完全なる首長竜の日 の商品レビュー
素直に面白かった。ミステリーって多読してると、同じような展開にめぐりあるのかもしれないけど、ミステリー初心者にとっては、最後の展開にとても満足させられた。
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思えば私も、ここにいる自分の身体が自分自身なのか、意識だけ浮かんでいて身体を持っているのだと錯覚して夢の中で過ごしている気になっているのではないか?などと考えていた時期があった。 記憶の迷宮、凄い小説に出会ってしまったものです。言葉にできない私の感覚に似たものをよくぞ紡ぎ出してく...
思えば私も、ここにいる自分の身体が自分自身なのか、意識だけ浮かんでいて身体を持っているのだと錯覚して夢の中で過ごしている気になっているのではないか?などと考えていた時期があった。 記憶の迷宮、凄い小説に出会ってしまったものです。言葉にできない私の感覚に似たものをよくぞ紡ぎ出してくれた! 沼の水面に出来る小さな泡が人の一生涯だとしたら、空気を孕めず泡さえ作ることの出来ない沼の他の水の分子たちはいつやって来るとも知れない『生命』に巡り合える事も無く永遠を過ごしてゆくだけなんだと。そんな戯言を並べた作文を昔書いた記憶も蘇りました。
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夢と現実が交錯する不思議な世界。ミステリーというかSFかな。結末もよかった。さすがに大賞受賞作だと思う。
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胡蝶の夢の様な世界で、どこまでが本当でどこまでが夢か幻なのか分からない世界が徐々に進行し、主人公の世界が壊れるまで描かれる。島での弟の水難の、その後が序盤から描かれないことから弟は既に死んでいるのだろうとは予測がつくが、主人公の作品のファンの男の子がどうからむのかということと、モ...
胡蝶の夢の様な世界で、どこまでが本当でどこまでが夢か幻なのか分からない世界が徐々に進行し、主人公の世界が壊れるまで描かれる。島での弟の水難の、その後が序盤から描かれないことから弟は既に死んでいるのだろうとは予測がつくが、主人公の作品のファンの男の子がどうからむのかということと、モチーフの一つとなっているプレシオザウルスがどうからむのかということで、読み進めていくが、前者は最後まで憑依ということで片づけられて分からないまま、後者は弟が首長竜で赤い旗を持って昇天して終わるという結末の付け方でタイトルとなっている割には、首長竜の意味づけが弱い。結局、最後の最後まで現実ではないという終わりで結んでいるため、救いがない。忍び外伝もそうだったけど、ひねりが利きすぎているかなっていう作風なので、単純なエンターテイメントを期待するむきにはお勧めできない。
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インセプションとマトリックスと1Q84を足して、推理小説のエッセンスをまぶした感じ。 話の展開としてはハラハラさせる構成で非常にスリリング。 流石「このミス」大賞です。 表現がライトで読みやすいのが、変に個人的な不満になっている気もしますが、 作者のセンスを感じさせる...
インセプションとマトリックスと1Q84を足して、推理小説のエッセンスをまぶした感じ。 話の展開としてはハラハラさせる構成で非常にスリリング。 流石「このミス」大賞です。 表現がライトで読みやすいのが、変に個人的な不満になっている気もしますが、 作者のセンスを感じさせる良作だと思います。
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夢と現。 いわゆる「胡蝶の夢」的な主題を据えた物語。 誰しもが哲学者である少年少女だった時代に一度は思い至るであろう、普遍的かつ、個人的にも好きなテーマだ。 文章は上手い。 構成力も確かで、とにかく抜群のリーダビリティを有する。 読了後によくよく考えてみれば、ああ、あれはちゃん...
夢と現。 いわゆる「胡蝶の夢」的な主題を据えた物語。 誰しもが哲学者である少年少女だった時代に一度は思い至るであろう、普遍的かつ、個人的にも好きなテーマだ。 文章は上手い。 構成力も確かで、とにかく抜群のリーダビリティを有する。 読了後によくよく考えてみれば、ああ、あれはちゃんと伏線になっていたんだな、と腑に落ちる網の張り方にも感心する。 すべてが整合し、閉じられるべきところに収斂するのだろうと思われた矢先のエンディングで、ドカンとちゃぶ台をひっくり返された気分だ。 終わらせ方が、私にはピンとこなかった。 ただ、この小説が持つ構造にふさわしい、読者を決して晴れない煙に巻く結末、と考えれば、それもいいのかも。
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読みやすい文章なのでさらりと読めますね。細部の整合性というか、納得がいく感じが良いと思います。 繰り返し出てくる、沖縄ブルーの海に立っていた危険を知らせる赤い旗竿が印象的で、波の音、温度や微風、五感に伝わってくる感じが、まさしく夢のようでした。
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読みやすいです。近未来SFとしてもミステリーとしても面白いですね。 SFモノは読むのがしんどい感じがありますが、これは程よい量。 ヒロインの漫画家としての日常も楽しく描けております。 ただし、オチが最初からよめます。それを裏切る展開が欲しかったです。 まあそれでもトータル的には高...
読みやすいです。近未来SFとしてもミステリーとしても面白いですね。 SFモノは読むのがしんどい感じがありますが、これは程よい量。 ヒロインの漫画家としての日常も楽しく描けております。 ただし、オチが最初からよめます。それを裏切る展開が欲しかったです。 まあそれでもトータル的には高得点だと思います。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
これで絶賛されるのかぁ。 チームバチスタは本当に面白かったけど最近は賞を取っていても人にすすめたくなるほどの本には出会わないなぁ。 ラストのあれはやっぱりまだ抜け出せてないってことなんだよねぇ?
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自殺未遂により植物状態となった弟の過去を探る、少女漫画家の姉は自らの記憶に不審を抱くようになり・・。 サスペンス・ミステリー??「このミス」第9回の大賞作品なので期待して読みました。ミステリー・・??私の好きなミステリーのカテゴリーには入らないかな。ただ、新人さんのような読...
自殺未遂により植物状態となった弟の過去を探る、少女漫画家の姉は自らの記憶に不審を抱くようになり・・。 サスペンス・ミステリー??「このミス」第9回の大賞作品なので期待して読みました。ミステリー・・??私の好きなミステリーのカテゴリーには入らないかな。ただ、新人さんのような読みにくさはなかったように思います。テーマが好みではなかったのですが、今後作品を重ねるうちに凄い一冊を書いてくれるのではないかと期待できる作家さんのような気がしました。
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