悪の教典(下) の商品レビュー
貴志作品特有の後味の悪さが残る感じ。本当に人間の恐さを書いたらピカイチですが、どうにもこれは腑に落ちない。 うーん。 下巻は読んでいるとだんだん投げやりな気持ちになっていきます。
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うーん 読んでる最中はいいんだけど。。。 何も残らないwww ハスミンの段々詰めが甘くなっているような。。 もはや「木を隠すには森の中」って思い付いたその時点で終わってもいいくらい。
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貴志版バトルロワイヤル。 校内一の人気教師:蓮実聖司。 人を虜にする話術。 申し分のない容姿。 明晰な頭脳。 だれもが彼を信頼していた。 彼がサイコパスだということを知らなかったから。 彼の真相に近づこうとした人間は排除される。 彼に目障りだと思われた人間も排除される。 そして今度排除されるのは、 蓮実が担任をしている2年4組の生徒たちだった―。 ぐいぐい引き込まれるから面白かったけど、 ものすごく胸糞悪い…。 サイコパスって言葉を良く分かってなかったけど、 この本読んだら絶対忘れないね。 犯行直後から精神異常者を装うしたたかさには寒気がした。 400ページ×2冊なわけですが、 後半はほぼどうやって殺すか考えて どうやって殺したかを並べているだけです。 ここまでやる必要はあったのかな…。 殺されて残念になるような魅力的な生徒は少ないし、 どうやって殺したかなんて読みたいわけではないし。 この本の需要ってあるのかなー。 貴志さんの本だから読みたいって言う需要を差し引くと、 残虐なのが好きな人と、 サイコパスに興味がある人くらいじゃなかろうか。 『リムゾンの迷宮』も閉じられた環境での極限状態だけど あっちの方が個人の行動がバラエティに富んでいて 読み応えがあった。 『新世界より』の次に読んだので、 虫をバグと読み仮名振るあたりに、 SF要素を期待したんだけどなぁ。
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「バトルロワイヤル」で「ホワイトアウト」で「ダイハード」で「ターミネーター」。もうちょっと、レクター成分と「交渉人」成分があってもよかったような気もするけれど。
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ハスミンもえ! 人がいっぱい殺されますけど、もはやファンタジー。 深夜に完全アニメ化してほしいなあ キャラがたちすぎてて、怖さがあんまりないですね 殺人鬼に追いつめられる怖さの描写は『黒い家』でも同様、 臨場感があって好きです。 生きてる人間が一番怖いのよー
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引き込まれて一気読みしました! 生徒全員皆殺しなんて無茶苦茶なんだけど、始まると達成するのか失敗するのか、ハラハラしました。 もし映画化するなら、私は蓮見役は成宮寛貴君に一票。
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"mord"は『殺人』、"tat"は『死んだ』という意味であり、それらを組み合わせた"moritat"という造語は、『殺人鬼』を意味しているのだという。 中学2年生、留学先の大学、投資銀行、前任の高校、そして晨光学院町...
"mord"は『殺人』、"tat"は『死んだ』という意味であり、それらを組み合わせた"moritat"という造語は、『殺人鬼』を意味しているのだという。 中学2年生、留学先の大学、投資銀行、前任の高校、そして晨光学院町田高校。 害をなす人間を疑われることなく排除してきたサイコパス、蓮実誠司は ついに燻った嫌疑を抑えること能わず、延焼した火はもはや取り留めなく広がったことを知る。 全ての疑いを晴らすためには――疑う恐れのある者、全員の抹殺。 そのようにして彼はナイキのシューズからモカシンへ履き替え、猟銃を手に携え『卒業式』の開式を決意した。 篭絡され、抵抗し、籠城し、逃走する生徒達に取り憑いた悪魔を祓おうとする 生徒想いの英語教師は、『モリタート』を口ずさみながら引鉄を弾く。 貴志さんの書く悪人の、被害者側が救われない所が好きだ。 だからと言って、加害者側の思うようにならない所が好きだ。 今回も普通の作家ならドラムスティック、アーチェリー、エレキギターの どれかで死んでいるはずなんだろうけど、見事やりおおせた。 安原美彌のラストの心境を読み取れなかったのは残念だった。 これは自分の読解力というか、物語への吸い込まれ方が足りなかったんだろうなー。 下巻に固まった殺戮シーンの単調さも合わせて★3。全体は★4って感じ。 p351辺りの、二年四組が全員晴れて『卒業』となった後の考えに耽っている所は、ぞくっとした。 木の葉を森に隠そうとする考え方といい、真の反社会性人格障害(サイコパス)は キ●●●だと思った。サイコパス診断満点なキャラを書くのがうまいですね。 神の意志とか悪魔とか言ってるとこは真剣に言ってるんだと思ってたんだけど、違うね。 I put Mr.Tadenuma on the death roll by the death roll. 『卒業』おめでとう。二年四組の生徒たちは、予測していた以上によく善戦健闘して、最後の最後まで諦めようとしなかった。一人の自殺者を出したのは痛恨事だが、それでも、担任としては誇りに思わなければならない。 こいつは、もう、次のゲームを始めている。
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サイコでショッキング。主人公以外もキャラがしっかりしていて面白かったのだけど、夜中に読んでて本気で怖かった。映画になりそうな感じ。
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下巻は、上巻に比べて、ミステリー色は消えている代わりに、 よりバイオレンス色が高まった凄惨な物語となっている。 個人的には上巻の方が、蓮実の狡猾さが目立って面白かったが、 下巻でも、一気に読破してしまう怒涛の展開に引きつけられた。 最後の逆転劇は、流れからある程度の想像は出来たが、 緊張感は全く途切れず、終幕が近付くにつれ高まる一方だった。 エピローグは、現代の凄惨な事件に対してのメッセージを 含んでいるようにも感じられ、またホラー・サスペンスの テイストを保ちつつも、ひたすら悪いだけの後味には感じなかった。 起こっている事件は「凄惨」の一言だが、 主人公であり、サイコパスである、 蓮実の普通ではない思考回路による視点と発言は、 ある種のユーモアになっている節もある。 蓮実にとっては、命を賭けた緊張感のある殺戮ではなく、 自分の思考に従って遂行する「ゲーム」に過ぎないが故に、 蓮実の言動からは最後まで緊張感は感じられず、 それが逆に恐怖の緊張感を煽るポイントになっている。 最後に余談だが、作中で格闘技に関する造詣深い表現もあったので、 ニヤリとしてしまった。「UFC」という単語が、 世間一般にどれほど馴染みがあり、伝わったのか分からないが、 個人的には作品への感情移入が高まった小ネタの一つである。 他には、「死亡フラグ」に関する記述もネタが分かると面白い。
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すっかり小説の世界に引き込まれてしまった。が、個人的は上巻のほうが展開があって面白かったかな。 蓮見の機転の利きはさすがだったが、下巻は殺人ばっかりで少し単調だったかな・・・もちろん良い作品なのだけれども。 ただ、途中で結末が予想できてしまったのが残念!
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