灰色の虹 の商品レビュー
身に覚えのない上司殺しの罪で刑に服した江木雅史。冤罪が作られていく過程がとても恐ろしい。抗うすべなど一切なくて、ただただ何もかも失い壊れていく。出所後、江木は復讐を決意する。復讐だけが彼の生きていくための糧だったことが何とも切なく哀しい。何もかも奪われた者の孤独と絶望。結末も救わ...
身に覚えのない上司殺しの罪で刑に服した江木雅史。冤罪が作られていく過程がとても恐ろしい。抗うすべなど一切なくて、ただただ何もかも失い壊れていく。出所後、江木は復讐を決意する。復讐だけが彼の生きていくための糧だったことが何とも切なく哀しい。何もかも奪われた者の孤独と絶望。結末も救われることが無くて本当に切なくて苦しい作品だった。
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面白いわけでもなく、誰かに薦めたいわけでもなく、読んで良かったわけでもないし、 すごく辛くて、その感情にうっかり浸りそうになると涙が出そうになる、 それくらい辛くてなんとも言えないお話でした。 でも、知ることが大切なんだとも思いました。 1人2人ほど、ひどい人物がいて、同情の余...
面白いわけでもなく、誰かに薦めたいわけでもなく、読んで良かったわけでもないし、 すごく辛くて、その感情にうっかり浸りそうになると涙が出そうになる、 それくらい辛くてなんとも言えないお話でした。 でも、知ることが大切なんだとも思いました。 1人2人ほど、ひどい人物がいて、同情の余地はなかったけど それ以外の人は、それぞれの特殊な仕事に誇りを持ち、だからこそ、こんなことになってしまって… 誰を責めたらいいのか… 「やってないやつは、やったなんて言わないんだよ」 みたいなセリフが何度か出てきましたが、そんなわけないよ… 人間の弱さ、ずるさ、揺らぎなどをとても感じつつ、 優秀な裁判官であればあるほど、本当に人間らしさがない方が良いんじゃないかとも思わされました。 でもそれってなんだか切ない… 実際にいる裁判官の方達はどんな思いで仕事に取り組んでいて、私生活はどんな感じなのか興味が湧きました。 とにかく…辛かったな。 そして、母親の子を思う気持ちが恐ろしいほどまっすぐで強くて、それも私の心をちくちくしました。
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苦しみの中に見えた束の間の虹。 罪をなすり付けられた男の復讐劇。 人の嫌な所を浮き彫りにする著者にただただ感嘆するだけでした。目を覆いたくなる場面もあるが、どこか救いのある瞬間を探してしまうのだった。 良かったです。
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何とも切ない気持ちになった一冊。 冤罪とそれに関わった警察、弁護士、検事、判事が殺される連続事件が、過去と現在を行ったり来たりしながら展開されて行く構成。貫井さんぽいなー。 トリックはなく、ただ人の心情に焦点を当てた回収。新鮮さはないけど、終盤は思わず違う結末を期待したりして、な...
何とも切ない気持ちになった一冊。 冤罪とそれに関わった警察、弁護士、検事、判事が殺される連続事件が、過去と現在を行ったり来たりしながら展開されて行く構成。貫井さんぽいなー。 トリックはなく、ただ人の心情に焦点を当てた回収。新鮮さはないけど、終盤は思わず違う結末を期待したりして、なかなか楽しかった。
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伊佐山の心のどこに正義感があるというのかまったく分からなかった。死んで当然、と思ってしまうほどの胸糞悪い人物。 終盤でやや捻りに欠けるものの、それを補うくらい、母親である聡子の「今になってあたしたちを責めるくらいなら、どうしてあのとき雅史を信じてくれなかったんですか?」という声が...
