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スコーレNo.4 の商品レビュー

4

284件のお客様レビュー

  1. 5つ

    74

  2. 4つ

    121

  3. 3つ

    61

  4. 2つ

    8

  5. 1つ

    2

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2020/01/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

すごく好きだった。靴屋つながり、不器用な女の子つながり(ただし靴を売ることにかけでは不器用じゃない)で『靴を売るシンデレラ』を思い出したりもしたけど、文化の違いもあって当然読み味はちがう。 きれいな顔立ちをした妹への劣等感。物事に対しても妹ほど執着心や、はげしい情熱を持てないことに対するコンプレックス。でも、その激しい熱を持っていることもまた、その当人にとってはきっと大変なんだろうと思う。 麻子は骨董に対する父のじわじわとしみこむような愛を知らず知らずのうちに受けついでそだったんだろうな。それが靴の販売にも生かされて、ようやくそれが自分の持つ特技で長所なんだと気づいていくところがとてもよくて、満たされる思いがした。茅野さんとのつながりが、その気づきとシンクロナイズしているのもいいですね。

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2020/01/13

平凡で、普遍的な女性の日常、人生を描かれていて、感情移入しやすくて好みでした。 こういう本、今の気分にとても合っていて楽しく読めました。 茅野さんが素敵すぎてこんなできた男性に愛される麻子はでもやっぱり女性として素敵な人なんだろうなと思いました。

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2019/12/10

スコーレとは、ギリシャ語で「遊び」や「学び」を意味するそうです。 一人の女性が、学生・就職を経ながら、成長していく物語です。特に盛り上がりというものはありませんが、主人公にとっては大きな事柄ばかりで、全体的に瑞々しく、かつ生き生きと描かれているように感じました。 どうしても一代記...

スコーレとは、ギリシャ語で「遊び」や「学び」を意味するそうです。 一人の女性が、学生・就職を経ながら、成長していく物語です。特に盛り上がりというものはありませんが、主人公にとっては大きな事柄ばかりで、全体的に瑞々しく、かつ生き生きと描かれているように感じました。 どうしても一代記となると、毒づいたものが目立ちますが、この作品は明るく、前向きにさせてくれる要素を中心にしている印象があって、清々しい読後感がありました。 それぞれの節目で出てくるコンプレックス・悩みがありながらも懸命に生きている姿に感銘を受けました。特に同性の方は、より響くのではないかと思います。 側から見たら、地味なストーリーですが、ジワジワと心に響いた作品でした。

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2019/10/14

私はこの本を読んでもすっと心に落ちていく感覚がなかった、、、。結局何を感じたか上手く分からなかったからまた読みたいと思った。七葉の纏った空気の色がまた少し変わったかもしれない。という言葉になぜが惹かれた。けど上手く言葉で消化できないー!! 宮下奈津さんの作品は会話より描写や言葉選...

私はこの本を読んでもすっと心に落ちていく感覚がなかった、、、。結局何を感じたか上手く分からなかったからまた読みたいと思った。七葉の纏った空気の色がまた少し変わったかもしれない。という言葉になぜが惹かれた。けど上手く言葉で消化できないー!! 宮下奈津さんの作品は会話より描写や言葉選びが綺麗 。

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2019/09/06

一緒に育った兄弟姉妹が少しずつ変わっていくことを寂しく思うのは兄弟がいる人なら誰もが感じたことがあるはず。時には理解しあえないことがあっても、大人になって三人姉妹が二段ベッドで一緒に寝れることはすごく幸せなことだと思う。家族の温かみを思い出して実家に帰りたくさせるような一冊。

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2019/07/13

女性が生きる中で出会う様々な思いを繊細に丁寧に優しく描かれています。何かしら女性なら自分と重ねて引っかかる描写があると思います。

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2019/04/03

図書館で。 一言で感想を言うと、女の子ってめんどくっさ。 長女って、自分は妹に比べると(ここで弟はあまりひがみの対象にならないのもポイント)親に愛されてないとか、可愛げが無いと言われるとか僻んでる文章を書く人が多い気がするんですが、これは妹の立場に居る自分の偏見でしょうかねぇ?...

図書館で。 一言で感想を言うと、女の子ってめんどくっさ。 長女って、自分は妹に比べると(ここで弟はあまりひがみの対象にならないのもポイント)親に愛されてないとか、可愛げが無いと言われるとか僻んでる文章を書く人が多い気がするんですが、これは妹の立場に居る自分の偏見でしょうかねぇ? 世間一般論的に長子の方が親は手間暇かけてるから。写真の枚数はケタ違いに多いし、必要なものは揃えてもらえるし、下が生まれるまでは親の愛は独占ですからねぇ(一般論として)。 だから下の方こそは躍起にならないと主張が通らないから、愛想を良くしたり、機転を利かせて注目を得るわけですよ。それは生来のものというよりは努力の結果だから!と下に生まれた者としては声を大にして主張したい所である。ウム。 というわけでなんだか面倒くさい女の子だなぁという感想。思い込みが激しいのか、自分の世界が出来上がってしまっていて難しいのか。結構自己評価高いし(それは別に良い事なんだと思いますが)。 後、おじいさんの話は唐突過ぎてよくわからなかった。 ヒロインよりは妹の七葉ちゃんの方が好きかな。 それにしても名前も妹の方が可愛いとか、親に言えよって感じですよね。

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2019/03/23

とてもよかった。解説にもかいてありましたが、女性には是非とも、いや、働く若者みんなに読んで欲しい一冊ですね。全体として読みやすい作品ですが、スコーレ3,4の働き出してからの話は秀逸で久々の一気読みでした。読後感も良く心地良い余韻に浸ることが出来ました。宮下さんの作品は二冊目ですが...

とてもよかった。解説にもかいてありましたが、女性には是非とも、いや、働く若者みんなに読んで欲しい一冊ですね。全体として読みやすい作品ですが、スコーレ3,4の働き出してからの話は秀逸で久々の一気読みでした。読後感も良く心地良い余韻に浸ることが出来ました。宮下さんの作品は二冊目ですが、また、別の作品も読みたいです。これはおすすめの作品です。

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2019/03/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

靴屋になって社会人こんなもんか、ぱっとしない主人公の今まで。読み手はこういう経緯からこんな考え方のキャラクターになったんだね、と納得できる筋だけど、自分に置き換えたら、どうだろ。 生きるってことは、あんまり一貫性がないのかな、と思ったりもする。 影響が強いシーンも過去にはあるけれど。 主人公の生家が骨董品を扱う質屋って言うのが、印象的。 真価を見定める力が養われた背景に、素敵な設定。

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2019/02/25

宮下奈都さんの作品は『羊と鋼の森』に続いて2作目。地の文の風景描写にやわらかい匂いが感じられて、大好きな作家さん。ひとりの女性の4つの転機をめぐる物語でしたが、穏やかだけど心の底にいつも熱く揺れる気持ちがあって、こんな大人になりたかったなと思う。 主人公が子ども時代に初めて好きな...

宮下奈都さんの作品は『羊と鋼の森』に続いて2作目。地の文の風景描写にやわらかい匂いが感じられて、大好きな作家さん。ひとりの女性の4つの転機をめぐる物語でしたが、穏やかだけど心の底にいつも熱く揺れる気持ちがあって、こんな大人になりたかったなと思う。 主人公が子ども時代に初めて好きな男の子を見つけるくだりを読んで、なぜか高校生のころの特別に誰かを想った記憶が急によみがえって、ちょっと恥ずかしく、そしてちょっと懐かしい気持ちになりました(笑) つぎはどの作品を読んでみようかな。

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