スコーレNo.4 の商品レビュー
骨董屋の娘に生まれた3人姉妹の長女麻子。中学校から高校、大学そして就職に至る4段階のステージを通過してく姿を描いた本です。評判が良かったので読んでみたかったのですが、予想以上に素敵な成長小説でした。ある意味それほど波乱があるわけではないのですが、男女問わず何となく感ずるところの有...
骨董屋の娘に生まれた3人姉妹の長女麻子。中学校から高校、大学そして就職に至る4段階のステージを通過してく姿を描いた本です。評判が良かったので読んでみたかったのですが、予想以上に素敵な成長小説でした。ある意味それほど波乱があるわけではないのですが、男女問わず何となく感ずるところの有るエピソードが多くて、兄弟と次第に離れて行く心や、両親を小さく見る増長した心、自分を卑下して萎縮する心どれもこれも思い当たる節が有りました。そして就職して意に染まぬ仕事をくぐり抜ける中でいつの間にか気づく仕事への愛情と執着。誰も望む仕事につけるわけではないけれど、腐らず続けていく事で自分のものになっていく感覚がとても伝わってくるいい本でした。
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前半ふたつはあまりにもついていけなくて投げ出すところでした。我慢して後半、3つ目から雰囲気が変わり、売れた要因が分かったという感じ。つまりは少女漫画。実家の商売は特徴的だけど、それ以外は平凡な世界。流されて、我慢して、待ち続けて、ハッピーエンド。特定のマーケットから支持されるのは...
前半ふたつはあまりにもついていけなくて投げ出すところでした。我慢して後半、3つ目から雰囲気が変わり、売れた要因が分かったという感じ。つまりは少女漫画。実家の商売は特徴的だけど、それ以外は平凡な世界。流されて、我慢して、待ち続けて、ハッピーエンド。特定のマーケットから支持されるのは納得。靴磨きでもしてこよっと。
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1人の女の子が中学生から大人になり結婚を意識する様になる。恋愛も上手くいかなかったり、仕事にも迷ったり、でも自分を見つめしっかり歩んでいる様子に惹きつけられる。家族、姉妹、友達、同僚、そして恋人、関係を大切にして成長していく様子が丁寧に描かれていてなんか素敵だった。
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これは、ものすごく、よかった。 ずっと家に積んでいた本の1冊ですが、まさかこんな掘り出し物が眠っていたなんて。いまだ余韻が残ってます。 本書は、一人の少女の成長の軌跡を綴った物語です。 行間に風を感じる軽やかで物腰のやわらかい文体。 等身大の日々が丁寧に描かれ、押し付けのない距...
これは、ものすごく、よかった。 ずっと家に積んでいた本の1冊ですが、まさかこんな掘り出し物が眠っていたなんて。いまだ余韻が残ってます。 本書は、一人の少女の成長の軌跡を綴った物語です。 行間に風を感じる軽やかで物腰のやわらかい文体。 等身大の日々が丁寧に描かれ、押し付けのない距離感。 読んでいて、ものすごく居心地がいいです。 そして、それぞれのステージで語られる家族のこと、恋愛のこと、仕事のこと。 どれもが重くなく、さらりとしてる。それでいて求心力があるから、胸を打つ。 どんな風に表現すればこの質感を伝えられるのかわからないけど、今まで読んだ宮下さんのどの作風とも違ってました。まだ、ドキドキする・・・。 どのステージもいいけれど、特にNo3とNo4はいい。 原石が磨かれて光っていく様・・・というのは、なんて心地いいものなんでしょうね。 家族の話も、恋愛の話も、仕事の話も、どれもこれもが本当にいい。とくに厳しくもブレない祖母やとびっきり大人な茅野さんがお気に入りです。 心が荒んだらまた読み返そう。 胸を爽やかな風が通り抜ける気持ちのいい読了感でした。おすすめです。
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1人の女性の成長物語であり、恋愛、家族、お仕事といった要素がこの1冊にぎゅっと濃縮されている。 特別大きな事件が起こるわけではないけど、日常の些細な描写やそれに伴う感情の揺れの表現に引き込まれ、するすると1日で読了しました。 粗筋から、妹さんと何やらもっと確執めいたものがあるのか...
