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ことばと思考 の商品レビュー

4.1

59件のお客様レビュー

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2024/09/21

実験結果をもとに、言葉と認知、言葉言語習得について書いてある。 言葉が認知にどのように影響するのかというのは、興味がある分野だったのだが、詳細に書かれた実験結果があまり頭に入ってこなかった。

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2024/09/01

人間が世界を認識し、学習し、思考を広げていくことに対して、 言語がどんな役割を持っていて、どのように認識を助けているのか、 場合によってはどのように認識をゆがめているのか。 専門的な内容ながら、平易な言葉でわかりやすく説明されています。 目に見えない思考というものを、どのように...

人間が世界を認識し、学習し、思考を広げていくことに対して、 言語がどんな役割を持っていて、どのように認識を助けているのか、 場合によってはどのように認識をゆがめているのか。 専門的な内容ながら、平易な言葉でわかりやすく説明されています。 目に見えない思考というものを、どのように定量化、可視化するのか。 多くの実験の方法も紹介されていて研究者の工夫も垣間見れました。

Posted byブクログ

2024/07/24

面白すぎる。言語で世の中は区切られている!(と自分は感じたが、言語に拘らず普遍的に通ずる概念もある、と本書では書かれていた。)左右がない世界、色が2種類しかない世界、10進法ではない世界は私には信じられないが、それで成り立っている社会が実際に存在することに衝撃を受けた。こんなに面...

面白すぎる。言語で世の中は区切られている!(と自分は感じたが、言語に拘らず普遍的に通ずる概念もある、と本書では書かれていた。)左右がない世界、色が2種類しかない世界、10進法ではない世界は私には信じられないが、それで成り立っている社会が実際に存在することに衝撃を受けた。こんなに面白い本を1000円(自分は借りたので0円)で読んでいいのだろうか…。申し訳ないのでせめて自費で購入しようと思う。

Posted byブクログ

2024/04/17

「英語独習法」に続く、今井先生2冊目。 「英語〜」はタイトルの通り、英語と日本語の違いを軸に、言語感覚と認知のつながり、言語の違いによる認知の違いを教えてくれた。 この本はもっと幅広く、英語ドイツ語フランス語ロシア語中国語、更にはイヌイット語、ゴドベリ語(どこよ?)、グーグ・イ...

「英語独習法」に続く、今井先生2冊目。 「英語〜」はタイトルの通り、英語と日本語の違いを軸に、言語感覚と認知のつながり、言語の違いによる認知の違いを教えてくれた。 この本はもっと幅広く、英語ドイツ語フランス語ロシア語中国語、更にはイヌイット語、ゴドベリ語(どこよ?)、グーグ・イミディル語(ゆる言語学ラジオで言ってたやつだ!)まで、様々な言語の様々な差異を通して、サピア=ウォーフ仮説を検証する。 イヌイット語では、雪の種類に応じて20以上の独立した単語があるとか。 数の数え方の影響で、一般的にアジア圏のこどもは欧米のこどもより小さいうちに計算ができるようになるとか。 そういうトリビアな雑学だけでも結構楽しい。 個人的に1番面白かったのは、空間認知能力にも、複数の情報を組み合わせて推論することにも、言語が影響していて、だから、「色」情報と「相対位置」情報をヒントに宝探しをさせる実験(たとえば『黒い壁に向かって左側の角』)で、言語野を機能させなくする(ヘッドホンから聞こえてくる文章をどんどん復唱させながら宝探しをさせる)と、成功率が低下するという話。 この実験を考えたのがまず、すごいと思う。 言語がいかに認知に影響するか、人間の言語習得プロセスの面白さ、そして、世界の広さに驚かされる。

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2023/12/05

ゆる言語学ラジオを聴いて興味を持ち手に取った今井むつみ先生本。ラジオ内で語られていた内容がちょくちょく出てきて、相乗効果で楽しめた。 言語によって認識の仕方や思考に影響が出るという話は、非常に興味深い。言語によって世界にそれまで無かった線を引く、ってこととかすごく腑に落ちる。いや...

ゆる言語学ラジオを聴いて興味を持ち手に取った今井むつみ先生本。ラジオ内で語られていた内容がちょくちょく出てきて、相乗効果で楽しめた。 言語によって認識の仕方や思考に影響が出るという話は、非常に興味深い。言語によって世界にそれまで無かった線を引く、ってこととかすごく腑に落ちる。いやー、おもしろいわ。高校生がこれ読んだら言語心理学とか認知科学とかの道に進みたいって思ったりするんじゃなかろうか。文系学問もおもしろいなって改めて思えた1冊。

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2023/06/12

言語が思考を決定するか、 異なる言語の話者が異なる思考をしているか、 というのをいろいろな角度から考察した本。 いろいろな実験結果から話を進めていく。 個々の実験の話はわかりやすいのだが、そこからの考察は私にはちょっと難しかった。

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2022/12/04

私たちの思考は言語の枠組みの影響を受けている。だから異なる言語の話者同士は世界の認識や思考様式がまったく異なるのかもしれない、というある意味有名な仮説に対して最近の言語学がどこまでアプローチしているのかをわかりやすく解説する本。異言語間の差異と共通点だけでなく乳児幼児がどのように...

私たちの思考は言語の枠組みの影響を受けている。だから異なる言語の話者同士は世界の認識や思考様式がまったく異なるのかもしれない、というある意味有名な仮説に対して最近の言語学がどこまでアプローチしているのかをわかりやすく解説する本。異言語間の差異と共通点だけでなく乳児幼児がどのように言語を習得していくのか、言語習得以前の認識のあり方に対して言語はどのように影響しているのかなど基本的な事柄を初心者向けに丁寧に解説していて良かった。さすが岩波新書と言うべきかとても新書らしい新書で安心して読めました。

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2022/10/04

今井むつみさんの本はこれで3冊目ですが、この本は分けてもインパクトが大きいものでした。言葉を通じて世界を見たり、ものごとを考えるのですが、言葉が違うと、認識、思考のありようが違うのか、それにより相互理解はできないのかといった問題に認知心理学の成果を踏まえて分け入っていきます。外国...

今井むつみさんの本はこれで3冊目ですが、この本は分けてもインパクトが大きいものでした。言葉を通じて世界を見たり、ものごとを考えるのですが、言葉が違うと、認識、思考のありようが違うのか、それにより相互理解はできないのかといった問題に認知心理学の成果を踏まえて分け入っていきます。外国語を学ぶことで認識の多様性への気づきといった思考の変容が得られるとか、言語が異なっても相互に分かり合えるとか、ある意味、感動的な知見の連続でした。

Posted byブクログ

2022/08/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

言語が違うと認識や思考は異なるのか。言語に影響され、記憶が歪められることはあるようだが、思考が異なるとは断言できなと読んだ。すなわち、言語というものは思考の道具に過ぎないからか。言語学習や他言語の人と接する際の前提となる知識。

Posted byブクログ

2022/06/04

"われわれは、生まれつき身につけた言語の規定する線にそって自然を分割する" "世界が自分自身を分割し、名前をつけられるべく待っている" 先達のことばを引きつつ、ご自身の研究も紹介しながら、どうヒトは思考しているかを考えさせられる、良い本でし...

"われわれは、生まれつき身につけた言語の規定する線にそって自然を分割する" "世界が自分自身を分割し、名前をつけられるべく待っている" 先達のことばを引きつつ、ご自身の研究も紹介しながら、どうヒトは思考しているかを考えさせられる、良い本でした。

Posted byブクログ