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からまる の商品レビュー

3.7

64件のお客様レビュー

  1. 5つ

    6

  2. 4つ

    32

  3. 3つ

    21

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2012/08/19
  • ネタバレ

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ゆるやかに絡み合う人々 短編 夜になると猫のように静かにベッドの滑り込んでくる女がいる 金魚を殺してしまった甥、戸惑う母 冷め切った夫婦に差し込んだ光のきっかけ 男に何度も遊ばれる女とそのたびに慰めてくれる友人の心 女医で多忙な日々を送るなか出会った老人 みんな繋がっている! でもほんとうにはこんな身近でつながるのは無理だと思うw 人と人とのつながり 憎しみ合いながらも本当は互いを羨んでいて 憎しみ戸惑いながらも人は人を求めて前へ進んでいく。 いいね!もっと読みたい!)^o^(

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2012/07/17

時がすすみ、戻り、さまざまな人が交錯してゆく。はじめて千早茜さんの作品を読んだけれど、とても綺麗な言葉の表現をする人なんだなと感じた。 もやもやしてしまうような行き場のないような色んな感情を、それはそれでいいんだと肯定してくれる、静かで優しい話集。 しかも、各話のタイトルがなんと...

時がすすみ、戻り、さまざまな人が交錯してゆく。はじめて千早茜さんの作品を読んだけれど、とても綺麗な言葉の表現をする人なんだなと感じた。 もやもやしてしまうような行き場のないような色んな感情を、それはそれでいいんだと肯定してくれる、静かで優しい話集。 しかも、各話のタイトルがなんとも美しい。日本語っていいなー、と並んだタイトルを眺めながらしみじみ思った。 まいまい。ゆらゆらと。からまる。あししげく。ほしつぶ。うみのはな。ひかりを。 あししげく、とひかりを、が特に好きだなあ。

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2012/06/11

それは少しずつからまっている、人々のお話。 「魚神」がとても好きだったので手に取った本。 やっぱ良いわーこの雰囲気。

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2012/04/20

少しずつ重なり合っているこの7人は、決して特別な人達ではありません。でもみんな誰かにとっては特別な人。感じることや考えることも、それぞれで違ってくるのが当たり前と思っていても面白かった。 ひとつの事柄をおり込み、別の人達の価値観や視点を描かれると、少々苦手(だと思う)なジャン...

少しずつ重なり合っているこの7人は、決して特別な人達ではありません。でもみんな誰かにとっては特別な人。感じることや考えることも、それぞれで違ってくるのが当たり前と思っていても面白かった。 ひとつの事柄をおり込み、別の人達の価値観や視点を描かれると、少々苦手(だと思う)なジャンルの小説でも心がくすぐられ、いろいろ当てはめて考えてしまうものですね。 最後までじっくりと読んでいました。 千早さんは、美しい文章で不思議なストーリーが多いのかな?と思っていたけれど、いろいろなジャンルを描ける作家さんなんですね。 次作も楽しみです。

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2012/04/08

一気読みをするのがもったいないくらいに、文章表現が素晴らしい。じっくり、まさしくカタツムリのように、ゆっくりじわりじわりと読んでいたい、そんな気持ちにさせてくれる。 不思議な時間の流れ方をする。 水の中を漂っているような繊細は人間描写が、肌に触れるようで新鮮。 人の数だけ物語り...

一気読みをするのがもったいないくらいに、文章表現が素晴らしい。じっくり、まさしくカタツムリのように、ゆっくりじわりじわりと読んでいたい、そんな気持ちにさせてくれる。 不思議な時間の流れ方をする。 水の中を漂っているような繊細は人間描写が、肌に触れるようで新鮮。 人の数だけ物語りは存在する。そんな一人一人の個性を大切にしたい、いろいろな形で触れ合いたいと読書後、そんなことを思った。

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2012/03/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

本を読み終え、胸が熱くなった。 武生のまわりにいる、いろんなタイプの女性が羨ましい。それぞれが、まっすぐ生きている。 田村は、男好き。バカだがとても素直。 葛月(クヅキ)は、女医。患者の大原に出会い、生きることの意味を学んだ。 華奈子は、田村の友人。心が強い女性。感情を自分の中で消化出来る。 葛月な女性になりたい。色々なことを真っ直ぐ受け入れられる女性に。

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2012/02/18

 短編集の主人公たちの一人ひとりの人生がからまっていておもしろい。「ほしつぶ」の蒼真の思いが、こんな小さな子がいろいろ考えてしんどい思いをしているんだなあと思った。

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2012/01/28

この人の言葉の選び方が好きだ。この人の言葉に対する感性が好きだ。 『魚神』を読んで、この人は違うな、と思っていたけれど、全く舞台の異なる物語においても、やはり千早茜は千早茜だった。それが嬉しい。 内容的にも共感する部分は多く、ただ一つ付け加えるとすれば、当たり障りのない結末、とい...

この人の言葉の選び方が好きだ。この人の言葉に対する感性が好きだ。 『魚神』を読んで、この人は違うな、と思っていたけれど、全く舞台の異なる物語においても、やはり千早茜は千早茜だった。それが嬉しい。 内容的にも共感する部分は多く、ただ一つ付け加えるとすれば、当たり障りのない結末、というようなものに流されてしまわないでほしい、ということだ。そうは言っても、言葉が良いので、内容などは瑣末な問題にしか過ぎない。

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2012/01/12

前作のイメージで接しては、やられます。全く違いますから。ですがさらに研ぎ澄まされた表現。確実に上手くなってます、この作者さん。 市役所に働く筒井君を中心に(中心でもないが)周りの人が絡まってきます。老若男女の七話の連作短編集です。 百足、ヒトデなどの生き物も登場しますが、ここ...

前作のイメージで接しては、やられます。全く違いますから。ですがさらに研ぎ澄まされた表現。確実に上手くなってます、この作者さん。 市役所に働く筒井君を中心に(中心でもないが)周りの人が絡まってきます。老若男女の七話の連作短編集です。 百足、ヒトデなどの生き物も登場しますが、ここら辺がこの作家の真骨頂なんでしょうか。日陰の生き物たちと主人公たちを類似させながら、それぞれの話を語ります。 タイトル通り、人は絡みあい生きている。悩み、傷ついている人たちに光が差す収め方は、なかなか好感。 人の数だけ物語があるんですね。 01/09

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2011/12/04
  • ネタバレ

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p186 「~彼らは海にただよっているゴミみたいな虫なんだ。イルカやイソギンチャクや華やかな熱帯魚と違って誰も欲しがらない、誰も気にとめない。どれだけ小さな死が積み重なっても誰も泣かない。けれどね、ゴミみたいな死骸でもこうして美しい名がつく。君が見とれるくらいの」

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