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通天閣 の商品レビュー

3.6

143件のお客様レビュー

  1. 5つ

    18

  2. 4つ

    49

  3. 3つ

    47

  4. 2つ

    8

  5. 1つ

    1

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2023/07/23

複数視点の物語としては最小の二人という設定。その人生が微妙に交錯するのかしないのか、というところに物語の肝があるのだが、個人的には夢の描写が、心模様を微妙に反映していて、上手いなあと思った。

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2023/06/24
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※このレビューにはネタバレを含みます

西加奈子さん、ずーっと前に読んだ「サラバ!」が面白かったので、他の小説を読みだしました。なんか…違う。 巻末の解説で… 「この世に生きるどうしようもない人々を輝かせることに成功している。」と、書かれていた。 そうですね。ちょっと、いい加減にしてよと思う感じの世界観。切ないなぁ…この人達と思いながら読み進め…交互に物語が進むので読みやすい。 後半に感動ポイントもあり、読後感は悪くないかもです。 大阪を舞台に、44歳男性と、20代女性の物語が交互に語られる。二人とも、自堕落に淡々と日々を過ごしている。20代女性は、アップダウンのある生活かな。 この二人、昔、義理の親子として過ごした時期があったのね…。 愛されることじゃなく、 自分から愛すること、 それが大切。 自分の幸せは、人に与えられるものではない。 そんなことを気付かせてくれるお話でした。

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2023/05/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

気持ちが少し前向きになったこと以外何も変わらないけど、それでも人生は続いていく。読んでる最中は、おじさんの感情にだいぶ共感していた。 「こうやって明日も早く終わり、その次の日も早く終わり、その次の次の日も早く終わればいい、そう思いながら生きるのは、生きているのではなく、こなしているのだ。連綿と続く、死ぬまでの時間を、飲み下すようにやり過ごしているだけなのだ。」

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2023/04/09

p50までで挫折。 全くおもしろくない。 大阪ミナミの日常風景を切り取っているのだろうか、脈絡なくて、あと切り取り方がわざとらしくて、、

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2023/02/12

3時間程度で読了。登場人物が自分自身と重なるように感じるところが多くて、変わらない毎日とか、生きにくさとか、意味もなくしんどいとか、共感しながら読み進めました。通天閣の周りで起きる日常だから、違う目線で同じ人を見ていたり、最後は、ああ、そうだったのかという、なんとなくすっきりと、...

3時間程度で読了。登場人物が自分自身と重なるように感じるところが多くて、変わらない毎日とか、生きにくさとか、意味もなくしんどいとか、共感しながら読み進めました。通天閣の周りで起きる日常だから、違う目線で同じ人を見ていたり、最後は、ああ、そうだったのかという、なんとなくすっきりと、爽やかな気持ちにもなれました。読み始めの重苦しいモノクロの世界から少しだけ色のついた世界に変わっていくような話でした。

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2022/12/25

大阪ミナミの街を舞台に、2人の主人公の物語が交互に語られていく構成。年齢も性別も違う2人の語り口をしっかり書き分けられていてすごい。 女の子の語り手が、アルバイト先のお店の掃除をしながら店の内装を詳述している場面の記述がものすごく印象に残った。店の様子と同時に女の子の機微が事細か...

大阪ミナミの街を舞台に、2人の主人公の物語が交互に語られていく構成。年齢も性別も違う2人の語り口をしっかり書き分けられていてすごい。 女の子の語り手が、アルバイト先のお店の掃除をしながら店の内装を詳述している場面の記述がものすごく印象に残った。店の様子と同時に女の子の機微が事細かに描かれていて、さらにオーナーがいかに変わった人かということが読者に伝えられていた。 おっさんの語り手は、初めは人付き合いの悪い人物に見えるけど、物語が進むにつれてとても優しい心を持った人であることが明らかになってくる。 世間や人生の厳しさや切なさを鮮明に描くと同時に、きらきら輝いていなくても、1日をただこなしているだけでも、私たちの人生は進んでいくし、なんとか生きていけるものだと感じさせてくれる作品。

Posted byブクログ

2022/12/16

2人の登場人物の視点から、交互に物語が展開していく。最近の小説に多用されているパターン。 40歳台独身で工場勤務の男性と、20歳代で恋人と遠距離恋愛をする女性。 自分が大阪で生まれ育ったので、登場する大阪弁が親しみを産み、楽しく読み進めることができた。 自分のことで精いっぱいで、...

2人の登場人物の視点から、交互に物語が展開していく。最近の小説に多用されているパターン。 40歳台独身で工場勤務の男性と、20歳代で恋人と遠距離恋愛をする女性。 自分が大阪で生まれ育ったので、登場する大阪弁が親しみを産み、楽しく読み進めることができた。 自分のことで精いっぱいで、思い通りにいかず、満たされることのない数々の人生を描いていて、自分に重なるところがあって興味深かった。

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2022/12/12

どうしようもない人達だなと穿った見方をしそうになるが、それぞれの人生であり他人がどうこうつけ入る必要なんてないなと思わされた。特にジジイの存在が良いなと思った。 通天閣にしか醸し出せないあのチープさというか生々しさがあいまってよかった。

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2022/08/09

薄汚れた街で惰性で一日を過ごす二人の主人公。この手のストーリーは読むスピードが遅くなったり読むのをやめてしまうこともあるが、気がつけば主人公の目線になって薄汚れた街に立っている錯覚に陥る自分がいる。西加奈子さんの独特な表現力にぐいぐいと引き込まれてしまうのだろう。「今、窓から見る...

薄汚れた街で惰性で一日を過ごす二人の主人公。この手のストーリーは読むスピードが遅くなったり読むのをやめてしまうこともあるが、気がつけば主人公の目線になって薄汚れた街に立っている錯覚に陥る自分がいる。西加奈子さんの独特な表現力にぐいぐいと引き込まれてしまうのだろう。「今、窓から見る夕暮れは、だらりとだらしない色をして、もう少しで終わる一日を、一刻も早く忘れたがっている。そして早く黒にバトンを渡したいと、そう思っている。すぐにやってきてぐんぐん速度を増し、地上に降りてくる。そしてあっという間に、昼間の何もかもを隠してしまう。」

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2022/05/29
  • ネタバレ

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前半はイマイチでしたが後半からはまずまず面白かったです☆ただ、あれくらいの感じが西加奈子さんらしいとは思いますが、ラストはもうちょっとだけ違った展開だったらより良かったかなあ。

Posted byブクログ