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なぜ君は絶望と闘えたのか の商品レビュー

4.4

80件のお客様レビュー

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2023/12/24

本村さんの、特に公判初期の無念さがとても痛ましい。被害者視点のみで構成されているものの、アメリカまで取材に行った内容などから、死刑はもちろん命そのものについて考えさせられる。

Posted byブクログ

2023/08/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

まず第一に、本村洋さん、他のご遺族の皆様が今、少しでも心穏やかに生活されていることを心から願っています。 そして何にも悪くないのに突然被害に遭われた弥生さん夕夏さんが穏やかに眠れていることも、心から祈ります。 「死刑がなければ、これほど皆さんがこの裁判の行方に注目してくれたでしょうか。死刑があるからこそ、F(加害者)は罪と向き合うことができるのです」と洋さんの言葉がこの本の全てだと思った。 最高裁(死刑判決)の前後で牧師さんに出会って変わったように見える、反省しているように見える言葉を言うようになったFの言葉は、本当に心からの言葉なのか、偽りの言葉なのか、読者としては判別がつかない。著者の門田さんとてもフラットに描写されていると思うし、門田さんもニュートラルに聞いているのだろう。

Posted byブクログ

2023/05/04

本村さんは20代前半でこの事件に遭遇されたのか。その時の絶望は想像に耐えがたい。 この方の司法に対する被害者の権利に関する貢献は非常に大きい。尊敬いたします。

Posted byブクログ

2022/05/03

かなり前に買った本だが、どう考えてもハッピーエンドはあり得ないし、なかなか読み始めるのに勇気がいった。 本村氏の生い立ち、そしてアメリカで死刑囚に会ったことなど、もしかしたらニュースで少し流れていたのかもしれないが、こうしてしっかりと本で読むのは初めてであった。 なぜ闘えたのか、...

かなり前に買った本だが、どう考えてもハッピーエンドはあり得ないし、なかなか読み始めるのに勇気がいった。 本村氏の生い立ち、そしてアメリカで死刑囚に会ったことなど、もしかしたらニュースで少し流れていたのかもしれないが、こうしてしっかりと本で読むのは初めてであった。 なぜ闘えたのか、を第三者が軽々しく論じられるものではないが、本村氏がたどってきた道が本当に大変なものであったことがよく分かる労作だと思う。 単なるFの断罪物語にせず、著者が判決後も何回もFと面会をしてそのエピソードが載っているのもよい。

Posted byブクログ

2021/05/16

山口光母子の事件は当初から衝撃を持って事件のニュースを聞いていた。本村さんの執念は画面越しに伝わってきた。このように詳しく書き記された本が世に出たことは事件をただの事件として埋もれさせにないためにも良かったと思う。この事件とその後本村さんが起こした行動による社会的影響はその位すご...

山口光母子の事件は当初から衝撃を持って事件のニュースを聞いていた。本村さんの執念は画面越しに伝わってきた。このように詳しく書き記された本が世に出たことは事件をただの事件として埋もれさせにないためにも良かったと思う。この事件とその後本村さんが起こした行動による社会的影響はその位すごいものだった。

Posted byブクログ

2021/05/05

1つの行為について、解釈や評価をするにあたり、10年以上の月日と多くの人々の苦悩があることが分かる1冊だった。

Posted byブクログ

2021/01/12

重大犯罪の被害者遺族の内面を丁寧に描いた作品。 非常に読み応えもありどのようにここまで掘り下げられるか非常に興味が湧いた。

Posted byブクログ

2023/03/29

読みながら、本を持つ手が震えました。 勿論それなりの覚悟を持って読んだのですが、そんなものあっという間に 打ち砕かれました…。惨過ぎる、重すぎる現実。 無力な私に出来る事といえば、本村さんの幸せと、亡くなられたお二人の魂の安寧を祈るぐらい…。ほんとうに辛い。

Posted byブクログ

2024/05/23

「光市母子殺害事件」の遺族・本村洋氏の9年間の闘いを綴ったルポ。報道を通して事件や裁判の経緯は大まかには知っていたが、その中で本村氏がいかに苦しみどのように絶望を乗り越えたかを目の当たりにすると胸が痛くなる。表紙の彼は事件当時会見で見た怒りと悲しみを抱えた若者から精悍で深みのある...

「光市母子殺害事件」の遺族・本村洋氏の9年間の闘いを綴ったルポ。報道を通して事件や裁判の経緯は大まかには知っていたが、その中で本村氏がいかに苦しみどのように絶望を乗り越えたかを目の当たりにすると胸が痛くなる。表紙の彼は事件当時会見で見た怒りと悲しみを抱えた若者から精悍で深みのある大人な男の顔になっていた。遺族の闘いと人間的成長の記録であり、司法のあり方を考えさせられる傑作ノンフィクション。

Posted byブクログ

2020/06/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

一審、二審と司法に裏切られながらも決して諦めない本村さんの姿に胸が痛くなります。 一審では司法の無力さを、二審で裁判官一人の問題ではなく制度そのものの問題であること、傲慢な言い方になるけれど、本村さんが成長していく課程が描かれていると思う。 通夜と葬儀を手配し「君は社会人たりなさい」と言った本村さんの上司、「一緒に少年法を学ぼう」と言った刑事、「一緒に闘ってください」と訴えた検事、お守りを渡したキャビンアテンダント…と、非常に周りに支えられて、何より本村さんの意志の強さで最後まで乗り越えてきたんだと思いました。

Posted byブクログ