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孤宿の人(下) 新潮文庫
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孤宿の人(下) 新潮文庫

宮部みゆき【著】

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孤宿の人(下) 新潮文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2009/11/28
JAN 9784101369327

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商品レビュー

4.3

196件のお客様レビュー

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2024/08/31

切ない、いいお話でした。 江戸時代という時代設定なので、家や藩の誇りや名誉が人の命よりも重いという時代。医師が少なく医療も未熟で、自然災害や人の思惑で登場人物がどんどん死んでしまう。 幕府より預かった罪人の加賀様をめぐって、恐れる人民もいれば利用する藩士もおり、その中心で加賀様は...

切ない、いいお話でした。 江戸時代という時代設定なので、家や藩の誇りや名誉が人の命よりも重いという時代。医師が少なく医療も未熟で、自然災害や人の思惑で登場人物がどんどん死んでしまう。 幕府より預かった罪人の加賀様をめぐって、恐れる人民もいれば利用する藩士もおり、その中心で加賀様は静かに蟄居しておられる。ほうは加賀様に手習いを教わりながら、その優しい人柄に触れる。加賀様の事件の真相、流行り病の真相、藩と加賀様の行く末、それぞれが切ない。 企みを持つ大人たちも、純粋な幼子のほうを巻き込まないよう取り計らい、何も知らないほうの笑顔に救われる。 読後感は切ない中にもほんのり暖かく、本を抱きしめたくなるような切ない感動を感じました。 たくさんの登場人物が死んでしまうのに、この読後感で読み終えられるのはすごい。

Posted by ブクログ

2024/08/04

加賀様は悪霊だ。丸海に災厄を運んでくる。妻子と側近を惨殺した咎で涸滝の屋敷に幽閉された花果殿の祟りを領民は恐れていた。井上家を出たほうは,引き手見習いの宇佐と姉妹のように暮らしていた。やがて、涸焚きに下女として入ったほうは、頑なに心を閉ざす加賀殿といつしか気持ちを通わせていく。水...

加賀様は悪霊だ。丸海に災厄を運んでくる。妻子と側近を惨殺した咎で涸滝の屋敷に幽閉された花果殿の祟りを領民は恐れていた。井上家を出たほうは,引き手見習いの宇佐と姉妹のように暮らしていた。やがて、涸焚きに下女として入ったほうは、頑なに心を閉ざす加賀殿といつしか気持ちを通わせていく。水面下では、藩の存亡を賭した秘策が粛々と進んでいた。

Posted by ブクログ

2024/07/31

悪霊と呼ばれた加賀殿とほうは面談をする。加賀殿は、怖い鬼ではなかった。純心なほうと加賀殿との交流がはじまり、ほうは加賀殿より手習いを受ける事となる。 ほうは、加賀殿から、阿呆の呆から、もうほうは、自分の行くべき方をわかっているので、方角の方であると新たに名前をつけてもらう。 幕府...

悪霊と呼ばれた加賀殿とほうは面談をする。加賀殿は、怖い鬼ではなかった。純心なほうと加賀殿との交流がはじまり、ほうは加賀殿より手習いを受ける事となる。 ほうは、加賀殿から、阿呆の呆から、もうほうは、自分の行くべき方をわかっているので、方角の方であると新たに名前をつけてもらう。 幕府やその土地の諍い、因縁らの全ての悪縁を引き受けて、加賀殿は最後を迎える。最後まで、悪霊と呼ばれた加賀殿に忠義を尽くすほうに、加賀殿は、最後に、宝物の宝の名前を与え、屋敷から、ほうを逃すのであった。 良い作品、感動しました。

Posted by ブクログ

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