世界音痴 の商品レビュー
この人私やん!って思う瞬間が何回もあった。 自分の事を何より愛していて大切で、でもそんな自分が恥ずかしくて嫌いで、うわぁって情けなくて叫んじゃうような寂しさがある。 あまりにも自分すぎて後ろめたさしかなかったけど、こんな人でも側からみたら愛おしいのかな?そうだったら救われる。
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私もきっと世界音痴だなと思って読み始めたけど、穂村弘さんには負ける。 飲み会で「自然に」振舞えないのは共感できるけど、15年住み続けた部屋で換気をした事がなかったは負ける。共感できるとほっとして、負けたー!と思うと笑ってしまう。そういう本でした。
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エッセイはそれぞれ短いが個人的には当たり外れが激しく、また穂村弘独特の自意識に基づく自虐は続けて読むとあまり気分の良いものではなかった(これは同族嫌悪もあるのだと思う)。 星3かなと思いながら読んでいたが、最後の『アイパッチ』がかなりの名文だったので星4つ。
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どこかツボにハマる部分がある。 何だかんだ言っても穂村弘さん、おもてになるのでは?と思った。 世界音痴と恋愛の3大要素が印象的。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
赤裸々なる暮らしぶりを公開したら、ふつう人間味が伝わってくるはずなんです。 たとえば夏目漱石の、鼻毛を整然と原稿用紙に貼りつけて悦に入ってた逸話とか。 癇癪おこして妻を怒鳴りつけたりしてたって話も、一つ。弱さや揺れに「人間らしさ」が透ける。 天才の裏側に迫る!と看板掲げる番組や雑誌の狙いはたいていそこにある。 天才の持ち主が相変わらず完全無欠に理解を超えた存在でしかないとき、人は不安になる。 本書を開いて、猛然と読んで、閉じて、私は不安を催した。 どうしてそういう気を起こすのか。どうしてそのことを延々と考えていられるのか。 ベストセラー作家一流の筆で自身の挙動が詳しく記されているだけに、ブラックボックスと化した行動原理の闇が際立って迫ってくる。気のせいでなければ、穂村を取り巻く群像もまた不可測な振る舞いによく及ぶ。 彼らの行動における、どうして、の答えを証す源流はいつだって不問に付される。その代わり、それを自明の前提として勝手に流暢に話題が進む。彼が寝床でチョコレートバーや菓子パンを飲み込むことはまず揺るぎない事実かのように読者に示され、真顔で滔々と話をつづける。するとどうなるか。気圧されて、ウンそうですかと頷いてしまう。ソウイウモンデスカネと濁った目で納得してしまう。 三十一文字に命を懸けるなかで言葉によるくどい説明は無用と悟ったか。前触れなき跳躍から話が始まる。こちらがどんな状態の地面か掴めていないのに地震が起きてしまうと、平衡感覚が揺さぶられて、重力の拘束を感じなくなる。べつの物理法則で駆動するべつの惑星を創造する力が本書には充ち満ちている。足元にただならぬ不安を覚えつつも、新天地に到達した喜びもまた確かに感じられるから、私はいちおう嬉しくなる。 ま、原稿用紙に鼻毛を整列させるのもそういえば理解を超越してるか。
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自分かわいさ」が最たる部分を占めていると分かった作者の本エッセイ集は、自分の情けない部分を惜しみなく書いてくれている。 飲み会で「自然に」席を移動できない、などとても共感できる部分が多い。(今の私では理解できないエッセイもあるが…) 全編を通して、自分の弱い部分を曝け出しなが...
自分かわいさ」が最たる部分を占めていると分かった作者の本エッセイ集は、自分の情けない部分を惜しみなく書いてくれている。 飲み会で「自然に」席を移動できない、などとても共感できる部分が多い。(今の私では理解できないエッセイもあるが…) 全編を通して、自分の弱い部分を曝け出しながらも、そんな自分を俯瞰的に観測し、肯定してあげられる作者の人間性を感じ、好きだ。 また数年寝かして、読み直したい。
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久しぶりに読んでいてどんどん話を聞かせてほしいと思えるエッセイに出会えた。 20年前の40歳近い会社員でも20代大学生の自分と同じような気持ちを抱えていることが分かり、年齢や時代が変わっても自分は結局今のままなのかもしれないと思えた。すごいですよね、みんな世界がちゃんと分かってい...
久しぶりに読んでいてどんどん話を聞かせてほしいと思えるエッセイに出会えた。 20年前の40歳近い会社員でも20代大学生の自分と同じような気持ちを抱えていることが分かり、年齢や時代が変わっても自分は結局今のままなのかもしれないと思えた。すごいですよね、みんな世界がちゃんと分かっていて。 エッセイを読むと、最後の短歌がなぜか分かる。分かったような気になれる。分からないものもある。
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90年代に出たエッセイ集ですが、めちゃくちゃ今っぽい思想で現代人なら何の違和感もなくすいすいと読めそうです。自分が知らない80年代、90年代の空気感を追体験できるのも良かったです。
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皆と同じように、自然に半袖に衣替えすることができない、っていう話は、まさか自分と同じように感じている人がいるとは!って感じだった。自分の場合は、一生半袖を着ない、っていう対処にしたが。 「母」もおもしろかった。母って、ホントになんでそんなの言うんだろ、ってことばかり。 他は、そ...
皆と同じように、自然に半袖に衣替えすることができない、っていう話は、まさか自分と同じように感じている人がいるとは!って感じだった。自分の場合は、一生半袖を着ない、っていう対処にしたが。 「母」もおもしろかった。母って、ホントになんでそんなの言うんだろ、ってことばかり。 他は、そんなに・・、って感じ。 世界音痴とか言いながら、ちゃんと仕事をして、他人と付き合いがあり、友達もガールフレンドもいる。実にちゃんと生きられていると思う。「経験値リスト」がもっと幅広い項目だったら、自分の方が経験値低いと思う。
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整形前夜を読んで、義父の本棚から次に手に取ったのはこれ。期待を裏切らない面白さ。 不器用で不真面目で繊細で自意識過剰でそんな穂村さんは最高。
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