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追想五断章 の商品レビュー

3.5

219件のお客様レビュー

  1. 5つ

    23

  2. 4つ

    87

  3. 3つ

    73

  4. 2つ

    16

  5. 1つ

    3

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2013/01/06

読者に結論を委ねるリドルストーリーというジャンルがあります。主には短編小説に多く、長編には少ない、というかあまり許されないでしょう。『追想五断章』では、まさかのリドルストーリーならではのミステリーになっていて読後にうならされます。これを考えつくというのが素晴らしいです。

Posted byブクログ

2013/02/22

5つのストーリーが静かにきちんと絡み合いストンと落ち着く。読み進める毎に少しづつ謎が解け面白かった。この主人公はこの後どうなったんだろ?その答えも欲しい。

Posted byブクログ

2012/12/13

友達に薦められて読んでみたら面白かった。 リドルストーリーという結末を書かない物語にまつわる作品で、ミステリーっちゃミステリーなんだけど、いわゆるミステリー作品とはちょっと趣が違ってて、不思議な感じ。

Posted byブクログ

2012/12/12

図書館の返却日が迫っていたので、かなり駆け足で読みました。 だからかもしれませんが、「ま、よくある話よね」くらいの感想しか持てませんでした。(←何様だ) 題材は面白いし、途中まではハラハラして読んでただけに残念です。

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2012/11/08

非常に面白かった。亡き父が書いた短編小説が五篇あり、探してくれないか、という依頼を受けたところから物語は始まる。探す理由、隠される理由、リドルストーリーに隠された意味が最後に判るが、これはどこかで聞いたことあるような話。 熱を帯びずに、話しが進んでいく様がとてもクール。客観視を重...

非常に面白かった。亡き父が書いた短編小説が五篇あり、探してくれないか、という依頼を受けたところから物語は始まる。探す理由、隠される理由、リドルストーリーに隠された意味が最後に判るが、これはどこかで聞いたことあるような話。 熱を帯びずに、話しが進んでいく様がとてもクール。客観視を重視して、読者に感情移入させないよう、意図的に登場人物の背景をグレイにしてるんだろうな、とか思った。上手いね。

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2012/11/02

前回は怖くて一気読みして、全てを忘れたので、初見みたいなもんでした。 今回は続きが気になって一気に読んだけれど、丁寧に読み進めることが出来ました。 上質なミステリーを読んだ感じです。 満足。 余談ですが、一ツ橋大学の講演会行きたかった…。

Posted byブクログ

2012/11/02

面白いなあ。 コンパクトなんだけど、良く練られていて読みごたえあり。「儚い羊…」よりこちらの方が好き。 リドルストーリーって初めて聞きました。この小説自体がリドルストーリーになっている感じです。 雪の花、どう解釈していいかちょっと悩むところですが、解釈の仕方を決めないのも結構好...

面白いなあ。 コンパクトなんだけど、良く練られていて読みごたえあり。「儚い羊…」よりこちらの方が好き。 リドルストーリーって初めて聞きました。この小説自体がリドルストーリーになっている感じです。 雪の花、どう解釈していいかちょっと悩むところですが、解釈の仕方を決めないのも結構好きなので、個人的にはいい終わり方だなと思いました。

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2012/10/28

本来の使い方とは違うかもしれないが、私の中では米澤作品は「嫌ミス」のジャンルに入る。微妙に渋が残った柿みたいな感じで、かすかに渋みというか苦味が残る。 主人公の苦悩が、いまひとつぴんと来ない。父親の死で経済的に苦しくなって、叔父の家に居候しているという立場を、どうしてここまで卑屈...

本来の使い方とは違うかもしれないが、私の中では米澤作品は「嫌ミス」のジャンルに入る。微妙に渋が残った柿みたいな感じで、かすかに渋みというか苦味が残る。 主人公の苦悩が、いまひとつぴんと来ない。父親の死で経済的に苦しくなって、叔父の家に居候しているという立場を、どうしてここまで卑屈な気持ちで受け止めているのかが、よくわからないからだ。 中途半端な状態にいる、ということの苦しみなのだろうか。 その中途半端さは、依頼者の女性にも通じるところがあるから、そこで話がつながるのかもしれない。 リドルストーリーを追いかけることで、もうひとつのリドルストーリーが浮き出てきて、最後には苦い結末。 ひんやりと冷たく、ほの暗い雰囲気だった。

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2017/11/09

大学を休学中の菅生芳光は、叔父が営む古本屋でアルバイトをしていた。古本屋の仕事として、ある同人誌を買い取ったことから物語は始まる。同人誌に投稿された小説の作者「叶黒白」の他の作品を捜して欲しいと、北里可南子という若い女性から頼まれたのだ。 「叶黒白」は北里可南子の父北里参吾のペ...

大学を休学中の菅生芳光は、叔父が営む古本屋でアルバイトをしていた。古本屋の仕事として、ある同人誌を買い取ったことから物語は始まる。同人誌に投稿された小説の作者「叶黒白」の他の作品を捜して欲しいと、北里可南子という若い女性から頼まれたのだ。 「叶黒白」は北里可南子の父北里参吾のペンネームだった。参吾が書き遺したとい五つの物語のタイトルは、 「奇跡の娘」「転生の地」「小碑伝来」「暗い隧道」「雪の花」という。 どの雑誌に投稿されているかもわからないそれらの作品を、なぜか可南子は探し求めていた。最初は遺品のつもりかなと軽い気持ちで、その作品捜しを始めた芳光だが、可南子の父、北里参吾がある事件と関わりがあったことに気がつく。 可南子の父が書いた小説には結末がない。リドルストーリーと言うそうだが、結末を読者に想像してもらうように考えて書かれた小説だ。 リドルストーリーの結末は、「黒」にも「白」にも考えられるわけで、なぜこの作風をとって小説を書いたのかが、この作品のポイントになっていた。 真実を人に伝えたいが、それを知って欲しくない人もいる。 そんなときにこのリドルストーリーの手法は効果を表すのだろう。 小説全体を見ても、読みやすい文体と興味をそそられるストーリーで一気に読めた。加えて作品中に使われている小説はりドルストーリー。 これも面白く想像しながら読むことができ、ちょっと変わったミステリー作品だったと思う。

Posted byブクログ

2012/09/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

北里可南子が亡き父の5編のリドルストーリーを探して欲しいという依頼には、父親が母を殺したのではないかという真相を就き止める訳があった。叶黒白と言うペンネームで書かれた短編には結末がなく読み手が想像する結末になる。母親の死はアントワープの銃声という疑惑の記事によるものだった。首吊り自殺した母の腕に父がとっさに銃でひもを切ろうとした傷跡がついていた。その時4さいの可南子は母の足にしがみつこうとして。。。。

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