天冥の標 Ⅰ(下) の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
こんな終わり方ある!?これは序章に過ぎないんだろうけど、という1巻でした。 愛着覚えたキャラほとんど退場してしまい、これからどうなるのか…寧ろメニー・メニー・シープ、存続できるのか。 イサリと、クレヴ改めリリーがキーパーソンかなぁ。 地球からやってきてたふたりも気になります。あんなに簡単そうにハーブCまでこれるの? 2巻は1巻よりかなり前の地球から始まるそうで、この星とはしばしお別れですが、続きも楽しみです。
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壮大な物語の始まり。下巻 ここはどこなのか、イサリは人間?、また"海の一統"の設定がいい。 人間、改造人間、アンドロイド、異星人等、登場人物のキャラがいい。謎が大きく、でも話しは庶民中心に、いづれ国、星、宇宙、時間軸まで超越して進む、読書好きなら読むべき小説だ...
壮大な物語の始まり。下巻 ここはどこなのか、イサリは人間?、また"海の一統"の設定がいい。 人間、改造人間、アンドロイド、異星人等、登場人物のキャラがいい。謎が大きく、でも話しは庶民中心に、いづれ国、星、宇宙、時間軸まで超越して進む、読書好きなら読むべき小説だと思う。SF好きなら迷わず読むべし。
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政争系の話は読めない本は本当に読めないが、これはそれ以外の要素が多分に加えられていて読み易い。そして読み進めるうちに世界が掴めてきて、最後の展開に続きを考えさせられる。流される読書。
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29世紀。地球人の植民星メニー・メニー・シープの港町セナーセーの医師カドムは、親友アクリラの依頼で急速に町に広がる疫病を調査することに。その結果、感染源は甲皮に覆われた謎の生物イサリであると判明する。カドムは凶暴なイサリとなんとか意思疎通できるようになるが、星の支配者である領主ユ...
29世紀。地球人の植民星メニー・メニー・シープの港町セナーセーの医師カドムは、親友アクリラの依頼で急速に町に広がる疫病を調査することに。その結果、感染源は甲皮に覆われた謎の生物イサリであると判明する。カドムは凶暴なイサリとなんとか意思疎通できるようになるが、星の支配者である領主ユレインからイサリを引き渡すよう命じられてしまう。メニー・メニー・シープの民たちは現領主による厳しすぎる配電制限で生活が立ち行かなくなりつつあり、各地で反乱の種が芽吹いていた。反骨精神旺盛な《海の一統》アウレーリア家の嫡男であるアクリラとイサリを失ったカドムも、電力を独占しようとする領主の陰謀を阻止するために動き始める。〈天冥の標〉シリーズ第1作。 上下巻一気読み!面白かった〜。設定も登場人物もてんこ盛りのSF小説だけど、サービス精神にあふれていながら無駄を削ぎ落としたエンタメ特化の文体でリーダビリティが高い。「雄閣」と「雌宮」など、特殊用語のネーミングセンスも好き。 惑星規模のパンデミックを予見した作品としてコロナ禍中に話題となったのがきっかけで手に取ったシリーズだが、このI巻時点では疫病はイサリという謎の生物が登場するためのフックにとどまっている。メニー・メニー・シープはかつての入植船シェパード号に備わる発電炉のみに電力供給を頼っており、その全権を握る領主への反乱が物語の主軸だ。 それと同時に、メニー・メニー・シープという星自体に隠された巨大な秘密があるとちょくちょく示唆される。シリーズものなので解き明かされない謎も多いが、この巻でのクライマックスは「ユレインの目的は本当にシェパード号でこの星から逃げることなのか」という謎の真相。それが明かされたあとは突然ガラッと小説のジャンルが変わってしまうのが最高に楽しかった。『鉄血のオルフェンズ』みたいな絵面を思い浮かべながら読んでいたのに、いきなりギュスターヴ・ドレが描いた地獄絵図になる感じ。 キャラクターでは石工のリリーが好き。クレヴという名を棄て、リリーと名付けられ直して「怒りたい」という自分の気持ちに向き合う彼女には共感せずにいられない。遠い未来の遠い星の話だけど、民の描き方、社会のあり方などに「日本人が書いた小説」だということをビシバシ感じる物語だった。
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上下巻読了。難解そうなイメージがあって敬遠してたけど、Amazonのサンプルを読んでみたら意外にラノベっぽい文章とキャラだったので、(それはそれで一抹の不安を覚えつつ)手を出してみた。 アニメの文字起こしみたいな軽い文体と、年代記のような固く淡々とした文体の絶妙なバランス、宇宙...
