スコーレNo.4 の商品レビュー
シンプルだけど、優しくて味わい深い。 余計な情景の説明や、回想がなくて、登場人物の会話の描き方も独特に感じた。初期の作品なこで、所謂小説家の完成されてない描き方なのか、宮下奈都の技なのか。
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3姉妹の長女、麻子の子供時代から大学を卒業し、就職し、結婚に至るまでの物語。麻子は妹は可愛く、自由奔放であるのと比べて自分は平凡なことやコンプレックスを抱えていると感じる。中学時代は大人への階段を上り始める多感な時期からも複雑な気持ちを感じたり、考え方の相違で男子と仲違いしたり、...
3姉妹の長女、麻子の子供時代から大学を卒業し、就職し、結婚に至るまでの物語。麻子は妹は可愛く、自由奔放であるのと比べて自分は平凡なことやコンプレックスを抱えていると感じる。中学時代は大人への階段を上り始める多感な時期からも複雑な気持ちを感じたり、考え方の相違で男子と仲違いしたり、反抗期の妹を見て、次第に距離が出来たりする中で大人の女性へと成長を感じられる。3姉妹みんなが大人となり、また子供の時のような関係に戻っていったのにほっこり。出張がきっかけで恋人となり、結婚の話まで進むのは展開が早いと感じた。
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一人の女性が4つのスコーレを通じて、成長していく物語…。それだけでは言い表せない作品。思春期のざわざわする感じだったり、就活だったり、恋の甘酸っぱく不安な感じ、自分は一人なのではと思う気持ち、自分に自信が持てない気持ち。4つのスコーレにたくさんの気持ちや感情がつまっていて、どれも...
一人の女性が4つのスコーレを通じて、成長していく物語…。それだけでは言い表せない作品。思春期のざわざわする感じだったり、就活だったり、恋の甘酸っぱく不安な感じ、自分は一人なのではと思う気持ち、自分に自信が持てない気持ち。4つのスコーレにたくさんの気持ちや感情がつまっていて、どれも一度は感じたことがあるものばかりがたくさんつまっている。 「私も自信を持とう」と背中を押してもらえる作品でした。 茅野くん、いいな。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
宮下奈都さんは表現が豊かでした。 仕事、恋、家族愛が詰まっていて素敵な話。 朝起きて1番に飲みたいお茶、聞きたい歌、会いたい人がいる素敵な人生をおくりたいと思いました。 これより下は表現が気に入った読書メモです スコーレNO.4 カコとかミライとか簡単に言うと今に区別がつかなくなる 小学生と中学生の違いはほんとうに三月三十一日と四月一日の間にあるのだろうか?だとするとなんと見事な一日だ。 手伝いをしてるのは私たちの方、あなたたちがいつか自分で暮らしていけるよう今はまだ小さいあなたたちの手伝いをしてる さえのことなど不公平が笑う 朝起きたときに飲みたいお茶が、決まっていればその日はいい日になる あなたたちが走るより早い、危険は 疲れたといえるのは幸せな証拠 自分が不憫だと思うことが1番不憫
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主人公の母が、三人の娘が風邪を引いたときに、長女には事実を淡々と、次女には安心させることばを、末っ子には辛かったねと気をかけてることを告げる。そうしないと、長女は事実が気になって、次女は心配になって、末っ子は気にかけて欲しくて、みんな寝込んじゃうでしょう。 そう笑いながら話す母の...
主人公の母が、三人の娘が風邪を引いたときに、長女には事実を淡々と、次女には安心させることばを、末っ子には辛かったねと気をかけてることを告げる。そうしないと、長女は事実が気になって、次女は心配になって、末っ子は気にかけて欲しくて、みんな寝込んじゃうでしょう。 そう笑いながら話す母のような優しい視点が物語の隅々まで行き渡っている。自信のない小さな背中を押してくれる作品。
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女性の半生を描いたものですが、男の僕でも移入できるようなストーリー。 絵画でいうと、うまく余白を使った表現が余韻があってすっとココロに響く。 原田マハっぽいテーマではあるけど、表現は独特で美しい。
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麻子の周りの人や町、風景を想像すると、あったかい気持ちがじんわり広がる。姉妹ならではの葛藤も学生時代の恋愛も仕事へのモチベーションも、それから自分に対する劣等感もなんだか共感できてしまう。こうやって大人になっていくんやな。 「物腰のやわらかな町」って表現がお気に入り。
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働く動機 p.209 達成感がゴール p.237 自分の目を信じなさいp.253 もっと自分の目を信じたらいいp.276 私を見つけただけでこんなふうに笑ってくれる人がいる。それはもしかしたらすごくしあわせなことなんじゃないだろうか。p.284 朝目が覚めたときに聴きた...
働く動機 p.209 達成感がゴール p.237 自分の目を信じなさいp.253 もっと自分の目を信じたらいいp.276 私を見つけただけでこんなふうに笑ってくれる人がいる。それはもしかしたらすごくしあわせなことなんじゃないだろうか。p.284 朝目が覚めたときに聴きたい曲が決まってると、その日は一日いい日になる気がするp.297 いいことも、悪いことも、涙が出そうなくらいうれしいことも、切ないことも、扉の向こうの深いところでつながっている。p.310
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本屋大賞受賞作品がよかったので、この本は大分前から積読リストにいれてました。 少女から大人へと成長してゆく過程を中学・高校・大学・社会人と描いた作品で、家族や恋愛、仕事との向き合い方が丁寧に描かれています。 コンプレックスを抱えながら、自信のない日々を送る少女時代。 このあたり...
本屋大賞受賞作品がよかったので、この本は大分前から積読リストにいれてました。 少女から大人へと成長してゆく過程を中学・高校・大学・社会人と描いた作品で、家族や恋愛、仕事との向き合い方が丁寧に描かれています。 コンプレックスを抱えながら、自信のない日々を送る少女時代。 このあたりは繊細な心理描写がリアルなのかもしれないけど、なんだか歯がゆくてじれったくて純粋過ぎて、読むのがしんどかったです。 誰かに理解されようともがくタイプではなく、ひとりで内に内に向かっていくタイプなんですよね、この子。 もっと私が若かったら共感できたのかな(涙) それが、あるキッカケを通して一気に成長してゆきます。 といってもそれは主人公が毎日こつこつ積み重ねてきたことの結果です。 一朝一夕に飛躍したわけではなく、豊かな土壌と太陽のお蔭で必然的に今やっと花開いた!という感じなので、感慨深く感動的でした。 前半の、私がイライラした少女時代の積み重ねが、この成長に繋がる感じがとてもいいんですよね。 ドラマチックな展開といい、王子様的な彼氏まで用意されていて最後はちょっと少女マンガぽいんですけど、主人公が幸せになるならいいかな、と許せる気持ち。 温かい気持ちになれるお話でした。
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物の目利きができること 大変なセンスの持ち主であること 麻子独特のよさが開花してくると まるで 幼虫が蝶になるようです 物のよさを見抜く力があっても 自分の良さには なかなか気がつけない その若さのもどかしさを 楽しむ小説なのですね
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