TPP亡国論 の商品レビュー
以前からマスメディアなどで大きく取り上げられてきたTPP参加に関する問題。 衆院選を目前に、争点のひとつとして大きく取り上げられていることもあり、しっかりと勉強しようと手に取りました。 著者はTPP反対の論者として有名(だと思います)な中野剛志さん。 個人的にすごいと感じたのは...
以前からマスメディアなどで大きく取り上げられてきたTPP参加に関する問題。 衆院選を目前に、争点のひとつとして大きく取り上げられていることもあり、しっかりと勉強しようと手に取りました。 著者はTPP反対の論者として有名(だと思います)な中野剛志さん。 個人的にすごいと感じたのは、昨今指摘されるデフレの問題に鋭い指摘を加えていることです。 日本経済は現在デフレが続いています。 慢性的な経済の病であるデフレから抜け出そうと努力している中、TPPに参加することはデフレを加速させることに他ならないと著者は述べています。 同時に、現在はアメリカのリーマンショックに端を発する世界的な不況に加え、ドル安・ユーロ安が恒常的になっています。 日本を取り巻くアジアの国は外需の依存度が高い国ばかり。 輸出主導の景気改善は、円高&世界的不況&輸出先なしという何重ものハンディの下、絶望的であるとしか言えません。 TPP問題だけでなく、リーマンショック以降の世界的な貿易の流れ、日本のデフレ問題と公共投資の間違った認識、日本の食料需給率、日米安全保障問題など、関係する重要なトピックにまんべんなく触れながら、TPPについて再考させてくれる内容の濃い本です。 次は賛成の方の書籍も読んでみたいと思います。
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この本は、TPPに関する中野剛志さんの主張でもある訳だが、一番納得した点は冒頭にあった。 日本人の様子を見ていると、ほぼ、全ての人がTPPへの参加に賛成しているようだが、その根拠があまりにも弱く論理も弱い。つまり、”なんとなく”TPPに賛成しているということだ。中野さんはこの状...
この本は、TPPに関する中野剛志さんの主張でもある訳だが、一番納得した点は冒頭にあった。 日本人の様子を見ていると、ほぼ、全ての人がTPPへの参加に賛成しているようだが、その根拠があまりにも弱く論理も弱い。つまり、”なんとなく”TPPに賛成しているということだ。中野さんはこの状態を一番心配する。つまり、日本人の「思考停止状態」、もしくは「ブレーカーが落ちた状態」が問題ということだ。 だから、TPPの是非を議論することを通して、思考停止していた頭の回路を復活させようという試みである。 ここには賛成!
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自分なりの理解をまとめると、 「TPPに参加しても悪影響か無意味なことしか無いから参加しない方がいい。 政府が主張するメリットは嘘か期待値が少ないことばかり。 それは政府がTPP参加ありきで理由をこじつけてるから。 政府や産業界などがTPP参加にこだわる理由は、 過去のアメ...
自分なりの理解をまとめると、 「TPPに参加しても悪影響か無意味なことしか無いから参加しない方がいい。 政府が主張するメリットは嘘か期待値が少ないことばかり。 それは政府がTPP参加ありきで理由をこじつけてるから。 政府や産業界などがTPP参加にこだわる理由は、 過去のアメリカ依存で成功を手にした体制を変えたくないから。 そして、日本はデフレ脱却を最優先にすべきで、 そのためには自由貿易・輸出増ではなく、 内需拡大・公共事業拡大にまい進すべき。 」 素直に、なるほどと思える文章だった。 著者の主張も分かりやすいし、根拠となるデータも示してあり、 予想される反論にも論理的に答えている。 ただ、しばしば、 論理が飛躍してるんじゃない?(日本の対東アジア貿易黒字より東アジアの対米貿易黒字が大きいだけで、なぜ「日本は東アジアに原料を輸出し東アジが加工して儲けてる」という論になるのか・・・) これは無理やりすぎるだろ^^;ってとこもあった(5章冒頭の「戦略」の言葉遊びはがっかり) あと、官僚を引退した谷地氏の主張だけで、 政府、産業界、マスコミなど全ての賛成論者の弁としてるのが弱かった、 というか物足りなかった。(反対論だから仕方ないのだろうが) また、TPPに参加せずに日本を再生する方法として、 デフレ脱却→内需拡大→財政赤字を増やしてでも公共事業増やす だけなのがパンチに欠ける印象。 しかし、反対論者の主張やTPPの現状、それに関する経済の仕組みを理解するにはちょうどいい内容だと思う。 幸運にも手元には「TPP興国論」なる本がある。(亡国論読了後すぐに見つけて買った) 一方の主張だけ読んで分かった気になるのは、無知な私には危険すぎる。
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「平成の開国」とか「自由貿易」とかのキャッチーなフレーズで、何となーくいいんじゃないとか思っていたTPPについて、ちょっとどうなんだろう?と考えるきっかけになった。おいおい、デメリット多過ぎじゃないかと。賛成、反対それぞれの良書を読んだり調べたりして、後は自分で決めるのが良しだな...
