1,800円以上の注文で送料無料

通天閣 の商品レビュー

3.6

139件のお客様レビュー

  1. 5つ

    17

  2. 4つ

    49

  3. 3つ

    46

  4. 2つ

    7

  5. 1つ

    1

レビューを投稿

2024/05/05

登場人物2人とも、自分のことを棚に上げて文句ばっかり言ってました。笑 だけど、ぶつぶつ言いながらも側から見ると実は素直で、少しだけ人に優しくて、何より精一杯生きていて、とても愛らしい2人です。通天閣の周りにはこんな些細な人情劇がほんとに溢れてそうです。作者のリアルな書き振りに感心...

登場人物2人とも、自分のことを棚に上げて文句ばっかり言ってました。笑 だけど、ぶつぶつ言いながらも側から見ると実は素直で、少しだけ人に優しくて、何より精一杯生きていて、とても愛らしい2人です。通天閣の周りにはこんな些細な人情劇がほんとに溢れてそうです。作者のリアルな書き振りに感心しました。

Posted byブクログ

2024/02/29

サークルの先輩から借りて読んだ一冊。 クライマックスを読んでいてなぜか涙が溢れてきた。自分でもなぜ泣いているのかわからなかった。感動でも悲哀でもない言語化し難い不思議な感覚。言語化できない感情を抱くのは初めての経験で新鮮だった。

Posted byブクログ

2024/02/26

何度読んでもじわっとくる通天閣 通天閣には2回しか行ったことがないけれど、あの雰囲気、わかるわかる。 よし、なんでもいいや、とりあえずまた今日も頑張ろう、と思える

Posted byブクログ

2024/02/23

愛されるためには愛すること。 遠くにいる他人を幸せにするんじゃなく 身近にいる人を大切にすること。 現実はドラマみたいに派手じゃないし 突然奇跡が起こって何もかも変わる! なんてことはないけど 毎日コツコツ生きていくことも悪くないなあと そんな私の毎日を肯定してくれる小説でした

Posted byブクログ

2024/02/15

大阪通天閣の足元の場末に暮らす関係のない男と女のたわいない日常を描いた不条理と笑いの物語。大小2つの懐中電灯がセットになった「ライト兄弟」は最高だ。

Posted byブクログ

2023/10/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「40代の男と20代の女が主人公で交互に視点が切り替わりながら物語は展開していく。男は工場勤めでいつも他人を見下す節があるが、自分の人生のコンプレックスを自覚しているからこその八つ当たり的なものをその行動から感じる。多分自分のことが嫌い。女はマメという彼氏と同棲していたが、彼氏が映像家の夢叶えるとのことで、ニューヨークへと単身で留学してしまう。おいていかれたという事実を受け入れられず悲しみを背負いながら、スナックでアルバイトをしている。最終的に男も女も自分の人生を受け入れ、前に進む決意をする」というのが大まかな内容。ありふれた日常を特別なものに感じさせる書き方のできる西加奈子だからこそかけた作品だと思います。

Posted byブクログ

2023/09/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

輝いていない人々に、夢も希望もない淡々とした日常がなぜこんなに面白いのか。すごくリアルですべて実在する人物のようだった。 太字で書かれた夢の話が、絶妙に本人の状況や不安を言い当てていて、怖くて面白い。 だんだん明かされていく主人公二人の人生が、実は過去に同じ日々を共有していたのがたまらなかった。近くにいるのにお互いがお互いを気づくことはなく、でもあの瞬間は確実に影響を与え合った。 この自殺未遂事件が起きて、特に何かが前進したり解決するわけではない。でも日々がそうやって続いていくリアルを書いていて、男は自転車泥棒ということになってしまったし、たぶん店員の女とも何もない。でもそういう人生もある。孤独で自由。その自由を欲していようといまいと、それは続いていくのが慰めのように感じた。

Posted byブクログ

2023/07/23

複数視点の物語としては最小の二人という設定。その人生が微妙に交錯するのかしないのか、というところに物語の肝があるのだが、個人的には夢の描写が、心模様を微妙に反映していて、上手いなあと思った。

Posted byブクログ

2023/06/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

西加奈子さん、ずーっと前に読んだ「サラバ!」が面白かったので、他の小説を読みだしました。なんか…違う。 巻末の解説で… 「この世に生きるどうしようもない人々を輝かせることに成功している。」と、書かれていた。 そうですね。ちょっと、いい加減にしてよと思う感じの世界観。切ないなぁ…この人達と思いながら読み進め…交互に物語が進むので読みやすい。 後半に感動ポイントもあり、読後感は悪くないかもです。 大阪を舞台に、44歳男性と、20代女性の物語が交互に語られる。二人とも、自堕落に淡々と日々を過ごしている。20代女性は、アップダウンのある生活かな。 この二人、昔、義理の親子として過ごした時期があったのね…。 愛されることじゃなく、 自分から愛すること、 それが大切。 自分の幸せは、人に与えられるものではない。 そんなことを気付かせてくれるお話でした。

Posted byブクログ

2023/05/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

気持ちが少し前向きになったこと以外何も変わらないけど、それでも人生は続いていく。読んでる最中は、おじさんの感情にだいぶ共感していた。 「こうやって明日も早く終わり、その次の日も早く終わり、その次の次の日も早く終わればいい、そう思いながら生きるのは、生きているのではなく、こなしているのだ。連綿と続く、死ぬまでの時間を、飲み下すようにやり過ごしているだけなのだ。」

Posted byブクログ