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なぜ君は絶望と闘えたのか の商品レビュー

4.4

80件のお客様レビュー

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2012/08/25

光市母子殺人事件の被害者本村さん。絶望と悲しみを乗り越えながら、逞しく成長されていく姿をニュースで拝見するたび、強い生き様を教えられました。あの冷静で凛とした背中は、どうやって養われたのか…また裁判制度の問題点を追求し、深い人間愛にも感動できる一冊。

Posted byブクログ

2012/08/16

彼の生まれてきた使命はこれだったのかもしれない、あまりにも過酷だけれど彼だから出来たのかもしれないと思った…

Posted byブクログ

2012/07/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 光市母子殺害事件から13年。今年2月、最高裁が被告側の上告を棄却し、元少年の死刑が確定した。弁護団の奇怪な主張や、某弁護士がテレビで弁護団の懲戒請求を呼びかけるなど、今まで何かと話題になってきた裁判闘争も、これでついに終結したわけだ。事件当時、元少年は18歳1か月。最高裁が把握している中で犯行時年齢が最も低い死刑確定者だという。  故郷山口で起きた事件であり、かつ私自身本村洋さんと同世代ということもあって、個人的にこの裁判のことはずっと気にかけていたが、このたび元少年の死刑が確定したことで、改めてこの事件を振り返ってみたくなって本書を手に取った。一読して、事件当時のことを色々と思い出す。事件直後、マスコミ報道からは事件の詳細な内容が把握できず、深い違和感を覚えていたこと、記者会見で本村さんが「犯人が社会に出てきたらこの手で殺す」と宣言してギョッと驚いたこと、事件の凄惨さから世間の話題の的となり、心ない噂も周囲で囁かれていたこと等々…。  だがあの当時、まさかこの裁判が「死刑」という結果に終わるなど、誰も予想していなかったはずだ。誰もがあの時、本村さんには気の毒だが、きっと風車に向かうドンキホーテに終わるだろうと踏んでいた。  そういうことを思い出すにつけ、この13年で日本の司法はずいぶん変化したものだ、とつくづく感じる。重罰化で社会から犯罪が消え去ることは決してないだろうが、この10年余りで日本の司法は明らかに重罰化の方向へと舵を切っている。本村さんは今や、こうした重罰化時代のシンボル的存在にまでなってしまった。  この流れの行き着く先には、一体どんな世界が待っているのだろう。一つだけ言えるとすれば、その世界は「犯罪なき楽園」では絶対にないということだけだ。

Posted byブクログ

2012/06/24

犯罪によって妻と娘を失った、本村洋氏の、事件発生から犯人の死刑判決が下るまでの記録。 生命。法律。愛。憎しみ。 これらが重たく迫ってきます。

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2012/05/08

2012/05/07 読み進めるのが辛い。 毎日流れるニュースは、それがどんなに辛くても悲しくても、私達の記憶から流れ出ていってしまうけれど、当事者の人達にとって、それは終わらない過酷なもの。 そんな、想像することもできないような経験をされた本村さんの、圧倒的な強さを私は心から尊...

2012/05/07 読み進めるのが辛い。 毎日流れるニュースは、それがどんなに辛くても悲しくても、私達の記憶から流れ出ていってしまうけれど、当事者の人達にとって、それは終わらない過酷なもの。 そんな、想像することもできないような経験をされた本村さんの、圧倒的な強さを私は心から尊敬する。 それは自己の復讐心ではなく、亡くなられた家族のため、同じような被害者家族のため、そして日本のための闘いだったのだと思う。 本村さんや、ご遺族のみなさんが、心穏やかに幸せな人生を送られることを祈ります。

Posted byブクログ

2012/04/24

久々に一気に読んだ本。死刑という刑罰と罪の重さだけは確かだと想った。死刑 の是非は、私には分からない。恐らく、一生考えつづけなくてはいけないテーマだろう。

Posted byブクログ

2012/04/07

ニュースだけでは伝わってこなかった本村さんの苦悩。それを支えた周りの理解者の存在。「会社を辞める」と言った本村さんに、上司の方が「君は社会人として裁判を闘わなければだめだ!社会人たれ!」そう言われた。そういう人たちの支えがあったからこそ、闘っていけたのだと思う。裁判の常識に一人の...

ニュースだけでは伝わってこなかった本村さんの苦悩。それを支えた周りの理解者の存在。「会社を辞める」と言った本村さんに、上司の方が「君は社会人として裁判を闘わなければだめだ!社会人たれ!」そう言われた。そういう人たちの支えがあったからこそ、闘っていけたのだと思う。裁判の常識に一人の人間としていろんな素朴な疑問を投げかけ、ひとつひとつ闘って、一段一段階段を上るように進んで。本村さんの闘いは裁判制度そのものに一石を投じて、実を結んだと思う。

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2012/03/20

かなり前に読んだ本だから中身はあれですが、ようやく判決が出て、一段落ということで。よかったらご一読を。本村さんには頭が下がります。強い信念をここまで待ち続けるというのは、並大抵のことではないだろう。

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2012/03/18

司法制度改革の話とも読め、強烈な愛情物語とも読め、人間が成長していく姿を収めたルポルタージュとも読める。 読んだ後に抜け殻になること必死。

Posted byブクログ

2012/03/14

 司法を変革させるに至った光市母子殺人事件を9年間追ったドキュメンタリー。  本村さんの強さには感服するほかなかった。他人の私でさえ何度も涙がこぼれ読み続けるのは精神的に堪えた。私の心情など比較する事すら失礼なのですが。本村さんの生き抜いた過酷さは言葉では形容できないものだろう。...

 司法を変革させるに至った光市母子殺人事件を9年間追ったドキュメンタリー。  本村さんの強さには感服するほかなかった。他人の私でさえ何度も涙がこぼれ読み続けるのは精神的に堪えた。私の心情など比較する事すら失礼なのですが。本村さんの生き抜いた過酷さは言葉では形容できないものだろう。  目を背けたくなるような凄惨な事件の性質上、情けなくも深く知るのは避けたい気持ちがあったが最終的に読めて良かったと思える。それ以上に日本の法制度、死刑制度について深く知りたい気持ちが芽生えた。むしろ国民の一人として考えなければならない義務と感じた。  忌むべきは事なかれの風潮、被害者軽視、現場を鑑みない実態でしょうか。私も含めて責任を逃れたいと思っている限り何も変えらなれないんだと痛感しました。  ご遺族の方々に平穏な生活が戻ること、こんな事件が二度と起こらないことを願います。

Posted byブクログ