天国旅行 の商品レビュー
文句なくたいへん好みな短編集でした。 題材が「心中」だったからかもしれない。そういうテーマとこの人の筆は合うような気がする。単純に文章が好きというのもあるのだけど。 7つの短編のどれもが好きでしたが、個人的には「遺言」がとりわけ面白かった。愛嬌のある話、とでもいえばいいのか。 ...
文句なくたいへん好みな短編集でした。 題材が「心中」だったからかもしれない。そういうテーマとこの人の筆は合うような気がする。単純に文章が好きというのもあるのだけど。 7つの短編のどれもが好きでしたが、個人的には「遺言」がとりわけ面白かった。愛嬌のある話、とでもいえばいいのか。 しかしこれはほんとうにただの邪推で、明確に記されていないのを色眼鏡で持ってみるような話なのですが、文中に出てきた夫婦のようなふたりは、もしかしたら男同士なんじゃないかな、とも読み取れる。そうしたらまた、ちょっと違う感想を抱ける点も、おもしろかった。(まぁこの辺は単純に自分の読み違いの可能性もあるのだけども)
Posted by
「死にいたる病」と言う、まだ見ぬ小説のタイトルがふっと浮かんだ。 (確か、その病って『絶望』だったはず・・・。) 死んだ事はまだ一度もないので、 その時の苦しみ、は想像もつかないが、 『絶望』の痛みは良くわかる。 私のまわりだけ、 (もう生きていたってしょうがないでしょ)...
「死にいたる病」と言う、まだ見ぬ小説のタイトルがふっと浮かんだ。 (確か、その病って『絶望』だったはず・・・。) 死んだ事はまだ一度もないので、 その時の苦しみ、は想像もつかないが、 『絶望』の痛みは良くわかる。 私のまわりだけ、 (もう生きていたってしょうがないでしょ)と、強制的に灯りを消されてしまうような感じ。 暗闇。 また呼吸は続くのに、まだ鼓動してるのに、 生きていくため必要な光を失う。 そんな感じ。 読書中感じていたこの胸苦しさは、 「死」(心中をテーマにした短編集だそう)が覆いかぶさっているのではなく、 『絶望』が支配している為であろう。 読後は戻ってこられるものの、 一瞬あの世を垣間見てきたかのような、 そういう意味では 『天国旅行』と言うタイトルはぴったりだな♪と、思った。
Posted by
心中をテーマに書かれた短編集。 せつなかったり、すっと怖かったり。 好きなのは、森の奥、遺言、初盆の客、SINK。 君は夜は、まさかの展開だったなー
Posted by
心中をテーマにした短編集。 切なさと、愛の、毒。 んー・・・。 星くずドライブがいいかな。
Posted by
末巻に『心中』をテーマにした短編集と記載してある通り、心中がテーマではあるが、心中しようと思うに至るまでの経緯や環境は様々。 最後はほっこりなった話もあるし、さらっと読めました。
Posted by
「心中」をテーマにした短編集。それぞれの世界にしっかり引き込まれつつ、さらっと読めた。「君は夜」はもどかしい気持ちに苦しまされてしんどいのだけれど、インパクトがあった。「森の奥」、「SINK」がよかった。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
自殺をテーマにした短編集。江戸時代に駄目男と心中した前世を持ち、その夢を見る女性の話は面白かった。あと「初盆の客」は良かった。2人の男性を愛し、寿命を全うし、最後の最期で2人の夫になぞらえた死を選んだウメおばあさんの話。題名の天国旅行はイエローモンキーの曲みたい。
Posted by
心中をテーマにした短編集だそう。 人はどんな理由で死にたくなるのか、と興味をもった。 心中という感じのするものがあまりなかった、のは、私がわからなかっただけだろうか。 もっと重いものを想像していたけれど、その心の準備のおかげか そうでもなかった。
Posted by
Posted by
心中にまつわる短編集 誰もが必ず向き合わなくてはいけない死が、いろんな角度からいろんなテイストで書かれています 不思議な話、ちょっと怖い話、こんな話も書けるんですね
Posted by