ソウル・コレクター の商品レビュー
最新刊「バーニング・ワイヤー」が出たので、読んでなかった!と慌てて読みました。 個人情報がそこかしこに溢れてる現況を考えると、これくらいのことは普通に起きてるかも…と思う。on/off lineに関わらず、気軽に個人情報登録するの怖っ!て。
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昨今「ビッグデータ」がIT業界での大きな話題になっているが、2009年の作品にして、その恐ろしさの面を描いている。リンカーン・ライム・シリーズの中でも同時代性という意味では面白い作品。
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リンカーン・ライムシリーズ。 いとこが身に覚えのない殺人の罪で逮捕され、有罪は揺るぎないように見えたが、ライムは証拠がそろいすぎていることに疑問を感じる… 今回の敵は電子データを操り、証拠をねつ造して罪を人に押しつける殺人犯。アメリカの個人情報収集ビジネスについて詳細に描かれてい...
リンカーン・ライムシリーズ。 いとこが身に覚えのない殺人の罪で逮捕され、有罪は揺るぎないように見えたが、ライムは証拠がそろいすぎていることに疑問を感じる… 今回の敵は電子データを操り、証拠をねつ造して罪を人に押しつける殺人犯。アメリカの個人情報収集ビジネスについて詳細に描かれているが、なかなか怖い話だった。情報は強大な武器。犠牲者のプライバシーを把握し、容疑者として仕立て上げる犠牲者のデータを改竄する犯人に、ライムたちは苦戦を強いられる。 相変わらず手に汗を握る面白さだったが、ライムチームお得意の物証をもとにした科学捜査は弱めで、ディーヴァーにしてはツイストの少ないストーリーかも。 それにしてもプラスキーは毎回苦難の連続でかわいそう。
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犯人はあまりビックリしなかった。上巻のが面白い。追いついて逃げられて先回りして気づかれて、得意げになってたら裏をかいて、、というのが好きなので、いつもよりは少し物足りない。でもとにかく、ライムとアメリアに会えて、セリットーやプラスキーに会えただけでも大満足。スチュアートがソウルコ...
犯人はあまりビックリしなかった。上巻のが面白い。追いついて逃げられて先回りして気づかれて、得意げになってたら裏をかいて、、というのが好きなので、いつもよりは少し物足りない。でもとにかく、ライムとアメリアに会えて、セリットーやプラスキーに会えただけでも大満足。スチュアートがソウルコレクターやったらどうしようと途中で思いました!汗
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ジェフリー・ディーヴァーの秀作。 個人情報を悪用(殺人)に使うが、その個人情報のついての記述、表現について、内容が緻密ですばらしい。 ジェフリー・ディーヴァーらしく、どんでん返しに次ぐドンデン返し。 犯人を追い詰めるライムの表現も良い。 この作者の本、遡って読み進める。
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いつかこういう小説がかかれるだろうと思っていた。 SFみたいな、けれど現代で監視されている社会における犯罪の小説。 現に、Amazonは購入履歴から「次に売れるもの」を予測し紹介し利益を上げ、Googleは検索履歴からその人に売れそうな広告を表示している。 Pointカ...
いつかこういう小説がかかれるだろうと思っていた。 SFみたいな、けれど現代で監視されている社会における犯罪の小説。 現に、Amazonは購入履歴から「次に売れるもの」を予測し紹介し利益を上げ、Googleは検索履歴からその人に売れそうな広告を表示している。 Pointカード競争は歯止めが掛からず、誰もが財布の中をパンパンにしながらも日常をSNSやtwiterでネットにさらす時代。 今回は監視型だが、いつか暴露型が出るんだろうなぁ(出ているかもしれないね)。小説としては夢見たいだけど、現実にはもう監視されている。 エンディングがいろんな意味で怖すぎる。サーネックの「ひぃ」の翻訳にウケた。
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リンカーン・ライムシリーズ第8作。 リンカーンのいとこアーサーが殺人容疑で逮捕された。アーサー本人は殺人などおかしていないと主張するが、あまりに揃いすぎた物的証拠は、彼が間違いなく犯人であることを示していた。 アーサーの妻から相談を受けたリンカーンは、調査を進めていくにつれアーサ...
リンカーン・ライムシリーズ第8作。 リンカーンのいとこアーサーが殺人容疑で逮捕された。アーサー本人は殺人などおかしていないと主張するが、あまりに揃いすぎた物的証拠は、彼が間違いなく犯人であることを示していた。 アーサーの妻から相談を受けたリンカーンは、調査を進めていくにつれアーサーがはめられたとの確信を強めていく。やがて、個人情報を取り扱う巨大企業に行き着くが・・・ 期待を裏切らない展開と登場人物たちのドラマ性は、いつもと変わらずうならせてくれる。面白かったが、他の作品に比べるとやや展開性に欠けるところがあったかも。どんでん返しはお約束通りですけどね。 それより、この物語に登場する企業にぞっとした。彼らはあらゆる人間の個人情報を、マーケティングや犯罪抑止に役立てるために収集している。 断片的には役に立たないかもしれないが、あらゆる情報を集めることで、その人個人が特定できるばかりでなく、行動パターンや人生まで読み取ることができてしまう・・・ 現実には情報が膨大すぎてあり得ないと思うが、情報化社会を一顧する助けになるかもしれません。
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本シリーズを書くのに当たり作者は作者なりに毎作毎に毛色を変えようと努力している。その気配はわかる。でも毎作、毎作、楽しく読みはするものの、ディズニーランドで一日を楽しく過ごしたといった種類の喜びは覚えるものの、心に響き割ったり、いつまでも残ったりする満足感のようなものは、残念な...
