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カササギたちの四季 の商品レビュー

3.4

188件のお客様レビュー

  1. 5つ

    13

  2. 4つ

    58

  3. 3つ

    81

  4. 2つ

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2011/05/17

これまでの道尾さんと違った一面に出会えて、嬉しい誤算でもありました。 ちょっと的外れな推理へ走りがちのリサイクルショップの華沙々木、それを淡々とフォローして穏やかに謎を解いていく日暮、出入りしている好奇心旺盛の中学生の菜美の3人が、真相をつきとめていく4つの短編集。 単に、ミス...

これまでの道尾さんと違った一面に出会えて、嬉しい誤算でもありました。 ちょっと的外れな推理へ走りがちのリサイクルショップの華沙々木、それを淡々とフォローして穏やかに謎を解いていく日暮、出入りしている好奇心旺盛の中学生の菜美の3人が、真相をつきとめていく4つの短編集。 単に、ミステリ解決の醍醐味を味わうことよりも、道尾さんの登場人物の人間描写が心温まりました。ハートフルなミステリですね。 全編の冒頭に登場する強烈な個性の黄豊寺の和尚が、最終編で面白さをパワーアップさせてくれたので、満足しています。 蜜柑籠に「捨て子」の意味合いがあるなんて、初めて知りました。

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2011/05/15

心暖まる四つの短編ミステリー とんちんかんな推理をする華沙々木と南見を落胆させないために、華沙々木の推理を裏でフォローする日暮 リサイクルショップカササギの思わず微笑んでしまうような日常がそこにはあります。

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2011/05/15

最近の道尾さんには珍しい軽いタッチのミステリー小説。 リサイクルショップを経営する華沙々木と日暮、そこに出入りする中学生の菜美の三人を中心に展開される四つの短編が収録されている。 トリック自体はどれもそんなに難しいものではなく、トリック自体を楽しむというよりは華沙々木の華麗で的外...

最近の道尾さんには珍しい軽いタッチのミステリー小説。 リサイクルショップを経営する華沙々木と日暮、そこに出入りする中学生の菜美の三人を中心に展開される四つの短編が収録されている。 トリック自体はどれもそんなに難しいものではなく、トリック自体を楽しむというよりは華沙々木の華麗で的外れな推理と、華沙々木に憧れる菜美の夢を壊さないために華沙々木の推理を正解にしようと工作を行う日暮の奮闘を楽しむというスタンスの小説だと思う。 道尾さんの巧いのは、ミステリーをあくまで人の心情を描き出すために使っていること。 今作もそれぞれの短編で人と人の関わり方やそれに伴う人情の機微が短編の中で描かれていて、どれも心温まるようなラストが用意されている。 続編が期待できるような作品なので、いつか続きが読めることを期待しています。

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2011/05/13

探偵気取りの古道具屋、華沙々木が推理する連作短編集。 探偵役って、実際にいたらこういう感じだろうなぁと納得する。 道尾秀介の小説はこういう「錬金術」が面白いのがすごい。

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2011/05/13

まあだいたいオチは読める感じだけど、道尾さんにしては珍しくコメディタッチのミステリーでよかったのでは。読後感もいい。続きがでたら読むでしょう。

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2011/05/06

多田便利軒の設定を思わせる。内容的には好きであるが、多田便利軒には負けてしまう。 残念な作品である。

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2011/05/06

開店して2年。店員は2人。「リサイクルショップ・カササギ」は、赤字経営を2年継続中の、ちいさな店だ。店長の華沙々木は、謎めいた事件があると、商売そっちのけで首を突っ込みたがるし、副店長の日暮は、売り物にならないようなガラクタを高く買い取らされてばかり。でも、しょっちゅう入り浸って...

開店して2年。店員は2人。「リサイクルショップ・カササギ」は、赤字経営を2年継続中の、ちいさな店だ。店長の華沙々木は、謎めいた事件があると、商売そっちのけで首を突っ込みたがるし、副店長の日暮は、売り物にならないようなガラクタを高く買い取らされてばかり。でも、しょっちゅう入り浸っている中学生の菜美は、居心地がいいのか、なかなか帰ろうとしない―(「BOOK」データベースより) 鳥のブロンズ像に秘められた謎と哀しい母の思い・・・「鵲の橋」 山奥の木工所で起きた神木切りつけ事件と兄弟弟子の確執(?)・・・「蜩の川」 菜美と出会った雨の日の思い出・・・「南の絆」 無料の蜜柑と住職の養子の胸の内・・・「橘の寺」 以上春夏秋冬4編の短編集。 基本、華沙々木がとんちんかんな推理をして、日暮が夜中にうまく工作、真実は読者にしか明らかにならないまま菜美は華沙々木に憧れ続ける・・・という流れ。 あれ、これ道尾さんの本? 全体的にえらい爽やかでハートフルなミステリで驚きました。 初期の坂木さんとか、小路さん辺りがお好きな方にはおススメですね。 私はどちらかというと『鬼の跫音』や『光媒の花』といった、シリアスでどこか暗い闇を思わせる作品が好みなので、今回はやや軽く感じてしまったかな。 ミステリとしても、トリッキーでびっくりできる部分が少なかったなぁ。 日暮が菜美にそこまで肩入れする理由がよくわからないままだし。 続編も書けそうな感じなので、シリーズ化していくのかしら?? ヤクザで強欲で因業な黄豊寺の和尚がいいキャラしているので、またあの親子が絡んでくる話なら読みたいです。

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2011/05/06

今までの道尾さんにはない、軽いタッチの、かつやさしい情のあるはなし。登場の主役的人物が男二人、女一人というのはどこかにもあったよね。同じような人物として見てしまいそうになった。

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2011/05/05

リサイクルショップを舞台とした、日常の謎連作短編集。一風変わった探偵キャラが魅力的です。 華沙々木って、おそらくミステリとしてはへぼ探偵ですよねえ。それでも、彼の解決は正しいんじゃないかと思います。必ずしも真相を知ることが最善ではないのかも。そして真の探偵である日暮のフォローも素...

リサイクルショップを舞台とした、日常の謎連作短編集。一風変わった探偵キャラが魅力的です。 華沙々木って、おそらくミステリとしてはへぼ探偵ですよねえ。それでも、彼の解決は正しいんじゃないかと思います。必ずしも真相を知ることが最善ではないのかも。そして真の探偵である日暮のフォローも素晴らしい。これぞ名コンビ。 お気に入りは「橘の寺」。ほろりとさせられる良い話ってのもあるけど。今までただの憎まれキャラかと思われた住職が素晴らしすぎますよ。なんとも見事なご活躍です。

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2011/05/03

リサイクルショップ・カササギの副店長日暮は、店長の華沙々木に振り回されつつ小さな事件をこっそり解決する。 華沙々木の推理に対して日暮が真実を提示する、という意味では、道尾作品で好きなどんでん返しがあるとも言える。 日常ミステリーで、すんなり読めた。

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