カササギたちの四季 の商品レビュー

道尾秀介【著】

2011/04/20

ちょっとした探偵ごっこ？風で、殺人などが起きるわけではないので、殺人ものが苦手な方や、ちょっとした推理を楽しみたい方にお勧めの本かなと思いました。
個人的には短編は中身が薄いというか、からくりが単純なのであまり読まないのですが、道尾さんの作品なので読んでみました。
それなりに楽しめました。

2011/04/11

【収録作品】　鵲の橋／蜩の川／南の絆／橘の寺
ドタバタ喜劇風のミステリ。事件の真相を暴くことではなく、関係者の気持ちの落としどころを見つけることに奔走する、お人好しの日暮が好もしい。

2011/08/01

道尾的大どんでん返し好きには物足りないかも。経営難のリサイクルショップが舞台の人の死なない日常の謎解きミステリ。華沙々木の的外れな謎解きをせっせと修復する相棒の日暮。入り浸る女子中学生菜美を入れての擬似家族的関係が心地よい。

2011/04/09

こちらも最近流行の、探偵と呼ばれる（これは自称でしたが）人物の誤った推理を、助手（主人公）が正しい方向へと導き出し解決していくスタイルで、主人公の過去や闇については、何んとなくしか触れられていません。
それでも珍しく（苦笑）、暗い話にならず読後感がいい作品でした。

2011/04/08

リサイクルショップ・カササギを中心とした連作短編集。
なんだか、多田便利軒とかぶってる気がした、しかもあっちのほうが好みだし・・・
とはいえ、黄豊寺の因業和尚は、いい味出してる。

2011/04/08

リサイクルショップを経営する華沙々木と日暮、そして入り浸る中学生菜美の、ちょっとおかしくて楽しくて、心温まるストーリー。

あまり大きな事件が起こることもなく、彼らの身近で起こった小さな謎を華沙々木が推理、その間違いを菜美に気付かせることなく、日暮がこっそり修正しつつ解いていく、という構成。
ただ、その構成はあくまで単にお決まりの流れであるだけで、一番のポイントは彼らが織りなす人間模様だ。
ちょっとずつ心に傷を持った彼らが、寄り添うようにお互いをいたわりつつ優しく過ごす様がとてもいい。
３人はもちろん、お得意様（？）の和尚もいい。
ただ、日暮があそこまで必死に菜美を守ろうとする部分の動機がちょっと弱いかな。
それがやや物足りなかったものの、読後感の良い、心温まるいいお話でした。

私は道尾さんのホラー系より、こっちタイプの話のほうが断然好きだなあ。
「カラスの親指」とか「光媒の花」とか。
途中、「ラットマン」のバンドが登場したのがちょっと嬉しかったりして。

2011/04/08

道尾秀介の最新作。ガラッと作風が軽くなってさらっと読みやすい。
『情熱大陸』撮影中に書き上げていたので気になってました。
リサイクルショップ・カササギの探偵気取りの自信家店長、押しが弱くてガラクタを売り付けられてばかりいながら真相を見抜きいて店長の手柄に仕立てる副店長、家庭環境が複雑で寂しさから店にいりびたる女子高生。
『まほろ駅前多田便利軒』に相当、似てますが。

2011/11/17

　久々の道尾作品は、軽めの４つの短篇からなる物語。ちょっとユルめで楽しく読めました。登場人物の心情がかぎを握る作りは、ていねいな人物造詣とともに好感がもてます。川や星座の話は嫌いではないけれど、ちょっと説教臭が漂うかも。個人的には「夏」が好きでした。

2011/04/10

リサイクルショップ”カササギ”の客先で起こる事件の謎解き物語でした。マァフィーの法則を愛読する華沙々木君はトンチンカンなシャーロックホームズのよう、一方お人好しの日暮君は賢いワトソンのよう、ホンワカと心優しい二人が挑む怪事件？の連続小説４話。多感な中学生くっつき虫の菜美ちゃんと３人でなにやらほのぼのと事件解決。優しく探偵気分にさせられました。

読後感＝ワトソン君・・・君はどう思うかね・・

2011/09/18

主人公がリサイクルショップをやっているという設定に少し期待し過ぎたかもしれない。ちょっとした事件の解明に関わって謎解きをするのが華沙々木、その後実はというしかけを語るのが日暮。凝った作りになっている。ひょうひょうとして独特の個性を持つ華沙々木を面白がることが出来る人であれば続編を読みたくなるかもしれない。自分は芝居がかって浮世離れした華沙々木にはシラケるような気持ちになってしまい、少しがっかりの一冊だった。