グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた の商品レビュー
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あー、この人はこの日本の会社の枠で はまり続けるのは難しかったんだろうな と読んでいて感じてしまいましたね。 だって明らかに彼を消し去ろうとする 思惑すらはねのけてしまうんだもの。 さすがにvsAppleのそれでは 心がバッキリと折られてしまいましたがね。 総合力がまあ半端ない。 あと行動力も。 ついていける人そうそういないぞこれ。 そういう人だからこそすごい人が 周りについてきたし グーグルの門が開かれたんだと思うな。
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本書はソニーとグーグルという日米を代表する企業に勤めた辻野氏が、両社の類似点や自身の経験をわかりやすく記述している本です。本書を読むとソニーの衰退がどのように進んでいたか、またソニーの創業精神に近いものを持ち合わせるグーグルをオーバーラップさせることで、ソニーが失っていったものが...
本書はソニーとグーグルという日米を代表する企業に勤めた辻野氏が、両社の類似点や自身の経験をわかりやすく記述している本です。本書を読むとソニーの衰退がどのように進んでいたか、またソニーの創業精神に近いものを持ち合わせるグーグルをオーバーラップさせることで、ソニーが失っていったものが一層明らかになっています。 そのため、他の方も指摘しているように、題名の「グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた」から連想する中身と、私が受けた印象はだいぶ違っていました。むしろソニーが創業者精神を失っていく様相がリアルに記述されていて、私がこの本から得た最も強い印象は、平家物語の冒頭にもある「盛者必衰の理をあらわす」ということでした。後半のグーグルについての記述部分を読んでいても、「さてさてグーグルは大企業になっても創業者精神を失わずにいられるのだろうか?Googlyなままでいられるのか?」という疑問が湧いてきます。グーグルの最大の課題はこれじゃないですか?もちろんグーグル幹部もこの点をすごく重視していると思いますが、ソニーですら陥った罠にグーグルも将来陥らないという保証はありません。 ソニーとグーグルという日米を代表する企業比較ができ、しかも前者は衰退、後者は勃興というフェーズの中で、この2社比較は興味深く読むことができます。あと個人的にはソニーはとても好きな会社なので、ここからの再起を期待しています。
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☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆ http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB03987641
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未完成で出荷すればリコールで大変だ!というメーカー的発想と、とりあえずだいたいできたからリリースしちゃえ、バグは後から修正すればいいよというアプリ系の対比はなるほどと思った。クリエイティブよりも、しがらみやメンツに左右されがちな大企業病は普遍的な課題かもしれない。
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ソニーでVAIOやスゴ録などの部隊を率いて結果を出し、Googleの日本法人で社長を務めた辻野氏が、ソニーとグーグルでのビジネスを振り返ってまとめた本。 ソニーとグーグルという話題性のある企業でのビジネスの最前線の話として興味深い。 ソニーには、これまでにも先進的過ぎて市場に...
ソニーでVAIOやスゴ録などの部隊を率いて結果を出し、Googleの日本法人で社長を務めた辻野氏が、ソニーとグーグルでのビジネスを振り返ってまとめた本。 ソニーとグーグルという話題性のある企業でのビジネスの最前線の話として興味深い。 ソニーには、これまでにも先進的過ぎて市場に受け入れられず、ビジネスを断念した数年後に時代が追いついた分野の製品がいくつかある。辻野氏も先進的過ぎたために、社内で受け入れられず、ソニーを退社することになったようだ。しかし、問題は、ソニーでは受け入れられなかった先進性はグーグルでは当たり前だったということである。つまり、実際には、辻野氏が先進的過ぎて受け入れられなかったということではなく、ソニーが遅れているということだ。 一方の話だけではフェアではないが、この本を読む限り、今のソニーは大企業病に冒されていて、かつての栄光を取り戻す力はないように感じ、残念でならない。
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VAIOやスゴ録を生み出した辻野氏の本 ソニーの現在、そしてソニーを去った真実、そして 世界を席巻するグーグル日本法人社長としての仕事
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ソニー凋落の一分が垣間見える。変化のタネはあったのに経営判断、ガバナンスが対応仕切れなかった。大企業内部の処方箋ってなかなかないもんだ。
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元google日本法人社長の半生記。 ただ、タイトルの通り、ソニー時代のことをメインに綴っている。 この本を読むと、googleとソニーでやっていることは全然違っても、根底にあるマインドみたいなものは、確かに共通しているところがあるのかもしれない、と感じた。 時折アツいメッセー...
