ことばと思考 の商品レビュー
言葉が思考に影響を与える事もあるが大体は育った文化の影響が大きい。 同じ意味でも言葉によって判断を誘導したりすることが出来るのがわかった。 英語の例文などあるので初歩的な英語がわからないとよみづらい。
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言語(母国語)は思考に影響を与えるのか? 異なる母国語を持つ人同士は根本的にはわかりあえないのか? …結論から言えば、そうともいえるしそうではないとも言える…んだけども、 例えば「左右前後」という相対的に位置を表す言語を話す人と 「東西南北」の絶対的に位置を表す言語を話す人とでは...
言語(母国語)は思考に影響を与えるのか? 異なる母国語を持つ人同士は根本的にはわかりあえないのか? …結論から言えば、そうともいえるしそうではないとも言える…んだけども、 例えば「左右前後」という相対的に位置を表す言語を話す人と 「東西南北」の絶対的に位置を表す言語を話す人とでは 方向感覚に明らかな差があった、など、興味深い調査結果がいろいろありました。
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実験結果から結論への結びつきが短絡すぎる感があって、つっこみたくはなるが、 実際にはもっと複雑な実験を重ねているのだろうし、 「そうだ」「ようだ」といった表現で断言を避けているのは誠実。 その分、最後の方で言われているように、白黒ハッキリしない部分が多く、 すっきりしない読者も多...
実験結果から結論への結びつきが短絡すぎる感があって、つっこみたくはなるが、 実際にはもっと複雑な実験を重ねているのだろうし、 「そうだ」「ようだ」といった表現で断言を避けているのは誠実。 その分、最後の方で言われているように、白黒ハッキリしない部分が多く、 すっきりしない読者も多いと思う。 要するに、この分野はまだまだこれからだということ、 言語と思考との関係は一言でいいきれるほど単純ではないということ、 そういうことを、専門外の人もわかってもらえる本かと。 あと、外国語学習の意味づけにも使える。
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認知心理学の観点で、言葉が人間の思考に与えている影響について語っています。かなり研究色が強く、実験結果の紹介が多いので、一般の人にとっては読み物として読みづらいかもしれません。 本書で書かれているのは、おおよそ以下のような内容です。 ・文化によって物事の認識の仕方(何をどう区分...
認知心理学の観点で、言葉が人間の思考に与えている影響について語っています。かなり研究色が強く、実験結果の紹介が多いので、一般の人にとっては読み物として読みづらいかもしれません。 本書で書かれているのは、おおよそ以下のような内容です。 ・文化によって物事の認識の仕方(何をどう区分けするか?)の傾向に違いがあり、その違いは言語によって表現される。 (例)エスキモーの言葉には、雪の表現がいろいろあるとか。 ・赤ちゃんが言語を獲得していく中で、母国語に依存して、物事を識別する能力が成長する。 (例)エスキモーは、日本人より異なる種類の雪を識別できる。 ・ただし、すべての思考が言語で規定されるわけではない。当たり前だけど。 多種多様なプログラミング言語を操るソフトウェアエンジニアは、感覚的に上記のことは理解できるんじゃないかと思いました。
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大当たり!すごい面白かった。言語による認識、思考の違いについて。例、実験が豊富。多言語習得したくなる。あと赤ちゃんの認識している世界って、どんななんだろう。
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序章 ことばから見る世界-言語と思考 第1章 言語は世界を切り分ける-その多様性 第2章 言語が異なれば、認識も異なるか 第3章 言語の普遍性を探る 第4章 子どもの思考はどう発達するか-ことばを学ぶなかで 第5章 ことばは認識にどう影響するか 終章 言語と思考-その関わり方の解...
序章 ことばから見る世界-言語と思考 第1章 言語は世界を切り分ける-その多様性 第2章 言語が異なれば、認識も異なるか 第3章 言語の普遍性を探る 第4章 子どもの思考はどう発達するか-ことばを学ぶなかで 第5章 ことばは認識にどう影響するか 終章 言語と思考-その関わり方の解明へ 「言語が思考をつくる、従って、言語における世界の分類が異なれば必然的に時には理解不能なまでに、思考も異なる」としたベンジャミン・リー・ウォーフの主張を様々な事例を挙げて考察する本。 東西南北等の絶対位置のことばのみで前後左右等の相対位置のことばをもたない言語があるのに驚いたが、その言語を使う人たちの方位に関する感覚がきわめて優れていたことに驚いた。我々は多様な言語体系の中でモノの可算性、性、動物性や形や機能等で名詞を分類している。幼児は言語の獲得にあたり使用される言語に応じてどの情報を注目すべきかという取捨選択を自然に行っている。 バイリンガルの思考は得意な言語の思考にひきづられ、新たな特別な思考がある訳ではない。全ての人にいえることは外国語を学ぶことにより、自分の言語でかかっているバイアスがどのようなものかが分かるようになることである。
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期待外れというか… もっと斬新なことが書いてあるかと思ったので、残念。 実験による検証は面白いと思ったけどね。
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中国語や英語では、時計は“鐘”clock“表”watch、カギも“yaoshi”keyと“鎖”lockに分けられる。こんなふうに、言語によって、世界がいろんなふうに切り分けられていることは、鈴木孝夫さんの『ことばと文化』『日本語と外国語』(岩波新書)等によって、日本でもよく知ら...
中国語や英語では、時計は“鐘”clock“表”watch、カギも“yaoshi”keyと“鎖”lockに分けられる。こんなふうに、言語によって、世界がいろんなふうに切り分けられていることは、鈴木孝夫さんの『ことばと文化』『日本語と外国語』(岩波新書)等によって、日本でもよく知られるようになった。しかし、ことばの分化が認識に影響するかどうかは、サピア・ウオーフの仮説をどう評価するかにもかかわる古くて新しい問題だ。色の種類を二つしかもたない民族でも、色の識別はできるということがわかって、認識はことばに関係ない、ということも言われるようになった。たしかに、人間の認識というものは基本的なところでは、驚くほど一致する。しかし、ことばが認識に影響を与えることはないのだろうか。本書は、著者がそのような問題意識にたち、実験心理学の成果をふまえ、人間の認識の普遍性と、ことばが認識に影響を与える事例を興味深く提示する。普遍性にかかわるものを一つあげれば、英語や他の言語では「歩く」や「走る」を表す動詞がたくさん存在するが、「歩く」と「走る」の間は、多くの言語ではっきり分かれるとか、色の認識は確かにその核となる部分では一致するが、周辺部の色名が変わる部分ではことばに左右されることがあることをロシア語の例を引いて述べている。日本語と中国語はともに助数詞をもっているが、中国人が「椅子、傘、包丁」を共通のものとしてくくろうとする傾向は、同じ助数詞(“把”)を使っていることから来ている、などの指摘はとても興味深い。(ぼくも「言語文化論」の授業で実験してみたが、その通りだった)バイリンガルの思考と言語がどうかかわっているかの記述も興味深いが、それは本書を手にとって読んでほしい。もっとも、今井さんの関心は、認識が先か言語が先かということではなく、わたしたち人間の認識と思考に言語がどれほどかかわっているかを明らかにすることだという。熟読玩味に値する、深い本である。
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作者もご承知の通り、読破するにはつらいものがありました。 何を結論に持ってこようとされているのかわからない。 ・・・でも、そういうアプローチだったのですね。 読み切らないと理解できない本です。
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