通天閣 の商品レビュー
さすが、心情と人物像がよく描かれている。結末も、それまでの話がうまく結びついていて良かった。夢パートはいらない。
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大阪のごみごみした感じというか、むわむわした感じを思い出した。 ダメな男とダメな女のダメな日常が交互に描かれていて、最後はニアミスというか、近くにいるんだけど、やっぱり他人。 蕎麦屋の自転車。 吃音をマネしてたら吃音になるくだり。
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生々しい。 西さんの作品を読むといつも思う。 一つ一つの描写が、目の前で起こっているような感覚。 本を読んでいる感覚が途中から消えていき、誰かと喋っている気がしてくる。 リアルすぎて匂いまでしてきそう。 最後に感動、と裏表紙には解説抜粋が書かれているが、笑った。兎に角、笑った。他...
生々しい。 西さんの作品を読むといつも思う。 一つ一つの描写が、目の前で起こっているような感覚。 本を読んでいる感覚が途中から消えていき、誰かと喋っている気がしてくる。 リアルすぎて匂いまでしてきそう。 最後に感動、と裏表紙には解説抜粋が書かれているが、笑った。兎に角、笑った。他人事だから笑える。笑える結末を迎えた事がある意味感動的。 どこにでもいそうな主人公が小説の主人公なのがまた凄い。 面白かった。
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主人公は生活がリンクしない別々の男女ふたり。別々の目線でそれぞれの物語が進む。ただ、ともにダメダメで少し哀しい人生。憎めないけど心から応援もできない。 なのに友達になってみたい・・いい人たちなんだなあ。 男の方はまったく野郎なのにどこかなよっとしていて、女の方はなよなよしてるのに...
主人公は生活がリンクしない別々の男女ふたり。別々の目線でそれぞれの物語が進む。ただ、ともにダメダメで少し哀しい人生。憎めないけど心から応援もできない。 なのに友達になってみたい・・いい人たちなんだなあ。 男の方はまったく野郎なのにどこかなよっとしていて、女の方はなよなよしてるのにどこかおっさんしていて、西加奈子さんの性別を超えた人間性の表現が大好き。 ラストの「え~っ」て思わせる展開が、そのあとにはその事を追及するような話にならず、そんなこともあるかもねってな感じで描いているのが、より人の人生の不確定さを感じておもしろかった。
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なんて言うんだろう、、、 懐かしさ?ものすごーく懐かしい香り?がした。 西さんの本はいろんな感情を呼び覚まさせてくれる。 感謝。
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主人公が意外と感情的まかせなところが好きです。機嫌が悪くなると、ついさっきまで考えていたことと矛盾する発言をしてしまったり、完全には整理されてない思考が現実の人間らしくてリアルでした。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
町工場で百円ショップに卸す懐中電灯などを組み立て、梱包する仕事をしている中年の男と、同棲していた彼氏がニューヨークに旅立ってしまって落ち込んでいる若い女性が主人公。二人の出来事が別々に進んでいくが、それが最終の通天閣での飛び降り事件で接点ができる。しかしお互いを知らない二人は、そのままの人生を別々に歩いていくのだろう。織田作之助賞を受賞しているだけあって、大阪の下町の雰囲気がよくわかる。
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優しい優しいおっさんの話。 優しさってわかりやすくもなけりゃすぐに気づけるもんでもないんだよな、あとは意図しない優しさもある。 即物的なもんばっかり求められるこんな世の中じゃ
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どんなに醜く這いつくばるような人生でも、愛してる!って本気で叫ばれたら、もうそんなの、幸せでしかないだろって。どんな人間も西加奈子にかかれば身につけてたもの全部剥ぎ取られて、 全部さらけ出されて、それでもとことん愛おしくなる。天晴れ。
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関西人で よかった と 思わせてもらえる 「そんなん あかんやん!」 は、実は最大の肯定であることに 気付かせてもらえる いつも 思っていることだが 大阪人は 立派なコスモポリタンなんだと 改めて認識させられました
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