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からまる の商品レビュー

3.7

65件のお客様レビュー

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2011/12/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

p186 「~彼らは海にただよっているゴミみたいな虫なんだ。イルカやイソギンチャクや華やかな熱帯魚と違って誰も欲しがらない、誰も気にとめない。どれだけ小さな死が積み重なっても誰も泣かない。けれどね、ゴミみたいな死骸でもこうして美しい名がつく。君が見とれるくらいの」

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2011/10/11

ことばのとても美しい作品。ユニークな生物を各章のモチーフに据え、登場人物を変えながら性と生について語られます。 それぞれの話がつながっているので、各人物を色々な角度から見ることができるのも魅力の一つ。 蝸牛の殻やファルダの赤など、色のイメージが鮮烈に印象に残る作品でした。

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2011/09/22

Twitterでオススメコメントをいくつか見たので、図書館で借りた。 7つの短編集。 登場人物それぞれに内に秘めた思いがあるんだけれど、それを持て余していて‥ 私は好きなお話。 大原さんが出てくる場面は、言葉をもらさないように、繰り返し読んだ。

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2011/09/18

図書館でジャケット借り。 最初はなんか気味が悪い話だなぁと思ったけど、読んでいくうちに主役の登場人物がどんどん変わっていって1つ1つは短編だけど1冊全部読んでまた理解が深まりました。うーん深い! 独特な世界観が読み進めるうちに結構好きかも!って思った。

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2011/09/16

単純なようで複雑な思いが行き交う人と人とのつながりを、短編ごとに主人公を違えて描いた作品集。それぞれ章ごとにモチーフとなる生物があるのですが、これがヒトデだったりヒドラだったりとユニークでなかなかいいセンス。そのどこか輪郭がくずれそうなたゆたうように生きる生き物たちに人物たちの感...

単純なようで複雑な思いが行き交う人と人とのつながりを、短編ごとに主人公を違えて描いた作品集。それぞれ章ごとにモチーフとなる生物があるのですが、これがヒトデだったりヒドラだったりとユニークでなかなかいいセンス。そのどこか輪郭がくずれそうなたゆたうように生きる生き物たちに人物たちの感情のゆらぎを重ねて、喜びや悲しみを描き出しています。巧緻な文章、というのとは違い、視点がとても近いように感じました。ときおりとても生々しい。男女の描写とか色っぽかったなと。 最終章のなにげない会話がとても良かったですね。生きているという意味を、とても温かく優しく表現していると思えました。

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2011/06/10

出てくるマテリアルもいい ムカデ、とか、くらげ、星の砂、イソギンチャク...etc 暗いようで、最後は希望の光を失いきらないで、それぞれが終わっているように思った。自分なりの答えを見つけて、生きている。

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2011/05/20

うん、やっぱり良いね千早茜。 物語の中に流れる、この何とも言えない空気が好き。 「あししげく」と「うみのはな」が印象的。特に「うみのはな」のように憎みあいながらも、心のどこかで求め合ってしまう兄妹というのが私的にかなりツボ。そういえば「魚神」も姉弟の話だったっけ。

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2011/05/09

http://twitter.com/#!/asayotakii/status/66900053293412352

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2011/07/16

天窓があるロフトで休日を寝て過ごす地方公務員の、上司である係長さん(人のいい役所のおじさんって感じかな)の趣味は釣り。なぜか女子高生が釣り場に現れる。その女子高生がからまっている餌の虫に対して披露する知識。それはそれはスゴい知識です。そのやり取りを通して、役所のおじさんは奥さんに...

天窓があるロフトで休日を寝て過ごす地方公務員の、上司である係長さん(人のいい役所のおじさんって感じかな)の趣味は釣り。なぜか女子高生が釣り場に現れる。その女子高生がからまっている餌の虫に対して披露する知識。それはそれはスゴい知識です。そのやり取りを通して、役所のおじさんは奥さんに思いをぶちまける決心をするんだけど、現実はそう上手くはいかないよなって思いながら読んでしまう自分はちょっと寂しいです。素直にならなければ。ってのが、全編を通して流れているメッセージなんだろうな。雨が降ったり止んだりとスッキリしない天気にはマッチする本です。お酒よりもお茶の方が合うと思います。

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2011/04/22

それぞれの主人公が微妙につながり合う連作短編。全7話。 1、まいまい‥公務員の武生と眠りにくる女、葛月先生 2、ゆらゆらと‥武生にふられた田村と男嫌いの華奈子。くらげ。 3、からまる‥武生の上司 4、あししげく‥武生の姉の妊娠事情。こむかで。 5、ほしつぶ‥武生の甥の蒼真、金魚を...

それぞれの主人公が微妙につながり合う連作短編。全7話。 1、まいまい‥公務員の武生と眠りにくる女、葛月先生 2、ゆらゆらと‥武生にふられた田村と男嫌いの華奈子。くらげ。 3、からまる‥武生の上司 4、あししげく‥武生の姉の妊娠事情。こむかで。 5、ほしつぶ‥武生の甥の蒼真、金魚を殺して、、 6、うみのはな‥華奈子の兄への屈折した想い。ひどら。 7、ひかりを‥葛月先生の生へのベクトル、武生への愛。ひとで。  どの短編も生と性が絡んで、少し生きづらい様でありながら、生きることを肯定している。私は「うみのはな」が印象的だった。

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