中原の虹(2) の商品レビュー
清の時代末期の中国。列強の干渉の苛まれる中で西太后が一人懸命に国を支えていた。もはや西太后は国の代表と言うよりも国そのものと化してしまっている。 列強の国々が狙っているのは西太后の死であり、その後の中華の覇権であった。 自分が死に幽閉中の皇帝が引きずり出され、列強の思うままとなる...
清の時代末期の中国。列強の干渉の苛まれる中で西太后が一人懸命に国を支えていた。もはや西太后は国の代表と言うよりも国そのものと化してしまっている。 列強の国々が狙っているのは西太后の死であり、その後の中華の覇権であった。 自分が死に幽閉中の皇帝が引きずり出され、列強の思うままとなるであろう未来を憂い、国民が奴隷と化す事をひたすら悲しんだ。 国を思い、国民を愛している彼女は懸命に走り続ける。しかし、終わりの時は刻一刻と近づきつつあるようだった。 思わす泣いてしまった。母が子を思う気持ち。子が母を思う気持ち。お互いの境遇を思いやる事ができる故に張り裂けん悲しみをお互いが感じずにはいられなかった。 その二人を見ていると涙を止めど無く流れ、堪える事が私には出来なかった。 中国の歴史を通して人が幸福を感じる事の意義を深く考えさせられる作品になっていると思います。 さて、シリーズも後半戦。続きを読める日を楽しみに待ちたと思います。
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- ネタバレ
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普通に泣ける。 馬賊の運命が切なくて。 西太后の生き様が悲しくて。 西太后の数奇な運命、記者クラブのトムたち、 賢い少年・小平など、魅力的なんだと思う。
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この巻の最後の西太后の独白には痺れた。 現在中国在住なのでなおさらであった。 この長い長い物語のハイライトであろう。 蒼穹の昴の将軍が剣をつきつけるぐらいのハイライトさはあった。 後半ついにラストエンペラーがでてくる。 プーイーはまだ3歳。激動の人生がはじまる。
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東北の白虎、張作霖が舞台の中央へ。 彼は何者なのか? 新たな中原の覇者たる資質はあるのか?? そして、遂に中華最後の皇帝の登場。。。 本当に面白い!上手に表現ができないことが歯がゆいです。
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龍玉を失い、少しづつ力を失っていく清。 中華を支え続ける西太后(老仏爺ラオフオイエ)が老い、 そして清の国が沈んでいく。 「人殺しの機械を作る文明などを信じずに、たゆみなく、ゆっくりと、詩文を作り花を賞で、お茶を淹れおいしい料理をこしらえ、歌い、舞い踊ることが文化だと信じ...
龍玉を失い、少しづつ力を失っていく清。 中華を支え続ける西太后(老仏爺ラオフオイエ)が老い、 そして清の国が沈んでいく。 「人殺しの機械を作る文明などを信じずに、たゆみなく、ゆっくりと、詩文を作り花を賞で、お茶を淹れおいしい料理をこしらえ、歌い、舞い踊ることが文化だと信じて疑わぬ、中華の国」を、死ぬ瞬間まで守ろうとした西太后が、次代の力の芽吹きを信じながら崩御する。 2012年1月18日読了 7冊目
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本巻の最後で、ついに西太后(と光緒帝)が崩御。この小説では、西太后の描写がいささか美化されすぎの感じがするけれど、崩壊寸前の清朝を50年間1人で維持してきた力量と執念については、正しく描写されていたと思う。次巻では、今回影の薄かった主人公・張作霖と、理念なき日和見主義者・袁世凱が...
本巻の最後で、ついに西太后(と光緒帝)が崩御。この小説では、西太后の描写がいささか美化されすぎの感じがするけれど、崩壊寸前の清朝を50年間1人で維持してきた力量と執念については、正しく描写されていたと思う。次巻では、今回影の薄かった主人公・張作霖と、理念なき日和見主義者・袁世凱が激突するのかな。
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西太后がとうとういなくなった。 痛々しく本当に強い人だった。 これから清はどうやって滅びていくのか 先が気になる!
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パソコンの専門書にチンプンカンプン、サザエさんの詳細な解説本にビックリしたり…と、また、面白い2時間でした。
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西太后ついに。。 清という国を思うが故に滅亡へと導き、そして満州では新勢力が! まるでその時代にいるかのような臨場感です。 蒼穹の昴の面々が登場するのがうれしい。
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おすすめ度:90点 後半、一気に読ませる。 西太后と光緒帝が密かに通信を行うくだりはフィクションと思わせないリアル感に満ちている。 そして2人とも、心中、崩じる。 最後に明らかになる西太后の心の内側。 わずか3歳の溥儀を次期皇帝に指名する意外性。西太后は政事の天才であった。
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