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グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた の商品レビュー

3.8

193件のお客様レビュー

  1. 5つ

    35

  2. 4つ

    80

  3. 3つ

    54

  4. 2つ

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  5. 1つ

    3

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2012/11/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

著者は、ソニーに入社して22年間、VAIOやコクーンの開発・販売に携わり、ソニー退職後はグーグル日本法人に3年間在籍し、最終的には社長職を勤め上げた。本書は、アメリカ留学時代も含め、著者の半生とも言うべき両社で体験した様々な成功・失敗事例を語っている。 当時の内部状況を振り返り、なぜソニーが凋落していったかに触れられている。ガバナンスの混乱、過去の成功事例に固執し時代の変化を読めない態勢、などがあるだろう。一方、歴史あるソニーと新興著しいグーグルとの比較も興味深い。両社の特徴を知るだけに、今後日本のメーカーや技術者がどうあるべきかについても示してくれる。

Posted byブクログ

2012/11/04

本日ご紹介する本は、 ソニーでVAIOやスゴ録などの商品開発に携わり 22年間過ごした後、 グーグルに3年間在籍した著者が、 ソニー、グーグルの経緯を振り返る1冊。 ものづくりのソニーと ITのグーグルの内部が垣間見れます。 ポイントは 「スピード」 もの作り企業のスピ...

本日ご紹介する本は、 ソニーでVAIOやスゴ録などの商品開発に携わり 22年間過ごした後、 グーグルに3年間在籍した著者が、 ソニー、グーグルの経緯を振り返る1冊。 ものづくりのソニーと ITのグーグルの内部が垣間見れます。 ポイントは 「スピード」 もの作り企業のスピードとIT業界のスピードは 桁違いに違います。 そして、そのスピードに対応するための やりかたも自ずと違ってきます。 「オンライン」 オンラインの時代には、ネットワークと繋がる商品なら、 出荷後に不具合が見つかってもオンラインで修復できます。 走りながらユーザーの力を利用して 製品の完成度を継続的に上げていくというスタイル を取ることが可能です。 グーグルでは 「Find it」と「Fix it」 という制度があります。 「Find it」 見つけましょうという意味。 社内で日時を決めて、社員が一斉に その製品のバグだしや問題点を見つけます。 「Fix it」 直しましょうという意味。 その時間帯はエンジニアがバグや問題点を 一斉に修復する作業に協力します。 このような取り組みで、全社的に 素早く製品の完成度を上げることができます。 ぜひ、読んでみてください。 ◆本から得た気づき◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ アメリカでは「沈黙」の意味するものは「無能」である 後発で勝つためには非常識なことをやるしかない グーグル語録=「誰かにやれと言われたことをそのままやるな」 自分の業務を「全体の中の部分」という視点で改めて見直す グーグルの全ての経営資源は、クラウド・コンピューティングの現在と未来を作るために投じられている 企業がクラウドを導入する本質は、コスト削減でなく、社内コミュニケーションや情報シェアによる経営のスピードアップ 楽観主義=ぐずぐず考えていてもしょうがないから、まずやってみようという思い切りの良さ 走りながらユーザーの力を利用して製品の完成度を継続的に上げていくというスタイル Find it=見つけましょう 社内で日時を決めて、一斉にその製品のバグだしや問題点を見つける Fix it=直しましょう その時間帯はエンジニアがバグや問題点を一斉に修復する作業に協力する ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆目次◆ 第一章 さらばソニー 第二章 グーグルに出会う 第三章 ソニーからキャリアを始めた理由 第四章 アメリカ留学 第五章 VAIO創業 第六章 コクーンとスゴ録のチャレンジ 第七章 ウォークマンがiPodに負けた日 第八章 グーグルの何が凄いのか 第九章 クラウド時代のワークスタイル 第十章 グーグルでの日々 第十一章 グローバル時代のビジネスマインドと日本の役割 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆マインドマップ◆ http://image02.wiki.livedoor.jp/f/2/fujiit0202/cdef8b0b57c8c36b.png  

Posted byブクログ

2012/11/03

グーグル日本法人の社長といえば「村上憲郎」のイメージだが、村上さんの後を引き継いだのが本書の著者である辻野晃一郎氏だった。 タイトルからすれば、ソニーの素晴らしいカルチャーはグーグルでもそのまま生きた、かのように思えるが、実際はソニー時代の旧態依然としたカルチャーを自分がどのよう...