伊佐山の心のどこに正義感があるというのかまったく分からなかった。死んで当然、と思ってしまうほどの胸糞悪い人物。 終盤でやや捻りに欠けるものの、それを補うくらい、母親である聡子の「今になってあたしたちを責めるくらいなら、どうしてあのとき雅史を信じてくれなかったんですか?」という声が重過ぎる。
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2013/11/24冤罪恐ろしい。読みやすい文書でどんどん進んだ。展開は概ね予想通りでした。やや甘の★4つ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
救いがなくてつらい話だ、と思いながら読んでいたら…… エピローグでトドメを刺された。 こういう復讐ものってあと一歩のところで完成しないことが多い気がする。 完成させちゃダメなのかな……
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ふつうに読み物としておもしろかったけど、それほど印象には残らなかった。 オチとしても想像ついたし、意外性に欠けた。 登場人物のうち、もっと鍵を握っているのか?と思う人が、なんともなく過ぎ去っていき拍子抜けする場面も。 キャバ嬢とか、元カノとか。 ドラマの方がおもしろかったのかな?
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「灰色の虹」 タイトル通りのストーリー。 ある事件に関わった人物が次々と殺されていく。刑事、検事、弁護士、裁判官。その事件は、一人の男の運命を捻じ曲げた冤罪だった。 人生を失った男とそれに関わった関係者のストーリーが交互に進んでいく中で、読み手としては、まず人生を狂わされ...
「灰色の虹」 タイトル通りのストーリー。 ある事件に関わった人物が次々と殺されていく。刑事、検事、弁護士、裁判官。その事件は、一人の男の運命を捻じ曲げた冤罪だった。 人生を失った男とそれに関わった関係者のストーリーが交互に進んでいく中で、読み手としては、まず人生を狂わされた雅史に感情移入する。徐々に追い詰めらていく様が丁寧に描かれており、雅史だけでなく恋人や家族の気持ちが、「やってない。大丈夫だ」から「やってないのに。なぜ」になり、「もう認めるしか無い」「誰も助けてくれない」になる。非常に辛い。 雅史は恋人を罵った上司と口論になり、次の日その上司が変死する。それをきっかけに平和な日々が破壊される。彼が取った行動は何も間違っておらず、むしろクソ上司がいる会社などこちらから切り捨てれば良いとすら思う。彼は何も悪くない。 だから、警察が嫌いになる。ましな刑事である山名は「誰が悪かったのだ。伊佐山は荒っぽいとこはあったにせよ、根底に正義感が無かったとは誰も言えない。谷沢も冷たいが、それは検事として美徳とも言える。ミスをしただけだ」などと考えるが、何を言っているんだ?と。 全ての発端は、伊佐山と言う自白を強要する刑事であり、そこに正義感があるわけ無い。正義感は真っ当な倫理と論理と規律を守る上で意味がある。「そんなことじゃ、犯人は落とせない」みたいなことを伊佐山は平気で言うが、ならば刑事を辞めてくれと。犯人を逮捕することと自白を強要することとは別問題でありながら、彼はもとより警察も結局はそこを問題視していない。犯人の確率が高い人間を落とす為には仕方がないと考えている節がある。だからこそ、雅史は冤罪に押し込まれたのだ。検事、弁護士、裁判官に比べて一番の罪はこの刑事だと思う。 最後の雅史の母が山名に突きつける言葉が全てであり、結局はそこから警察は目を背け続けている。だから伊佐山みたいな刑事はいなくならないし、捜査も変わらない。自白を強要することも減らない。そして、冤罪は無くならない。全ての点と点は線で繋がっている。 最後の雅史と由梨恵のシーンが切ない。
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ドラマ化された後に原作を読んでみようと思い購入しました。 読んだ後は、何ともやりきれない辛い感じになりました。冤罪について、深く考えさせられました。 文章自体は読みやすく、スラスラ読めました。貫井さん特有の大どんでん返しというものはありませんが、一般人が一瞬にして犯罪者になって...
ドラマ化された後に原作を読んでみようと思い購入しました。 読んだ後は、何ともやりきれない辛い感じになりました。冤罪について、深く考えさせられました。 文章自体は読みやすく、スラスラ読めました。貫井さん特有の大どんでん返しというものはありませんが、一般人が一瞬にして犯罪者になっていく過程にはリアル感があったように感じました。 構成としては、犯罪者や事件に関わった人たちの視点が次々に展開していきます。一つの事件でも様々な視点を見ることで、解釈が異なり、一つの灰色が自然と「灰色の虹」のようになっていく様をこの本を通して、考えさせられました。
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