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からまる の商品レビュー

3.7

64件のお客様レビュー

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2023/02/23

タイトルの通り、からまり、繋がっている物語。 そして…これまた短編ごとの、ひらがなで書かれたタイトルの通り、それぞれの悩みやもがきが やさしいテイストで描かれている。 外から一見しても分からない悩みだけど、実は現実もこうやって人間は内面で色々と悩み、進んでいるよね。 なんだか...

タイトルの通り、からまり、繋がっている物語。 そして…これまた短編ごとの、ひらがなで書かれたタイトルの通り、それぞれの悩みやもがきが やさしいテイストで描かれている。 外から一見しても分からない悩みだけど、実は現実もこうやって人間は内面で色々と悩み、進んでいるよね。 なんだかほんのりと元気づけられました。

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2023/01/15

7人の男女たちが今をどう生きるか…迷いながらもそれぞれの立場からどう行動したら自分らしくその後を過ごしていけるのか…取り巻く人々に影響されながらストーリーが展開していく…7編の連作短編集。 まいまい)公務員の武生と武生の元を訪れる彼女(葛月さん) ゆらゆら)武生の同僚の田村と友...

7人の男女たちが今をどう生きるか…迷いながらもそれぞれの立場からどう行動したら自分らしくその後を過ごしていけるのか…取り巻く人々に影響されながらストーリーが展開していく…7編の連作短編集。 まいまい)公務員の武生と武生の元を訪れる彼女(葛月さん) ゆらゆら)武生の同僚の田村と友人の華奈子 からまる)武生の上司とその家族 あししげく)武生の姉とバイト先のお客さんの篠田 ほしつぶ)武生の甥、蒼真と謎の老人(大原さん) うみのはな)蒼真の家庭教師華奈子と家族 ひかりを)総合病院の女医葛月さんと患者の大原さん 千早茜先生の作品を読んだのは3作目、「魚神」からの本作だったので、いきなり現実に引き戻された感じがしました(汗)。読み終えてから表紙を見るとまた感慨深いです。7編どれもよかったけれど、「からまる」の文章が印象的だったので引用します。 『たとえ口喧嘩でも関わりたかった、無関心よりずっとましだからと妻は言った。きっと、いくつになっても人は寂しいものなのだろう。人は人に関わっていないと、自分を保っていられない。一人でねじれて絡まって、動けなくなってしまうのかもしれない。』 ここに全てこの作品で伝えたいことが書かれていると感じました。人は誰かと関わることで成長し一歩を踏み出すことができる、これから先の一期一会に期待したくなる作品でした!

Posted byブクログ

2022/10/20

生きるとか死についてとか、めんどくささと淋しさと煩わしさとかがたくさん詰まっていた。 誰かと関わる事、一歩踏み込んだ間柄になる事、強がりと諦め、自分の中での矛盾 生きるって難しい。

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2022/07/03

脇役で出てきた人が次の短編の主人公になるみたいな連作短編のフォーマットって誰が最初に発明したんですかね 昔からあったのかな〜? ミステリーばっかり読んでたから全然わかんないや 中身はだいぶ違うけど同じフォーマットの連作短編を読んだばっかりだったので「飽き」が先にきちゃったです ...

脇役で出てきた人が次の短編の主人公になるみたいな連作短編のフォーマットって誰が最初に発明したんですかね 昔からあったのかな〜? ミステリーばっかり読んでたから全然わかんないや 中身はだいぶ違うけど同じフォーマットの連作短編を読んだばっかりだったので「飽き」が先にきちゃったです なんかごめんなさい

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2021/07/31

短編短編が、登場人物によって繋がっていく 最後の医療の話が好きかな〜 死の価値観は本人と家族ですら違う z

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2019/12/19

短編全部が複雑に絡み合っていることから、千早さんの発想に改めて驚いた。 私は田村に似ている部分があったので、すごく共感しながら、時に涙しながら読んだ。そして田村の周囲にいる人間も私の友達によくいるタイプが多く、彼らはそういうことを考えていたのだなあと知ることができた。特に華奈子...