グーグル日本法人の社長といえば「村上憲郎」のイメージだが、村上さんの後を引き継いだのが本書の著者である辻野晃一郎氏だった。 タイトルからすれば、ソニーの素晴らしいカルチャーはグーグルでもそのまま生きた、かのように思えるが、実際はソニー時代の旧態依然としたカルチャーを自分がどのように打破して、そして最終的には見切りをつけてグーグルに入ったら、そこはソニー時代に考えていたことをみんなが考えている理想郷だった、というような形である。正しくタイトルをつけるなら「ソニー時代に苦労した思想は、グーグルでは当たり前だった」ぐらいか。 ただ、実際に実務をわたりあるいてグーグル社長になった人のことばは、重い。p242あたりで、今の日本経済がうまくいかなくなった理由を考察しているが非常に的を射ている。曰く、オフライン時代には製品の完璧さが求められており日本人の品質管理が成功したが、今のオンライン時代にはスピードが最重要であり、瑕疵があってもオンライン上で直すことできるため、品質を完璧にするよりもまず走り出さないといけないとのこと。そこに日本人の消費者としてのカルチャーも加わって、グローバルではなかなか勝ち抜けなくなっているのだろう。 それと個人的にスマッシュヒットだったのは、p104あたりの「上司にやめろと言われてもやめるな」の下り。最近の自分の状況を省みて、こういうスタンスはほんとに大事なだなと痛感しました。 やはり、本は良い。

Posted byブクログ

2012/09/20

かなり良かったです! ソニーファンおよび、ニッポニーズマインドの僕だけに、かなり、しびれました。 やっぱり、本質的に破天荒でチャレンジャブルな生き方をしておられる方は大好きである。 内容としては、ソニーでVAIO,スゴ録などのヒット商品をつぎつぎと生み出した後、先日読んだ「さよな...

かなり良かったです! ソニーファンおよび、ニッポニーズマインドの僕だけに、かなり、しびれました。 やっぱり、本質的に破天荒でチャレンジャブルな生き方をしておられる方は大好きである。 内容としては、ソニーでVAIO,スゴ録などのヒット商品をつぎつぎと生み出した後、先日読んだ「さよなら!僕らのソニー」に書かれていたような社内の迷走があってソニーを退社、そしてグーグルに転職して、日米双方のグローバル企業を経験した、辻野さんの自叙伝。そして、今では、ソニー、グーグルでの経験をいかして、二十一世紀のまったく新しい企業を作ろうとしている。 最後の章である、グローバル時代のビジネスマインドと日本の役割、に記載のある内容から、以下引用します。 「働く人は、自分が現在価値を守る立場で仕事をしているのか、将来価値を生み出す立場で仕事をしているのか、という視点を常に持つべきである。会社全体としては、日々の糧を得る、という観点では「現在価値を守る」ための行動も必要だが、常に成長する会社であり続けようと考えるのであれば「将来価値を生み出す」ための卓越したビジョンや勇気、その上での覚悟と計画に基づいた経営資源の継続投入が不可欠だ。そのようなバランスを欠き、日々の糧を得るための短期的な結果に一喜一憂しつつ、ひたすら現在価値を食い潰すだけの企業に未来はない。

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2012/08/22

ソニー在職中にVAIOのデスクトップパソコンとテレビレコーダーの「スゴ録」とヒット商品を開発。ソニーを退職しては、グーグルの日本法人社長に就任。そんな華々しい著者の経歴を書籍化。 ソニー時代の著者はよく働き、実績を残したけど、喧嘩もするし、失敗した事業もある。言うなれば、喜怒哀...

ソニー在職中にVAIOのデスクトップパソコンとテレビレコーダーの「スゴ録」とヒット商品を開発。ソニーを退職しては、グーグルの日本法人社長に就任。そんな華々しい著者の経歴を書籍化。 ソニー時代の著者はよく働き、実績を残したけど、喧嘩もするし、失敗した事業もある。言うなれば、喜怒哀楽のあるビジネスマン。だけど、グーグル時代は具体的な実績がなく、部下を発奮し、教育する管理職に終始。 著者は退職直前のソニーを批判するけど、ソニー社員の頃の方が読み物としてはおもしろい。

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2012/08/20

元ソニー、そしてGoogle日本法人の社長を務めた方の自伝に近い一冊。Google時代の話はあまり多くないものの、ソニーがいかに硬直的な組織であったのか、とか、現在の低迷の理由が垣間見える内容ではありました。自分の上司にしたらちょっと面倒なタイプであるのは間違いないけど、優秀な方...