上下巻読了。難解そうなイメージがあって敬遠してたけど、Amazonのサンプルを読んでみたら意外にラノベっぽい文章とキャラだったので、(それはそれで一抹の不安を覚えつつ)手を出してみた。 アニメの文字起こしみたいな軽い文体と、年代記のような固く淡々とした文体の絶妙なバランス、宇宙船・古代文明・謎の疫病・アンドロイド・改造人間・異星人etc...とてんこ盛りなSF要素、二転三転するストーリーのおかげで飽きずにグイグイ読めました。 結末は釈然としなかったけど、シリーズ全部読み切ればきっと感想も変わってくるのかな。 これが序章にすぎないなんて、あと15冊もあるなんて、贅沢すぎる。大事に読んでいこうと思う。
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これは10年かけても読むべき作品かもしれない。 #日本SF作家クラブ 2803年の植民星メニー・メニー・シープは植民「臨時」総督が代々統治するする世界。化石燃料はなく、移民船からの電力を主なエネルギー源としている。そして、現臨時総督は市中への電力供給の削減を推し進めている。...
これは10年かけても読むべき作品かもしれない。 #日本SF作家クラブ 2803年の植民星メニー・メニー・シープは植民「臨時」総督が代々統治するする世界。化石燃料はなく、移民船からの電力を主なエネルギー源としている。そして、現臨時総督は市中への電力供給の削減を推し進めている。 そんな中、謎の疫病が蔓延するのだが。疫病と聞くと、どうしても新型コロナウイルスを思い浮かべてしまう。だから読み始めたという面もあるが、本書での主題はこちらではないようだ(続巻ではいろいろあるようですが)。 臨時総督の「圧制」に対する革命運動が描かれることになるのだが、実は…という展開になり、最後は主だった登場人物が死んでしまい、生き残った者たちも… これは2巻以降を読まずにはいられないだろう。
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西暦2803年、植民星メニー・メニー・シープでの動乱が描かれる。 とても気になるラスト。はやくシリーズすべて読まなければ。 登場人物の色や形がとても想像しやすくて好き。リリーは綺麗で根性ある。 戦闘の描写がリズミカル。読みやすい。
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予想外の終わり方。 この話の続きではなく、「全体の物語の一部」ていう構成が面白い。 最終巻まで読んだときに見える世界が楽しみ。
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ついに<海の一統(アンチョークス)>は<領主(レクター)>に反旗を翻した。 一方、植民地議員エランカやセアキ・カドムも<領主(レクター)>に対する反抗を決意する。 多大な犠牲を払い、ついに<領主(レクター)>を打ち倒した時、メニーメニーシープは誰も想像しなかった事態に陥る! 作...
ついに<海の一統(アンチョークス)>は<領主(レクター)>に反旗を翻した。 一方、植民地議員エランカやセアキ・カドムも<領主(レクター)>に対する反抗を決意する。 多大な犠牲を払い、ついに<領主(レクター)>を打ち倒した時、メニーメニーシープは誰も想像しなかった事態に陥る! 作者もあとがきで書いているとおり、衝撃のラスト。 一体どうなるのか気になって仕方ない。 また、上巻もそうだったが、過去にいろいろあっただろうことを想起させる記述が各所にある。 「続けるんだ。<海の一統(アンチョークス)>の伝説を。大いなるものにあらがい、星を踏み越えて飛んだ猛々しさを思いだせ。俺たち<恋人たち(ラヴァーズ>が憧れできなかった。果敢な反抗の姿を見せ続けろ!」 「いいや、もっと前だ。その姿を見て思い出した。 --<休息者(カルミアン)>よ」 「ダダーはそうなることを伏せていた。昔と変わらず、悪辣なやつだ」 いやー、過去の話が楽しみだ。 何があり、今につながるのか。 期待しかない。
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