1人の女性の成長物語であり、恋愛、家族、お仕事といった要素がこの1冊にぎゅっと濃縮されている。 特別大きな事件が起こるわけではないけど、日常の些細な描写やそれに伴う感情の揺れの表現に引き込まれ、するすると1日で読了しました。 粗筋から、妹さんと何やらもっと確執めいたものがあるのかと勝手に思ったけど、その辺は案外さらっとしているように感じた。 面白かったけど、no3までの描写が丁寧だっただけに、最後ちょっと駆け足に感じた。 というか、結構拗れているみたいだったのに、簡単すぎないか?と。 初恋の経緯を考えれば、恋に落ちたら、あんなものかもしれないけど、お手軽というか、あっさりというか……。 結局、従兄はどうなったのでしょう?
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手元にあったのに、ずっと読めずにいた。書店員達のお奨めから火がついたという、この本。なのに、何故だか読めない。今回、勢いをつけて気合いで読んだ。う~ん、分からない。分からない。どうしてだ?何故だ!…私は一人っ子なのだ。だから感情移入も出来なければ、想いを想像する事も出来ない…ので...
手元にあったのに、ずっと読めずにいた。書店員達のお奨めから火がついたという、この本。なのに、何故だか読めない。今回、勢いをつけて気合いで読んだ。う~ん、分からない。分からない。どうしてだ?何故だ!…私は一人っ子なのだ。だから感情移入も出来なければ、想いを想像する事も出来ない…のでは?という結論に…
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
いろんな引き出しが必要だから雑食でなければならないのだと上司に諭されたとき、私は反論できなかった。今なら、違うとはっきり言える。たったひとつの扉からいろいろなものが取り出せることを私は知っていた。どうしても忘れられないもの、拘ってしまうもの、深く愛してしまうもの。そういうものこそが扉になる。広く浅くでは見つけられなかったものを捕まえることができる。いいことも、悪いことも、涙が出そうなくらいうれしことも、切ないことも、扉の向こうの深いところでつながっている。
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前に読んだ作品が女性受けしそうなタッチで 自分には合わない作者だなと感じてた。 更にはこの作品の評価がやたらと高いので、 失礼ながら全く期待せずに読み始めた。 ・・・結果。面白すぎた。 色々細かい気になるところはある。 物語は淡々と描かれ、会話劇にならないくらいセリフも少なめ...
前に読んだ作品が女性受けしそうなタッチで 自分には合わない作者だなと感じてた。 更にはこの作品の評価がやたらと高いので、 失礼ながら全く期待せずに読み始めた。 ・・・結果。面白すぎた。 色々細かい気になるところはある。 物語は淡々と描かれ、会話劇にならないくらいセリフも少なめ。 それが心に染み入る。少女が大人になるまでの話。 つべこべ言わずに読んでもらいたい。
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とてもよかった 居場所をきれいに整えることは、居心地をよくしてその場所を味方につけること こんなことを孫に言える人になりたい
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一冊を通して読み終わって、しみじみ良い小説だった、と久しぶりに思った本。 女子から女性に、生徒、学生から社会人に他人から見た自分は変わってるのかもしれないけど、中身や考え方や性格は全然そんなことなくて、それは共感してやまない。 こぼれ話ですが、シンガーソングライターの山崎あお...
一冊を通して読み終わって、しみじみ良い小説だった、と久しぶりに思った本。 女子から女性に、生徒、学生から社会人に他人から見た自分は変わってるのかもしれないけど、中身や考え方や性格は全然そんなことなくて、それは共感してやまない。 こぼれ話ですが、シンガーソングライターの山崎あおいさんが、この本をモチーフにした曲、スコーレを聴くとまた良かった。
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