切りとれ、あの祈る手を の商品レビュー
おもしろかった。というのが正解なのかよくわからないけれど、読んでよかったって思った。 学がない自分にはついていけない部分があった。 それでも最後まで読みたいと思うくらい興味深い本だった。 度々自分好みのフェーズに突入するシーンが出てくる、みたいな感じもあった。
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芸術の力強さを再認識できる一冊。 主張の展開がとても面白く、「その話とこの話がそんな形で繋がるのか!!」といった感動も得られる。
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現代を過去の起点から考える題材として圧倒的に優れていると思った。本の中で、革命はテクストを読み、読み替え、書き、書き換え、翻訳し、宣明することであるという。 詳細は下記。 https://note.com/t06901ky/n/n1d39d4d6d8e5
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バチバチに痺れる最高の一冊。 何故本を読むのか?と言うことの真髄に迫る。 久々に文圧を感じた一冊です。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
本を読むことが革命につながっていく、そういうメッセージをこの本から感じた。 情報は命令であり、その命令に従っていれば楽に生きることができる。でもこれは裸で「読む」ことには当てはまらない。裸で「読む」ということは、自分の無意識をテクストに接続することであると述べられている。 私はこの文章を読んで、主体的学習が思い浮かんだ。ただ本の内容を情報として読むのではなく、自分自身の考えや価値観を持ちながら、筆者と対話するような読み方をしていきたいと思った。 「本を読んでいるこの俺が狂っているのか、それともこの世界が狂っているのか」それくらい読み込んで、無意識のレベルで共感できる本を探していきたいなと思う。 自分を追い詰めるような本を最近読んでいないなとつくづく思わされた。
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藝術というもの、ことさら文学というものに対する畏敬と愛を余すところなく降り注いだ賛歌の書。 文学は終わったなどと宣う人々や、自己中心的終末論をひけらかすナチスやオウムに代表される人々、革命というものを暴力的側面だけを偏視し見誤った人々、その他全ての「読むことを侮辱する人々」に対...
藝術というもの、ことさら文学というものに対する畏敬と愛を余すところなく降り注いだ賛歌の書。 文学は終わったなどと宣う人々や、自己中心的終末論をひけらかすナチスやオウムに代表される人々、革命というものを暴力的側面だけを偏視し見誤った人々、その他全ての「読むことを侮辱する人々」に対して、一切の手加減をすることなく徹底的にこれを断じ、あるべき姿を説き諭す著者の鬼気迫る熱量と峻厳さに心打たれた。
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素晴らしい、とても素晴らしい本で、大きな歴史の話をしているように見えて、実は、日常とつながる話の持っていき方など、感動します。本を手に取る勇気をもらえる一冊です。ただ、著者の言う本を読もうとしない人々とどう対峙すればよいのか、あるいは、自分の中のそうした側面とどう向き合うべきなの...
素晴らしい、とても素晴らしい本で、大きな歴史の話をしているように見えて、実は、日常とつながる話の持っていき方など、感動します。本を手に取る勇気をもらえる一冊です。ただ、著者の言う本を読もうとしない人々とどう対峙すればよいのか、あるいは、自分の中のそうした側面とどう向き合うべきなのか、それがとても難しいのです...
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思想、哲学、批評系の本を読むことは少ないんだけど、これはメチャメチャ面白かった。幅広い「文学」を提示し、近代文化の礎そのものを築き上げた中世解釈者革命を超える、という非常にアジテーショナルで感動的な第四夜から、狭義の現代文学者を激しく批判し、ただ却って励ますかのような第五夜にかけ...
思想、哲学、批評系の本を読むことは少ないんだけど、これはメチャメチャ面白かった。幅広い「文学」を提示し、近代文化の礎そのものを築き上げた中世解釈者革命を超える、という非常にアジテーショナルで感動的な第四夜から、狭義の現代文学者を激しく批判し、ただ却って励ますかのような第五夜にかけては、ちょっとトーンダウンしたような感じも受けたけど、それはそれですっきり読み終えられた。うーん、門外漢だけど、ヴァレリー、ルジャンドル、そしてニーチェ。読んでみようかな。
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なかなかに刺激的な本でした。 過激な言葉がいっぱいで、なんだかドキドキしながら読み進めていたのですが、どんどん文章に吸い込まれていくと言いますか。不思議な気持ちでした。 気軽に「本が読める」なんて言えないなーなんて思ってしまいました。
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読むと文章の可能性を信じたくなる。もっと言うと、発破をかけられているような気分になった。 文章を読むこと、そして書くことがそのまま世界を変えるということ……自分が書いても書かなくても世界は続いて行くのだということが、逆に今・ここの「私」を慰めてくれる。 特にルターの章は最高に胸...
読むと文章の可能性を信じたくなる。もっと言うと、発破をかけられているような気分になった。 文章を読むこと、そして書くことがそのまま世界を変えるということ……自分が書いても書かなくても世界は続いて行くのだということが、逆に今・ここの「私」を慰めてくれる。 特にルターの章は最高に胸熱。誰が何と言おうと「読んで」しまった人=ルターの躍進ぶりに、快哉を送りたくなる。 昨日までと世界が変わってしまうことの驚き、そして目覚め。もう戻れないということが彼を進ませたのだな……。そんな一人の「読んだ者」が世界を巻き込み、世界そのものを変えていく過程に引き込まれた。 そしてもう一つ驚くしかなかったのは、最後の章のロシアの文盲率の話。今こうして私たちの手元にある本は、砂粒のような可能性の賭けに勝ってきた文学なんだなぁ。それはまさに、真っ暗闇の銀河で石を放り、地球まで届くかというような可能性……絶望的状況の中で、それでも何かが生き残る可能性に勇気をもらう。 それでも彼らは賭けに勝った、そして彼らが賭けに勝ったなら、我々が勝てないとなぜ言えるだろう? というところがとても好きだ。 世界は変わり続けるし、そんな世界の中に私たちはいるのだ。
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