鏡の偽乙女 の商品レビュー
槇島風波は実家を飛び出てしまった。芸大に三度落ちたが画家になることが諦めきれない。今度は自分での腕で絵を磨いていくつもり。そんな風波はひょんなことで穂村江雪華と知り合いになり、彼の下宿の蟋蟀館に住むことになった。そしてそれから彼はこの世界のものでないものも見ることになる。それは彼...
槇島風波は実家を飛び出てしまった。芸大に三度落ちたが画家になることが諦めきれない。今度は自分での腕で絵を磨いていくつもり。そんな風波はひょんなことで穂村江雪華と知り合いになり、彼の下宿の蟋蟀館に住むことになった。そしてそれから彼はこの世界のものでないものも見ることになる。それは彼自身が持っていた力か、あるいは雪華の力で強められた力か。大正時代を背景に怪奇な世界が幕を開ける。
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久しぶりの再読。 朱川さんには珍しい大正時代を舞台にしたライトホラーファンタジー。 死霊の傘、鏡供養、みれいじゃ(未練者)など、死人の様々な形を描きながら、彼らを見ることが出来る絵描きの雪華と風波の友人関係も描く。 みれいじゃを創る蒐集者(コレクター)やお欣の幻視の内容、雪華の抱える事情など、これからどう膨らますのか楽しみ。 死者の切なさと業の深さを描いてあるのも面白い。
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大正のころ、絵描きを志す功次郎は親の反対を押し切って上京した。下宿へと向かう道すがら、不思議な足跡を残して歩く男と出会う。ある日上野の大博覧会でその男と再会するのだが、彼に絵のまずさを指摘され喧嘩別れしてしまった。しかしどうにもおさまらず、彼の下宿へ向かい、出かけていると教えられ...
大正のころ、絵描きを志す功次郎は親の反対を押し切って上京した。下宿へと向かう道すがら、不思議な足跡を残して歩く男と出会う。ある日上野の大博覧会でその男と再会するのだが、彼に絵のまずさを指摘され喧嘩別れしてしまった。しかしどうにもおさまらず、彼の下宿へ向かい、出かけていると教えられた墓地に脚を向けてみると、そこで傘のような死霊たちと相対し絵を描いている彼がいた。それが彼、穂村江雪華や面妖な出来事との関係の始まりだった。 大正の世界観や主人公はもちろん雪華やその他のキャラの空気感がとってもよい。あやかしもことさらにおどろおどろしくなく、悲しく切ない話ばかりで雰囲気があっていてよかった。
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大正時代の谷根千界隈、画家を目指す3人の青年の、青春と不思議な体験のお話。 ノスタルジックホラーの朱川さんだが、大正時代のお話も、更にノスタルジックで、レトロで…美しい。 装丁もピッタリ。 『墓場の傘』 画家を目指して父親と対立した槇島功次郎(風波)は、無縁坂で穂村江雪華と出会う。 『鏡の偽乙女』 鏡供養 …偽乙女って、そういうことか 『畸談みれいじゃ』 ここから先の3編は、みれいじゃ絡みの話となっていく 『壺中の稲妻』 ちょっとしたきっかけで、風波がかなわぬ恋をしていることがうかがえる 『夜の夢こそまこと』 人の夢ははかない… 風波の思い人が知れる。 雪華の正体はますます謎だ。 平井さんって、乱歩ですね?
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先に読んでしまった二巻目より、全体的に軽く楽しめた気がする。 霊や生ける死人などの存在も大正時代という設定だからあまり無理なく受け入れられるのかな。
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画家志望の主人公と一癖も二癖もあるその友達.大正ロマンを背景に成仏できなかった「みれいじゃ」達が跋扈する.怪しい雰囲気を味わうのには持ってこいの良作集.
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大正時代が舞台のライトな怪談小説。画業を志し家を飛び出した主人公の槇島風波が謎多き穂村江雪華というこれまた画業を志す、なぜだか異界の出来事に詳しい男と出会い、下宿先の蟋蟀館や浅草界隈で起こる怪異な出来事に巻き込まれていくという短編集。 一編一編とても面白かったけど、雪華の正体がや...
大正時代が舞台のライトな怪談小説。画業を志し家を飛び出した主人公の槇島風波が謎多き穂村江雪華というこれまた画業を志す、なぜだか異界の出来事に詳しい男と出会い、下宿先の蟋蟀館や浅草界隈で起こる怪異な出来事に巻き込まれていくという短編集。 一編一編とても面白かったけど、雪華の正体がやはり知りたかったのと、みれいじゃという存在以外にもいろいろ出してほしかったなぁ。魂の傘、偽鏡、みれいじゃ×3という感じだからみれいじゃにみれいじゃ以外にも出してほしかった。 ていうか雪華の正体について一応はこの世のものみたいにしてたけど、明言してないから続編とかあるのかな。
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表紙に惹かれて何気なく手にした本。作者はお初だし、内容ももちろんまったく知らずして読み始めたんだけど、案外雰囲気に嵌っておもしろく読めた。大正時代ってなんとなくこういうイメージかも。
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江戸時代がまだぎりぎり「教科書に出て来る時代」になりきらず、しかし平成とまったく隔絶された時代でもない、大正。
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今3分の2を読み終わったところ。作者も知らず、図書館でたまたま手に取ったという出会いですが、最初の1ページで「あ、いいな」と思いました。文章が好みです。読み進めていくほどに登場人物に愛着が湧いて来ます。
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