元ソニー、そしてGoogle日本法人の社長を務めた方の自伝に近い一冊。Google時代の話はあまり多くないものの、ソニーがいかに硬直的な組織であったのか、とか、現在の低迷の理由が垣間見える内容ではありました。自分の上司にしたらちょっと面倒なタイプであるのは間違いないけど、優秀な方であるのもこれまた間違いないでしょう。Googleではもっと活躍できたんじゃないかなぁ?本当に組織変更だけが退職の理由なのだろうか。

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2012/08/15

ソニーの製品の舞台裏が見えて非常に面白い。ジャーナリストやアナリストの書いたものにありがちな、徹底的な賞賛主義(脚色があるくらいの)でなく、反対にやたら偉そうに批判するものでもなく、ソニーという会社を心から愛している元幹部の書いたものだから、リアリティがあり、一言一言が重い。 ...

ソニーの製品の舞台裏が見えて非常に面白い。ジャーナリストやアナリストの書いたものにありがちな、徹底的な賞賛主義(脚色があるくらいの)でなく、反対にやたら偉そうに批判するものでもなく、ソニーという会社を心から愛している元幹部の書いたものだから、リアリティがあり、一言一言が重い。 自由闊達な(だと思っていた)ソニーでも、2000年前後にすでに内部で足の引っ張り合いなどがあり、マイナスのパワーを使わざるを得ない状況があったというのに軽いショックを受けた。 ネット時代、グローバルなビジネスを成功させようと考えたら、完璧主義を捨てなければならないというのはどの会社も感じていると思うが、積み上げて来たブランドが足枷になる。品質を下げるのには勇気がいる。 「100%を目指す」のは大変なようで、実は基準づくりという意味ではこれほど楽なことはなく「いい塩梅に手を抜く」方が難しい、というのが私の持論だが、その思いをより強くした。そのためにはトップの強いビジョンが必要だろう。 楽天のkoboが叩かれたばかりだが、リリース後の問題には素早く対応している、95%は問題なく使ってもらえている、という三木谷社長の言葉が印象に残っている。気然とした態度に好感を持った。マスコミが叩き過ぎ。それに惑わされたらダメだ。楽天はもはやベンチャー企業と言えないほどの規模になっているし、現時点では決してグローバル企業ではないが、トップはこのような精神を持ち続けなければならないだろう。どのようにするのが社会の利益になるか考えていれば背骨がしっかりする。 日本が弱くなることは本当に悔しい。仕事のモチベーションを上げてくれる、栄養剤的良書。 しかしストリンガーって何なんだ?外国人のくせにソニーの日本企業的悪さをむしろ醸成させた?

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2012/07/28

VAIO、スゴ録。大ヒット商品を次々生み出した男は、なぜ愛してやまないソニーを去ったのか――。その後、グーグルの日本法人社長を務めた著者が振り返るソニーでの22年間とグーグルでの3年間。興奮と共感のビジネス戦記。

Posted byブクログ

2012/07/03

Googleと凋落前のソニーに通ずるところがあったという内容。ソニーとグーグルを両方経験した著者の体験が書いてある。読み物としては面白い。

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2012/06/24

本文より「グーグルが見つけた10の事実」 1.ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる 2.ひとつのことwとことん極めてうまくやるのが一番 3.遅いより速い方がいい 4.ウェブでも民主主義は機能する 5.情報をさがしたくなるのはパソコンの前にいるときだけでない 6...

本文より「グーグルが見つけた10の事実」 1.ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる 2.ひとつのことwとことん極めてうまくやるのが一番 3.遅いより速い方がいい 4.ウェブでも民主主義は機能する 5.情報をさがしたくなるのはパソコンの前にいるときだけでない 6.悪事を働かなくてもお金は稼げる 7.外にはいつも情報がある 8.情報のニーズはすべての国境を越える 9.スーツがなくても真剣に仕事はできる 10。すばらしい、では足りない 辻野晃一郎 http://twitter.com/ktsujino アレックス株式会社

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