短編全部が複雑に絡み合っていることから、千早さんの発想に改めて驚いた。 私は田村に似ている部分があったので、すごく共感しながら、時に涙しながら読んだ。そして田村の周囲にいる人間も私の友達によくいるタイプが多く、彼らはそういうことを考えていたのだなあと知ることができた。特に華奈子の「誰にでも優しくできるのは、誰にも興味がないから」という言葉にもずしりと来るものがあった。 大原さんの存在も印象的だった。金魚を殺めたと言う蒼真や葛月への救い方がとても温かいものだった。私も葛月のように人の命とかそういう類いのことをあれこれと考え、自分の意見を持つタイプだ。だからこそ、葛月の元恋人の発言に葛月と共に傷ついた。 あれこれと書いてしまったがまとめると、登場人物全員に対し、「もっと知りたい。あなたのことをもっと教えて。」と思える作品だった。千早さんの文章も『男ともだち』からずっと好きなので、これからも読みたいと思う。新作の短編集も楽しみだ。

Posted byブクログ

2018/06/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

表題と表紙の通り、見事に絡まり合った人間模様。 自分で自分を追い込み一人で捻れてがんじがらめになった、不器用な男女7名の連作短編。 付き合い下手で感情を表にさらけ出すことが苦手。 だからつい感情を抑えて自分の内面を誤魔化して笑ってしまう…そういう時って私もあるある、と共感した。 そしてこの不器用さがとても愛しく思えた。 悩める7名が自分の中で、各々の納得のいく答えを見つけていくラストの爽快感がたまらない。 私も華奈子のように情熱的なフラメンコを踊りたくなった。 千早さんのこの手の連作短編はとても好き。

Posted byブクログ

2018/03/24

「君も学校や社会の中の無数の人間のひとりだ。もちろん、私も。この広い砂浜の砂のひとつぶみたいなものだよ。わかるはずがないんだよ、私たちには。自分がどうなるかも、自分が何であるかも。だから、私たちは祈るしかない。命が大切であって欲しいと願うしかない。でもね、君はこうして星の砂に出会...

「君も学校や社会の中の無数の人間のひとりだ。もちろん、私も。この広い砂浜の砂のひとつぶみたいなものだよ。わかるはずがないんだよ、私たちには。自分がどうなるかも、自分が何であるかも。だから、私たちは祈るしかない。命が大切であって欲しいと願うしかない。でもね、君はこうして星の砂に出会えた。きれいだって思えただろう。小さな痛みも死も知ることができた。今はまだ何が正しいかわからなくても、君の胸は痛んだ。それが大切なのだと、私は思うよ」 (P.188)  花は咲く。人は踊る。たとえそこに歪んだ想いがあったとしても、偽の美しさだとしても、偶然、誰かの心を癒すこともあるかもしれない。  これからもわたしは鮮やかに笑って、踊り続けるのだろう。誰よりも優雅に。  わたしはそんなわたしが好きなのだから。 (P.231)

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2017/08/26

角度が、立場が変わると全然違って見えてくる。当たり前なのに、日々の中ではなかなか気づけない事。客観的に見せてもらって色々な事に気付く。 実際自分が置かれる状況ではなかなか出来ないかもしれないけど、せめて違う角度があるという想像力だけは失わないようにしたい。 人生のステージ的なも...

角度が、立場が変わると全然違って見えてくる。当たり前なのに、日々の中ではなかなか気づけない事。客観的に見せてもらって色々な事に気付く。 実際自分が置かれる状況ではなかなか出来ないかもしれないけど、せめて違う角度があるという想像力だけは失わないようにしたい。 人生のステージ的なものが一緒なのか、おじさんの章に一番揺さぶられた。

Posted byブクログ

2017/05/11

人はどうしたって誰かと関わらずには生きていけないし、誰かを必要とすることに煩わしさを感じながらも、誰かに必要とされたいとも思うんだよね。 っていう青臭いことを久しぶりにシミジミ思いました← 最近プライベートで思うことあった人が言いがちなセリフですね←← でもそのめんどくささは...

人はどうしたって誰かと関わらずには生きていけないし、誰かを必要とすることに煩わしさを感じながらも、誰かに必要とされたいとも思うんだよね。 っていう青臭いことを久しぶりにシミジミ思いました← 最近プライベートで思うことあった人が言いがちなセリフですね←← でもそのめんどくささは、愛おしさの裏返しなんですよね。 察してくれい(切実

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