街場の大学論 の商品レビュー
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これから大学で学ぼうとする人にお薦めします。教育関係者も読んで納得です。
cltom
普段から内田老師の文章に慣れ親しんでいる私にとっては、目新しいものはなく、基本的には星3つの評価にしているのだが、この本は星4つ。 知識ではなく学歴でもなく、知性を重視する内田老師の筆は、やはり知性をテーマにした時にこそ、走りに走っている。 元大学教員であり、文部科学省の政策を...
普段から内田老師の文章に慣れ親しんでいる私にとっては、目新しいものはなく、基本的には星3つの評価にしているのだが、この本は星4つ。 知識ではなく学歴でもなく、知性を重視する内田老師の筆は、やはり知性をテーマにした時にこそ、走りに走っている。 元大学教員であり、文部科学省の政策を大批判している内田氏と、文部科学省国立大学法人支援課長杉野氏との2度にわたる対談は見もの。杉野氏の知性に、内田氏も(その政策の是非はさておき)楽しい時間を過ごしていると思う。2つの知性のなせる、良し悪しや損得を超えたレベルの高い対話。
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2000年から2006年にかけてブログに書かれた 内容を採録したというだけあって、ウチダ節が冴え わたった一冊。 “学校というのは子どもに「自分が何を知らないか」を 学ばせる場である。一方、受験勉強は「自分が何を 知っているか」を誇示することである。” “定期的に「頭の中身」...
2000年から2006年にかけてブログに書かれた 内容を採録したというだけあって、ウチダ節が冴え わたった一冊。 “学校というのは子どもに「自分が何を知らないか」を 学ばせる場である。一方、受験勉強は「自分が何を 知っているか」を誇示することである。” “定期的に「頭の中身」を満天下に明かして、批判の 矢玉に身をさらすのは、学者の責務であると私は思う。” 縦横無尽の炸裂ぶりに、いつもの通り胸がすく。 でも、この本を読んでいていつものウチダ本と少し 趣が違うなと感じたのが、母校・日比谷高校と全共闘 について描かれた第8章と第9章。 正直、全共闘と言われてもピンとこないワタシには、 この部分はウチダ本としては珍しくあまり”入って” こなかった。
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世間一般で言われている大学論とち違う。考えさせられるところが多々ある。内田教授の授業を受けてみたかったなぁ〜。
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街場の大学論 内田樹24冊目 ・学ぶことそれ自体がもたらす快楽 「こうやってバリバリ勉強していればいつかいいことが経験できるという未来の確実性ではなく、こうしてばりばり勉強が出来るのも今だけかもしれないという未来の不透明性によって勉強していたのである」後者がまさしく勉強することそ...
街場の大学論 内田樹24冊目 ・学ぶことそれ自体がもたらす快楽 「こうやってバリバリ勉強していればいつかいいことが経験できるという未来の確実性ではなく、こうしてばりばり勉強が出来るのも今だけかもしれないという未来の不透明性によって勉強していたのである」後者がまさしく勉強することそれ自体の快楽である。これが根源的な人間の学習へのモチベーションであるし、並行して読んでいた「グーグルの働き方とマネジメント」にも、潤沢な資金や時間ではなく、一定の制限によってもたらされる制限にこそ、イノベーションの種があると言っていた。 ・狼少年のパラドクス 狼が来たというそれ自体は村落の防衛システムの強化を求める教化的なアナウンスを繰り返しているうちに「狼の到来」による村落の防衛システムの破たんを無意識に望んでしまうこと。 組織の自己評価は難しく、「欠陥はない」という言い逃れで問題点を隠蔽して責任を回避しようとする人間と、「欠陥がある」という己の指摘の正しさを証明するために、組織的欠陥を露呈するような状況を待ち望むような人間の二種類を生み出してしまうからである。 ・学術性の本質は「贈与」。論文は、自分を同じ主題で論文を書こうとしている5年後、10年後の人間を想定し、その人がその研究をしやすいような道筋を整える、まさしく地図を贈与することである。だから、贈与ではない論文、つまり、未来の読者を想定していない論文は、今の読者にとっても非常に不親切で読みにくい。 ・大学は、大学外の組織や階層にとらわれない「アジール」「駆け込み寺」であることが本義であるのにもかかわらず、資本主義的な淘汰の波にさらされることによって、付属の高校や中学をつくったり、その人間のまさしく階層を作り出す側の機能を持ち始めていることが問題である。
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10年前のものだけど、未だにリーダブルなのは大学に関する日本の流れが変わってないからだろうなぁ。下っ端ながら大学に関わるものとして、暗澹たる気持ちになる。研究者に必要な資質として「非人情」というのは、全くもって同意します。
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著者のブログや雑誌記事のまとめ。 著者の考えは私とは違いますが、ビジネスに傾く高等教育に危機感を持っている事では一致しています。 これは教育だけでなく日本の産業にも思っている事ですが。 少子化なんだから無理に定員を維持せずにダウンサイジングすればいいと言う意見には同感です。 企...
著者のブログや雑誌記事のまとめ。 著者の考えは私とは違いますが、ビジネスに傾く高等教育に危機感を持っている事では一致しています。 これは教育だけでなく日本の産業にも思っている事ですが。 少子化なんだから無理に定員を維持せずにダウンサイジングすればいいと言う意見には同感です。 企業の一斉採用の動きが、学びが足りない場合の留年や進学を阻み、教育の場を就活予備校状態にしている元凶だと考えているのだが、これは高等教育と産業界との関係から変えないと教育業界だけでは、今の危機を脱せないのではなかろうか。と思うのは私だけだろうか?
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著者のブログで発表された文章を中心に、大学教育をめぐるエッセイを収録しています。また、著者の勤務校である神戸女学院大学での取り組みについても触れられています。 「文庫版あとがき」で著者は、本書に収録されている文章が書かれていく中でみずからの立場は変化していったと言います。当初は...
著者のブログで発表された文章を中心に、大学教育をめぐるエッセイを収録しています。また、著者の勤務校である神戸女学院大学での取り組みについても触れられています。 「文庫版あとがき」で著者は、本書に収録されている文章が書かれていく中でみずからの立場は変化していったと言います。当初は大学教員にあまりにもビジネス・マインドが欠如していることに批判的な立場に立っていた著者は、しだいにビジネスの枠組みで大学教員を評価することの問題点に気づいていったとのことです。 しかし、大学を取り巻く環境の厳しさをはっきりと見据えながら、時代に安易に迎合するのではなく、大学の役割を根本から考えなおそうとする著者の態度は、揺らいでいないように思います。リアルでクールな認識を貫きながら、けっしてペシミズムに陥ることのない著者の精神の強靭さが、本書全体を貫いているという気がします。
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アンダーアチーバーを働かせようといて,オーバーアチーバーの邪魔をする改革。ミッションの明確化は区別化のリスクを引き受けること。 論文を書くこと→学生と一緒に読もう
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自分のためだけに勉強するのではなく、公共の利益のために勉強する。 オーバーアチーブの人は確かに一定割合でいます。つぶしてはいけません。
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