遥かなる水の音 の商品レビュー
中東好きでモロッコ好きでなかったら星三つだったかも。 「本」そのものの装丁が好きですねー。イスラミックブルー。 『翼』と同じスケール感のある作品で、モロッコの描写はとても良かったし、宗教や人種といった文化的側面もきっちり書いてあるところも良かった。 でもちょっと期待しすぎたのか...
中東好きでモロッコ好きでなかったら星三つだったかも。 「本」そのものの装丁が好きですねー。イスラミックブルー。 『翼』と同じスケール感のある作品で、モロッコの描写はとても良かったし、宗教や人種といった文化的側面もきっちり書いてあるところも良かった。 でもちょっと期待しすぎたのかな。 あいまにちょいちょい入るアマネの回想のスタイルにいまいちしっくりこなくて。それと私には少し甘ったるい感じがしてしまいました。恋愛小説ってやっぱりどうも苦手・・・ あ~、やっぱモロッコ行きたい。
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文章というか、表現というかがとても綺麗。 それが好きでスラスラ読めました。 登場人物それぞれもすごく素敵だった。 切なかった。
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豊かになるほど感じられなくなったものもある。 それを319ページから後半にかけて感じた。 いつか癒されたらいい・・誰の心も。
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村山由佳さんは大好きな作家さんですが、『ダブルファンタジー』がちょっと苦手で読み切れなかったため、今回はこわごわでした・・。 でも、これはなかなか♪ 『翼』なんかを思い出すような。 モロッコの素晴らしさ、信じる神様の尊さ、性別は関係のない友情。 軽すぎず重すぎず、悲しいものがたり...
村山由佳さんは大好きな作家さんですが、『ダブルファンタジー』がちょっと苦手で読み切れなかったため、今回はこわごわでした・・。 でも、これはなかなか♪ 『翼』なんかを思い出すような。 モロッコの素晴らしさ、信じる神様の尊さ、性別は関係のない友情。 軽すぎず重すぎず、悲しいものがたりなのに爽やかな読後感。 よかったです。
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旅の同行者は緋沙とジャン・クロードでいいと思った。 浩介と結衣は生々しすぎて読んでいてなんだか違和感を感じた。 緋沙とジャン・クロードが死に向かう存在としたら、 浩介と結衣は生に向かい、血の熱さを感じさせる存在として 必要だったのかもしれないけれど、バランスが取れていない。 周と...
旅の同行者は緋沙とジャン・クロードでいいと思った。 浩介と結衣は生々しすぎて読んでいてなんだか違和感を感じた。 緋沙とジャン・クロードが死に向かう存在としたら、 浩介と結衣は生に向かい、血の熱さを感じさせる存在として 必要だったのかもしれないけれど、バランスが取れていない。 周という人物もなんだか描き切れていない気がする。 素材はいいけど料理しきれないで、どこか物足りなさがある。 生活圏、文化の違いで互いの感じ方が理解できないということに 気付かされた。私は外国人と接することが無いので。
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<お願いがあるんだ。僕が死んだら、その灰をサハラにまいてくれないかな> という文章で始まるサハラ砂漠が舞台の話。 やはり、出だしから『翼』や『野生の風』を思い出させる。 異性を愛せない弟アマネの死をきっかけに 姉とオカマと 幼なじみの男女がサハラ砂漠へ旅をする。 登場人物それ...
<お願いがあるんだ。僕が死んだら、その灰をサハラにまいてくれないかな> という文章で始まるサハラ砂漠が舞台の話。 やはり、出だしから『翼』や『野生の風』を思い出させる。 異性を愛せない弟アマネの死をきっかけに 姉とオカマと 幼なじみの男女がサハラ砂漠へ旅をする。 登場人物それぞれの人称で書かれているため、ちょっと 話が飛んでまとまりがない感じがした。 ひとことひとことは 村山さんらしくて すごく好きだったけれど 全体的な物語としては、少し物足りなさもあったし、長すぎた。 著者がこの物語を通じて伝えたかったことは 本当に何かが欲しいなら、ただ望むだけでなく、信じること。 大事な相手と今こうして一緒にいられる奇跡みたいな時間を無駄にしてはいけないということ。 しなかったらいつか後悔するようなことは、絶対先へ残して老いちゃだめだということ。 それと、最後に私が個人的にものすごく印象に残ったのは アラビア語で『三日月 』を「ヒラール」 『太陽 』を「シャムス」というってところ。 あくまで個人的に。 文庫本になったら買って、もう一度ゆっくり読みたい。
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ゲイであることを隠し、親友への想いを秘めたまま、この世を去った周。 物語は、周と周を通して繋がる5人の人物たちのそれぞれの視点で語られ、進んでいく。 同性愛や宗教、他にもさまざまな問題が扱われている。 モロッコやサハラなどの異国の風景が脳内に鮮やかに広がります。
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自分の灰をサハラ砂漠へ撒いて欲しいという願いを書いた本の帯を 書店で見て、気になっていました。 砂漠と水の音。タイトルと裏腹の内容。 それぞれの登場人物と、死んでしまった周(彼もまた主人公)との 思いや関係など、喪った人に対する悲しみに暮れる物語というわけではなく 何となく、新た...
自分の灰をサハラ砂漠へ撒いて欲しいという願いを書いた本の帯を 書店で見て、気になっていました。 砂漠と水の音。タイトルと裏腹の内容。 それぞれの登場人物と、死んでしまった周(彼もまた主人公)との 思いや関係など、喪った人に対する悲しみに暮れる物語というわけではなく 何となく、新たな始まりに向けての旅と感じました。 灰を撒いた後の数ページが一番印象に残りました。 もちろん、途中のアクシデントにもヒヤヒヤしましたが…
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― 「お願いがあるんだ。僕が死んだら、その灰をサハラにまいてくれないかな」 ― そんな言葉から始まる、このストーリーは、淡々と流れながら、とても切なくて、そしてとてもやさしくて読み終わるときに、涙が止まりませんでした。 村山由佳さんの作品は過激な内容の恋愛小説だと勝手に決め付けて...
― 「お願いがあるんだ。僕が死んだら、その灰をサハラにまいてくれないかな」 ― そんな言葉から始まる、このストーリーは、淡々と流れながら、とても切なくて、そしてとてもやさしくて読み終わるときに、涙が止まりませんでした。 村山由佳さんの作品は過激な内容の恋愛小説だと勝手に決め付けてしまっていて、一度も手にとって読んだことがなかったのですが、この「遥かなる水の音」というタイトルと表装にとても惹かれて初めて読みました。このような透き通った文章を、久しぶりに読んだ気がします。 ― 「何かを強く願うとき、ただ『望む』のでは不充分だ。『信じる』のでなければね」Hope ではなく、Believe。― 物語に出てくる老人のセリフ。とてもとても印象に残ってしまったところです。なんだか、勇気と優しさを貰った作品でした。この作品に出会えたことに感謝です。
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思いを秘めたまま早逝した周を葬るために同居人、友人たち、姉がサハラ砂漠まで旅をする。 浩介が飛行機事故を間一髪で逃れたあと、結衣としっかり結ばれたところが印象に残った。 美しい物語。
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