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あられもない祈り の商品レビュー

2.7

215件のお客様レビュー

  1. 5つ

    10

  2. 4つ

    29

  3. 3つ

    76

  4. 2つ

    60

  5. 1つ

    20

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2011/12/09

何か全体的にフワフワして状況が読み取りにくかった。お互いの名前を出さないためってゆうのもあるんだと思うけど、直樹と奥さんの出来事しかリアリティがない。主人公も彼も弱過ぎて好きになれなかった。 2011/12/6

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2011/11/28

「あなた」と「私」の密室のような恋。 なかなか主人公が病んでいました。 自分で自分の首を絞めちゃうタイプの人がたくさん登場します。 はたから見ると、「何やってるんだ」ということだって、本人たちからすれば真剣なわけで。 不器用な登場人物たちの苛立ちや根拠のない恐怖の描写が的確。...

「あなた」と「私」の密室のような恋。 なかなか主人公が病んでいました。 自分で自分の首を絞めちゃうタイプの人がたくさん登場します。 はたから見ると、「何やってるんだ」ということだって、本人たちからすれば真剣なわけで。 不器用な登場人物たちの苛立ちや根拠のない恐怖の描写が的確。 鋭い言葉に、たまに古傷を刺激されました。 「全部自分が悪いだなんて、全部自分が悪くないと言ってるのと同じ」とかね。 誰も彼もが単に甘えてるだけじゃん。という一言で片づけられちゃう内容かもしれないけど、正体不明の罪悪感や恐怖の大きさがとても現実味を帯びていて簡単には切り捨てられない気持ちにさせられました。 結局、誰もが弱い。弱くて脆い。 だけど、一生懸命もがいている。 「あなた」もずるいし、「私」もずるい。 だけど二人の魅力もわかってるつもり。 「あなた」の「百回会ってからじゃないと、好きも嫌いも分からないような人間ではないつもりです」という言葉にときめいたり、 「私」の職場の同僚が愚痴を言い合ってる時に「自分は仕事があってお金を貰えることが単純に嬉しい」と言えるところに惹かれたりもしました。 全体的に重たいですが、島本さんらしい作品な気がしました。 特に言い回しにセンスを感じたのは「お腹に石を詰め込まれた狼のような体で」というフレーズ。島本さんの言葉選びが好きです。

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2011/11/27

島本さんを初めて読みました。最初は独特な長い言い回しに慣れずに、少し読みにくかったですが、最後は脆い崩れそうな世界観に浸かっていました。うまく内容がつかめていないような気がするので、もう一度読みたいのですが、私の生きている世界より苦しい世界観だったので、しばらく置いてからまた読ま...

島本さんを初めて読みました。最初は独特な長い言い回しに慣れずに、少し読みにくかったですが、最後は脆い崩れそうな世界観に浸かっていました。うまく内容がつかめていないような気がするので、もう一度読みたいのですが、私の生きている世界より苦しい世界観だったので、しばらく置いてからまた読まないと神経がもたなそう。

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2011/11/29

名前すら必要としない二人の、密室のような恋。 相手を思っているようで、けっこう自分勝手だったり、 お互いを求め合う必然性というか依存性みたいなのが苦しかった。 恋愛って結局は当人たちにしか理解できないことなのかも。

Posted byブクログ

2011/11/03

読みやすいのに、暗くて静かでとっかかりがなく、難しい。上澄みをだけを掬っている印象がある。 「わたし」がどんな人なのかよく分からないまま読み終わってしまった。どこに向かおうとしているのか、何をしようとしているのか、分かることができなかった。こういう愛し方、依存の仕方もあるのだとい...

読みやすいのに、暗くて静かでとっかかりがなく、難しい。上澄みをだけを掬っている印象がある。 「わたし」がどんな人なのかよく分からないまま読み終わってしまった。どこに向かおうとしているのか、何をしようとしているのか、分かることができなかった。こういう愛し方、依存の仕方もあるのだということで納得するしかない。

Posted byブクログ

2011/11/01

女流恋愛作家にみられる、「感情の放射」が弱々しく、そこがとても珍しく、関心を惹いた。弱々しいようでいて、実はベールの下に隠れて鬱屈しているのだけれど、それは「特別でない普通の女性」の精神を垣間見ているようで嫌いではない。

Posted byブクログ

2011/10/26

これぞ島本理生!って感じの一冊。名前すら出さず、「あなた」と「わたし」の世界をここまで描けるってすごい。ひきこまれすぎて苦しくなります。

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2011/10/17

登場人物の主人公は、“あなた”と“わたし” 究極の恋愛小説であり、物語に柔かく引き込まれていきます。 【熊本学園大学:P.N.津々浦々】

Posted byブクログ

2011/10/09

島本さんの作品が大好きなのですが、今回作風…というか、文体がかなり変わったような気がしました。作風は相変わらずで、やっぱり好きだなぁと。文体はなんというか…古文の随筆を現代語訳したような、そんな感じでした。(この表現が合っているかどうかは定かではなくあくまでも私の独断と偏見により...

島本さんの作品が大好きなのですが、今回作風…というか、文体がかなり変わったような気がしました。作風は相変わらずで、やっぱり好きだなぁと。文体はなんというか…古文の随筆を現代語訳したような、そんな感じでした。(この表現が合っているかどうかは定かではなくあくまでも私の独断と偏見によります:笑) 内容に関しては…あなたがけっきょくどういう人なのか、わかったようなわからないような、そんな感触でした。それはきっと主人公の"私"の心の目を通して物語を読み進めているからなんだろうな、と思いました。 色々と思うところはあったけれど、一番感じたのは、今の私には読むのが早すぎたかもしれない、ということです…。 でもそれは逆に、これから先再びページを捲ることになる日が来るだろうな、という予感にも繋がりました。その時に私が何をどう感じるか、それがすごく楽しみで仕方ありません。 いつかまた、必ず読みたい本の一冊です。

Posted byブクログ

2011/09/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

久しぶりにこの人読んだけど、やっぱりさらっとしてて読みやすい。はじめて読んだのがナラタージュで、全体的にそれに雰囲気が似ていた。とにかく切ない。不倫ってドロドロしてて自分本位でいやなもの、ってイメージで、それは間違っているわけじゃないんだろうけど、これを読む限り、痛々しさを感じるほどの愛情と不安定さが印象に残って、とても繊細なものなのかもしれないと思った。というか、そういう風に描写できるのが島本理生さんなんだと思う。私はこの危なっかしさとか重さとかすごく好きだし、腑に落ちないようなぐちゃっとしたエンディングもいいなぁと思ったけど、ブクログで見る限りあまり評判がよくないみたいでちょっとびっくり。入りが性描写だったこと以外は満足でした。

Posted byブクログ