本シリーズを書くのに当たり作者は作者なりに毎作毎に毛色を変えようと努力している。その気配はわかる。でも毎作、毎作、楽しく読みはするものの、ディズニーランドで一日を楽しく過ごしたといった種類の喜びは覚えるものの、心に響き割ったり、いつまでも残ったりする満足感のようなものは、残念ながらこのシリーズからは得られることがなく、ここのところ食傷しており、惰性で読むことはやめようと思っている、というような感想に終始していた。 それを読んでか、もしくは『このミス』の投票者のすべてに対してなのか、文春海外小説の担当者が、この本をプレゼントしてくれた。『このミス』の編集経由で住所の問い合わせが来たから、多分後者なのだろう。ぼくがこれほど酷評していることを知らずに送って頂いたのだ。 プレゼントされたから言うのではないが、この本はこれまでのシリーズの中では随分ましなものだったと思う。ネタがいいのだ。これまでのシリアル・キラーではないのだ。データを書き換えて捜査陣を窮地に陥れたりするIT系犯罪者である。情報が盗まれるとどんな恐怖に叩き込まれるかというシミュレーションをしてくれる小説として面白い、と言ってしまえばシンプルでいいかもしれない。 そう言えば『イーグル・アイ』といういスピルバーグの映画で、すべてを監視されてコントロールされようとする世界がアクションのネタとして使われていて、それはタイトルの通り鷲の視点、イコール神の視点のようなものなのだが、この作品で登場する犯罪はまさにそいつに近い。万能感に酔い痴れる犯罪者の姿が憎憎しく思えるくらいだが、それ以上に情報がこれほどアウトプットされている人類の今を思うと、身の回りのリスクには限りがないということを改めて思い知らされる。 作者はジョージ・オーウェルの何もかもが監視されコントロールされた世界を予告するように描いた『1984年』の悪夢を恐怖し嫌悪するゆえにこの小説を書いた、というようなイメージをあとがきなどから持つが、このプレッシャー感は、他のシリアル・キラーなどよりもよほど身近で、リアルで、興味深いものだった。それゆえに、本書はことのほか楽しく読めたのである。 なお、いつもホワイトボードで繰り返し読まされるリンカーン・ライムの部屋の捜査進捗であるが、実際作者が、小説を書く上で何枚ものホワイトボードに同様の記述をしているという訳者の種明かしが巻末にされていた。これほど凝った小説を書くには、プロットというよりもそうした大スペースを使ってのディテール構成が必要ということであろうか。 なるほど、ぼくが小説に求める感動などの要素については、ホワイトボードに書いて保存することができないということか。ふうむ。 もうひとつ。ソウルコレクターとは原題からは離れたものであるのに、日本向けに訳者が相談したところ、作者はこのタイトルを考えたのだそうだ。作家なら原題はオリジナルを使え、くらい拘って欲しいと考えるのは、ぼくだけなのだろうか? 何だか、作品を商品と言い換えられているような気がして、心穏やかではない話だ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
私の大好きなリンカーン・ライムシリーズ最新作です。 今回の犯人はデータを駆使し悪事を行う凶悪犯が相手です。 原題と邦題が違いますが、どちらも作者本人が考えているだけあり、 どちらも良いタイトルだと思います。 (詳細は本文、またはあとがき。) ディーヴァー作品に対してはかなりハードルが上がっているので 今回は星4つにしておきます。 前作までの作品に比べると、読者の誰もが期待しているであろう ジェットコースター的な感じが少なかったのです。 でも、もちろん読む価値あり!!
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大好きなリンカーン・ライムシリーズ第8作。 やはり、うまい!ジェフリー・ディーヴァー! 毎回あの手この手でうならせられるけど、今度はこうきましたか! 今回の敵は「全てを知る男」 派手さはないものの不気味でかなりこわい。 情報としての自分を悪意を持つ誰かに操作されたら 何をもっ...
大好きなリンカーン・ライムシリーズ第8作。 やはり、うまい!ジェフリー・ディーヴァー! 毎回あの手この手でうならせられるけど、今度はこうきましたか! 今回の敵は「全てを知る男」 派手さはないものの不気味でかなりこわい。 情報としての自分を悪意を持つ誰かに操作されたら 何をもって自分を証明すればいいのだろうか? 信用できるとされているデータを 悪意を持つ誰かに操作されていたとしたら 何をもって相手を信用すればいいのだろうか? 現実の世の中でも充分ありえそうだからいつもより恐ろしい。 リンカーン・ライムみたいな親戚もいてないから 簡単に犯人にされちゃうだろうな。。。と思うと本当に恐ろしい。 情報を支配し全てを支配する、まさに「ソウル・コレクター」である全てを知る男と 現場に残された証拠からの情報を武器に戦うチーム・リンカーン。 どんでん返しの連続技のジェットコースター的展開はさることながら 今回は、自分の身にも起こりうる恐怖に気付かされ夢中になった。
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