元google日本法人社長の半生記。 ただ、タイトルの通り、ソニー時代のことをメインに綴っている。 この本を読むと、googleとソニーでやっていることは全然違っても、根底にあるマインドみたいなものは、確かに共通しているところがあるのかもしれない、と感じた。 時折アツいメッセージがあるので、日本を元気にするためにがんばらないと!とエネルギーをもらった気がする。
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日本人はバッファローの群れなのだそうだ。敵が近づいて来たことを察した一頭が後を追い、またその一頭に気づいた他の一頭が後を追う。これを繰り返し、全体の約二割が追走し始めると、残りの八割が一気に同じ方向に走り出す。 いわゆる二割八割の法則そのものである。(p.16) 私から皆さんにあらためてお願いしたいことのひとつは、自分の業務をミクロにばかり見ていると大局的な視点や考察が弱くなってしまいますから、自分の仕事、自分の職場、自分の事業部、自分のカンパニーを「全体の中の部分」という視点であらためて見直していただきたい、ということです。(p.147) 今までの事業のやり方、商品の作り方、資材勾配や生産のやり方、経営管理のやり方、商品の売り方など、ビジネスオペレーションのありとあらゆる部分を徹底的にレビューして、「守るべきもの」と「変えるべきもの」を明確にした上で強いソニーを復活させることにつながるマネージメントと事業オペレーションを徹底させていきたいと考えております。(p.148) 「これが当たり前」と思っている常識やルーチンの中に、盲点がたくさん隠れているからです。業務の提携化やルーチン化はプロセスの安定のためには非常に重要ですが、一方で、変化を阻む要素にもなります。今は一度、商売の原点や商品開発の初心に戻って、「全てが緊急プロジェクトである」という意識で仕事に臨む姿勢が特に重要であると考えています。(p.162) Fast is better than slow.(p.183) インターネットの世界では比較的低コストで新しいサービスを作っていけるが、思いついたらすぐ始めないとほかの誰かが先に始めてしまう。やるリスクよりやらないリスクのほうが大きい。(p.221) 働く人は、自分が現在価値を守る立場で仕事をしているのか、将来価値を生み出す立場で仕事をしているのか、という視点を常に持つべきである。会社全体としては、日々の糧を得る、という観点では「現在価値を守る」ための行為も必要だが、常に成長する会社であり続けようと考えるのであれば「将来価値を生み出す」ための卓越したビジョンや勇気、その上での覚悟と計画に基づいた経営資源の継続投入が不可欠だ。(p.249)
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グーグルで必要なことはみんなソニーが教えてくれた 仕事で著者の講演を聴く予定があり、予備知識として一番有名な本書を読んでみました。 一番有名とはいえ、2010年の古い本なので・・・と少し躊躇しながら読みましたが、その心配は杞憂でした。 これからはクラウドの時代、などと書かれ...
グーグルで必要なことはみんなソニーが教えてくれた 仕事で著者の講演を聴く予定があり、予備知識として一番有名な本書を読んでみました。 一番有名とはいえ、2010年の古い本なので・・・と少し躊躇しながら読みましたが、その心配は杞憂でした。 これからはクラウドの時代、などと書かれてましたが、今だから理解出来る技術も2010年に私が読んだらちんぷんかんぷんだったと思います。 (正直に言うと、6年経った今読んでもそんなに古いことを読んでる感じがあまりしなかった(汗)) 最先端の技術が末端の私にまで身近に感じるまでの時間を考えると、今のグーグルやアップルは何を考えているんだろう、と、未来を想像してクラクラしました。 ここにソニーが入らないのが悲しいですね・・・ 本書はまさに、輝かしい時代のソニーを経験した著者が、その栄光から凋落までの経験を語っています。 (その後グーグル社に移ってからの話は流す程度でした。) 大企業病に陥った原因などには言及されていませんでしたがなんとなく、上が変わったせいな印象でしたね。 盛田さんのことはとても尊敬しているようでした。 昔は常に新しい生活を創るのがソニーで、それはソニーにしか出来ないことだったのに、今は見る影もない。 ネットワーク時代にうまく対応できなかったことでアップルに十八番をとられ、さらに、グーグルのスピード感についていけないことでさらに衰退していったのが今のソニーなのです。 よく考えると、ソニーでの経験がグーグルにどのように活かされたのかについては語られていませんね。タイトル間違ってる(笑) けれども創業者の生のエピソード等は読み物としてとても面白かったです。 講演楽しみ。けど、この人と一緒に仕事はしたく、はないなあ(笑)
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