「平成の開国」とか「自由貿易」とかのキャッチーなフレーズで、何となーくいいんじゃないとか思っていたTPPについて、ちょっとどうなんだろう?と考えるきっかけになった。おいおい、デメリット多過ぎじゃないかと。賛成、反対それぞれの良書を読んだり調べたりして、後は自分で決めるのが良しだな。
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TPPという急進的な自由貿易の枠組みになぜ日本は参加しようとしているのか。 著者は、TPP参加に反対の立場から、以下のような論理を展開していった。 そもそも日本はもとともからして、アメリカや韓国よりも関税率が低い。すなわち決して”鎖国”をしているわけではない。 日本は輸出主導で...
TPPという急進的な自由貿易の枠組みになぜ日本は参加しようとしているのか。 著者は、TPP参加に反対の立場から、以下のような論理を展開していった。 そもそも日本はもとともからして、アメリカや韓国よりも関税率が低い。すなわち決して”鎖国”をしているわけではない。 日本は輸出主導ではなく、内需主導によって成長すべきである。 景気改善のためには、デフレの是正が最優先だが、貿易自由化はデフレを悪化させる。 低い食料自給率は、貿易の戦略上不利である。農業にダメージを与え、これ以上食料自給率を下げることは、国益に適わない。 貿易自由化は急進的なナショナリズムを生み出す原因となる。 TPP参加が国防において、安全を保証するものにはならない。ただしこの点は、自主防衛という考え方に向かう。この自主防衛を著者は、福沢諭吉の開鎖論を挙げ、説明している。 読み終えて、TPPを考えることは、日本のこれからの進むべき道を考えるということであると感じた。この本を読み終わった後に、国際情勢に関するものをさらに読みたくなり、”国防の常識”という角川の新書を手に取ってみた。
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TPPに過激に反対する中野氏の著作。 様々な例を元にズバズバと反対論を展開していく。非常に興味深い。 TPPに興味があるならば絶対に読んでおきたいですね。 ただ、この反対論が全てではなく、あくまで一つの見方であるという前提で読むべきです。 何も知らない人がこれを読んで、反対色に染...
TPPに過激に反対する中野氏の著作。 様々な例を元にズバズバと反対論を展開していく。非常に興味深い。 TPPに興味があるならば絶対に読んでおきたいですね。 ただ、この反対論が全てではなく、あくまで一つの見方であるという前提で読むべきです。 何も知らない人がこれを読んで、反対色に染まってしまうことは怖いですね。 賛成の立場の方にもそれなりの理由がある。 見識を広げるために読んでみてください。
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デフレを脱却できないことが日本の大きな問題であり,TPP参加は,デフレを加速させるだけであり,日本へのメリットは殆どない。客観的なデータを盛り込んで述べているので,説得力がある。賛成論者の著書も読んで比較してみたい。
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"TPPが日本では最近数多く議論され、新聞を毎日のように飾っています。自分も海外に住んでいる為か、日本の立場について正直あまり意識もしていませんでした。様々な人がそれぞれの立場から書いているのをみると、勉強させられることも多いですね。これは本当に難しい問題だと思いますが...
"TPPが日本では最近数多く議論され、新聞を毎日のように飾っています。自分も海外に住んでいる為か、日本の立場について正直あまり意識もしていませんでした。様々な人がそれぞれの立場から書いているのをみると、勉強させられることも多いですね。これは本当に難しい問題だと思いますが、日本のような食料自給率の低い国が、食糧についてまったくノーガードになってしまうことは、これはかなり将来危険なことになると思います。ただし、日本の農業自体が保護され続けたことにより、高齢化してしまっているので、こちらの本質的な問題の方が危機的ですが。。この問題は実は日本の存続にも関わる大事なことだと思いますので、是非興味を持って読んでみてください。 グローバル化する社会の一面も見えてきます。世界中に展開する大企業にとっては、戦略的に使えるのがTPPだと思います。しかしメリットよりもデメリットが多くなる立場の人が圧倒的に多くなるでしょう。ここでも格差社会がどんどん広がる一面が理解できます。"
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
過激なタイトルは若干苦手だけど、見解の根拠となる、参考文献やデータが提示されている点が良心的だと思った。 TPP推進派の「第三の開国」や「鎖国か開国か」などのキャッチフレーズに比べて地味だけど、データを元に、デフレ経済下で自由貿易を推進することのデメリットをとても分かりやすく説明している。 また、非関税障壁を含めた撤廃が、その国の文化や商慣習に何をもたらすのか、地域によって経済や法律などが違うのは当り前なのに、それを撤廃してまで自由貿易を進めることにどんなメリットがあるのか。誰にメリットがあるのか。軍事面だけでなく、食料や環境などの安全保障をどうすべきなのかなどなど、決して単純ではない話について、色々と考える良いきっかけになった。
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TPPについて詳しく知りたかったので読んだ。 真面目な本なので、読むのが大変かなと思ったが、 とてもわかりやすく書いてあり、 馬鹿なわたしでも、8割は理解できた。 TPP参加への反対意見だったのだが、 本当に怖いことなのだと思った。 しかし、これもまた偏った意見な...
TPPについて詳しく知りたかったので読んだ。 真面目な本なので、読むのが大変かなと思ったが、 とてもわかりやすく書いてあり、 馬鹿なわたしでも、8割は理解できた。 TPP参加への反対意見だったのだが、 本当に怖いことなのだと思った。 しかし、これもまた偏った意見なのかなと思い、 賛成意見もきちんと調べなければいけないなと感じました。
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