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孤宿の人(下) の商品レビュー

4.3

196件のお客様レビュー

  1. 5つ

    91

  2. 4つ

    65

  3. 3つ

    22

  4. 2つ

    6

  5. 1つ

    1

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2023/11/29

ぅーん。 号泣ですね。最後の最後で、もう涙が止まらない感じでした。 人の優しさ。 人を掛け値なしに信じられる心の美しさ。 ふと、仮にどんなに悪い人であっても、とある誰かにとっては神だったりとか、最愛の人だったりとか、そういうことってあるよなぁと思った。 それは、別に愛は盲目とか...

ぅーん。 号泣ですね。最後の最後で、もう涙が止まらない感じでした。 人の優しさ。 人を掛け値なしに信じられる心の美しさ。 ふと、仮にどんなに悪い人であっても、とある誰かにとっては神だったりとか、最愛の人だったりとか、そういうことってあるよなぁと思った。 それは、別に愛は盲目とかそういうことではなくて、人間の多面性とでもいうもので、ある面ではA、ある面ではB、ということが、普通にあり得るよなぁとふと思った作品。 宮部さんは、「異世界」感はなくて、さらっと読める割に、心の動きが静かに激しく興味深い。 久々に号泣本に出会った感じ。

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2015/06/29

死に向かって進んでいくのが生きることなんだと言わんばかりに、次から次へと人が死んでいく。こんな些細なことで命を落とすのかと思うほど、あっけなく死んでいく。自分ではどうにも出来ない矛盾を抱えながら、欺瞞に満ちた場所に置かれなが、日々を精一杯生き、死んでいく。残された者たちはそれでも...

死に向かって進んでいくのが生きることなんだと言わんばかりに、次から次へと人が死んでいく。こんな些細なことで命を落とすのかと思うほど、あっけなく死んでいく。自分ではどうにも出来ない矛盾を抱えながら、欺瞞に満ちた場所に置かれなが、日々を精一杯生き、死んでいく。残された者たちはそれでも生きていく。そんな物語だ。それが人類の営みなのだろう。救いは薄幸の少女ほうを助ける人がいること。ほうが、その後どのような大人になったのかが、気になる。

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2015/04/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

人間は明らかに因果関係としておかしいことも周りの風潮や思い込みで異なった事実を信じてしまうもの。災害や厄を引き起こすという人物を中心に人間のいやらしさも描きながら進んでいく物語にどんどんと引き込まれていった。

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2015/04/21

4月-4。4.0点。 ほうは、加賀様の世話を焼くことに。 加賀様を受け入れた藩の事情や、争い。 複雑だが、最終的には上手く収まったのか。 いろんな人が傷つき、ただ最後にはホロッと。

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2015/03/13

久しぶりに本でぼろぼろ泣いた。人がたくさん死ぬけど、人の命ってそんなものなんだろうなとも思う。下巻は映画を観てるような感覚があった。左手に残るページの厚みが薄くなってくると寂しくなった。 読んでると夏のむせかえるような草の匂いやら高いところから見る海や風とかが感じられるようなお話...

久しぶりに本でぼろぼろ泣いた。人がたくさん死ぬけど、人の命ってそんなものなんだろうなとも思う。下巻は映画を観てるような感覚があった。左手に残るページの厚みが薄くなってくると寂しくなった。 読んでると夏のむせかえるような草の匂いやら高いところから見る海や風とかが感じられるようなお話だった。 宇佐と渡部さん結婚して欲しかったなぁ。 なんでかずっとよしながふみの絵柄で脳内再生された。とくに石野様とかよしながふみの本に出てきそうだったし。ただよしながふみがかくならほうは男の子で宇佐も男の子なんだろうなと思うけど。それはそれで読んでみたい。

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2015/01/07

2度目の読了ですが、やはり同じところで涙してしまいました。とても素晴らしい読み物に出会えて幸せな気分です。 周りの人に自信を持って薦められます。 映像化されたら、ほうは芦田愛菜か…。

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2014/12/27

1412 終盤、阿呆みたく泣きました。とにかく話の繋ぎ方、表現のし方が上手い。特に要所要所の擬音表現は全体の風景、背景を良く表してました!著者作品の中でも宝玉の作品と感じました。

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2014/11/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

上巻でほうに心の底から感情移入してしまい、ただただ、ほうの幸せを願って読み進めていました。 そして、加賀様から最後に与えられた漢字の名前。途中で「方」と名付けられ、ひとまず「阿呆のほう」から脱却できて安心していましたが、最後の最後であんな素敵な名前が贈られるとは…… ほうの今までの苦労を思い出し、そして新たな名前から連想されるこの後の幸福な境遇を想像し、何だか泣けてきました。悲しくてではなく、ほうが幸せになれることに対する…なんだろう、この感情は。その不思議な感情が涙腺を決壊させてくれました。 おあんさんこと宇佐や渡部一馬は残念な結末を迎えてしまったので、100%良い気分で読了という訳にはいきませんでしたが、序盤〜中盤までのほうの不幸っぷりを思えば十二分すぎるほど幸せな結末でした。

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2014/08/05

うーん、たいした理由もなくよく人が死ぬストーリーだ。 宇佐など死ななくてもいい人物がいたり、殺されてしまった経緯がよく語られていないままの状況の人物がいたりと、少し納得がいかない。 コメントにある様な凄い感動ってのもどうかなと思う。 ただ読み進んでしまう展開は上手い。

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2014/07/08

★4.5のような気もするがおまけで。 これは時代物・推理的要素を纏いつつも人生を語る小説かと思われ、山本周五郎の域にまで達した感あり。 人間の営みの儚さと惨めさをこの作家にしては重苦しく執拗に描き出しながら、最後に希望を示して見せる。それも決してハッピーエンドではなく、読者に考え...

★4.5のような気もするがおまけで。 これは時代物・推理的要素を纏いつつも人生を語る小説かと思われ、山本周五郎の域にまで達した感あり。 人間の営みの儚さと惨めさをこの作家にしては重苦しく執拗に描き出しながら、最後に希望を示して見せる。それも決してハッピーエンドではなく、読者に考えることを要求する作品。 他の宮部作品と比較すると一般受けはしないかもしれないが、これは疑いも無く代表作の一つかと。 それにしても子供の使い方がほんまに上手い、このお人は。

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