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なぜ君は絶望と闘えたのか 本村洋の3300日 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2010/08/28 |
JAN | 9784101231426 |
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なぜ君は絶望と闘えたのか
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商品レビュー
4.4
81件のお客様レビュー
事件のことは、もちろん知っていた。 これを読んで、本村さんが最愛の妻子を失ったとき、守れなかったと悔やんだり、現場の凄惨さにすぐには妻を抱きしめてあげられなかったとその後ずっと自分を責めたりしていたことを知った。 その当時、犯罪被害者がなんの権利も保証されていなかったこと。今で...
事件のことは、もちろん知っていた。 これを読んで、本村さんが最愛の妻子を失ったとき、守れなかったと悔やんだり、現場の凄惨さにすぐには妻を抱きしめてあげられなかったとその後ずっと自分を責めたりしていたことを知った。 その当時、犯罪被害者がなんの権利も保証されていなかったこと。今でこそ、法廷に被害者当人の遺影を持ち込むことは許可されているものの、それすら否定されて布にくるんで持ち込むという無念。 裁判官の人格というか、判例主義に基づいた、到底被害者の感情や実際の犯人の状況をかんがみたとはいえない地裁での判定。 当時の未成年に対する保護法。 マスコミの、未成年犯罪者に対する扱い。被害者家族への対応。 当事件性犯罪の要素が入ったことがわかったときかあのマスコミの変化。あからさまにならないよう、あいまいにすることで、世間からの好奇の目にさらされないよう…といった名目?の中途半端な報道。真実が伝わらないことで、被害を受けた親子の、本当の苦しみがあいまいになる。 本村さん自身、ご家族、検察の思い。 無駄がなく、筆者の思いが伝わる読みやすい文章で、事件が、社会が、遺族がどのように歳月を費やしていったのかが痛い程せまってくる。 まともな心境では読めず、仕事の休憩中、移動中の車内、いろんなところで、泣きながら、止めながら読み進めた。 司法や、国会に、世間にも、本村さんが真摯に訴えた報いが表れたのは、せめてもの救いだった。地獄から少し浮上する、救いの手を自分で手繰り寄せたのは、本村さんの強さと執念、妻子への思いだった。 会社の人たちも、検察も味方してくれてよかった。周りに本村さんが生きることを、続けるよう見守ってくれた人が、いたことで、活動を続けられた面がある。 取材に向かう飛行機でお守り代わりのだるまを渡したCAの人たち。 面会で、犯罪被害者の声を聞き、初めてその、不遇さを知った小泉元首相が、すぐ対策チームを、立ち上げさせたこと。 そして、判決自体で差し戻しされた最終的な判決が極刑であったこと。 アメリカで死刑囚と話して聖人のようだと感じたこと。「毎日冥福を祈るよ」と、言われたこと。 人を、未成年を裁くということ。 死刑が持つ意味。影響。 裁判では、事件の本当の状況や、被告が反省しているかのみならず、弁護団の倫理観にも左右されるということ。 妻との思い出の場所近くへ、一人で墓参りに向かう本村さんの描写を見るに、残された生を生きる切なさを感じた。 とにかくいろんなことを感じ、考えさせられた一冊。今後の自分に大切な意味のある本であった。 筆者の取材と書くことへの熱量へ敬意を表し、本村さんに少しでも心穏やかな、光差し込む生活が続くように祈っている。
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本村さんの、特に公判初期の無念さがとても痛ましい。被害者視点のみで構成されているものの、アメリカまで取材に行った内容などから、死刑はもちろん命そのものについて考えさせられる。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
まず第一に、本村洋さん、他のご遺族の皆様が今、少しでも心穏やかに生活されていることを心から願っています。 そして何にも悪くないのに突然被害に遭われた弥生さん夕夏さんが穏やかに眠れていることも、心から祈ります。 「死刑がなければ、これほど皆さんがこの裁判の行方に注目してくれたでしょうか。死刑があるからこそ、F(加害者)は罪と向き合うことができるのです」と洋さんの言葉がこの本の全てだと思った。 最高裁(死刑判決)の前後で牧師さんに出会って変わったように見える、反省しているように見える言葉を言うようになったFの言葉は、本当に心からの言葉なのか、偽りの言葉なのか、読者としては判別がつかない。著者の門田さんとてもフラットに描写されていると思うし、門田さんもニュートラルに聞いているのだろう。
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