり込んで読めましたが、その後はただただ衝動的なフジコの生きざまが描かれているだけに感じ飽きてしまいました。ラストにもそれほど衝撃を感じず。仰々しい帯に煽られて期待しすぎてしまっていたのかもしれません。可もなく、不可もなく、でした。

Posted byブクログ

2011/08/27

「殺人鬼フジコの衝動」を読了。いやー、色んな意味でエグいですね、これ。でも、最初から最後まで計算された構成はやられた感があります。ラストで「うわー」ってなりました。「人形」って、やっぱり怖いなぁ・・・。

Posted byブクログ

2011/08/21

こんな本枕元においておきたくない。実に気持ちが悪く不快な本だった。 しかし一気読みさせるパワーがある。叙述トリックもお見事。

Posted byブクログ