追想五断章 の商品レビュー
なかなか面白かった。米澤さんはラノベと普通のこういった小説との差が激しいな。まあニーズによって書き分けられるんだからすごい。
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古書店でアルバイトをしている主人公がある女性から依頼を受け本を探す話。 後半はとてもよかった。★3.5。 作中で探している本は5つですべてリドル・ストーリー。 リドル・ストーリー(riddle story)とは、物語の形式の一つ。物語中に示された謎に明確な答えを与えないまま終了...
古書店でアルバイトをしている主人公がある女性から依頼を受け本を探す話。 後半はとてもよかった。★3.5。 作中で探している本は5つですべてリドル・ストーリー。 リドル・ストーリー(riddle story)とは、物語の形式の一つ。物語中に示された謎に明確な答えを与えないまま終了することを主題としたストーリーのこと。 5つの中では「雪の花」が好き。どきどきした。
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個人的には好きです。 あの5つのストーリーを暗号に見立てる方法とか、最後の意外な結末だとか。 ストーリー運びも自然で心地よく読めます。 残念だったのは、個性がつよい話だったのに、主人公が弱いというか、目立たないというか・・・影がうすかった?ってことでしょうか・・・
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リドルストーリーをテーマにしたメタな構成が読み応えあり。作中作の5つの掌編も読めて満足感の高い作品でした。
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おー、面白い。 リドル・ストーリーというのだそうで。 5つのリドル・ストーリーを集めてみると、 ある未解決事件にたどり着く。 このお話そのものがリドル・ストーリーか。 全体的に重くて暗い空気が漂う。 読みながら、全然関係ないことを思う。 私、きちんと子離れしよう、って
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よく出来てますね。物語の軸になる作中の短編小説もリアリティーがあるし、物語の展開とか構成も面白いと思いました。 この前読んだ「儚い羊たちの祝宴」同様重苦しい雰囲気の作品だったので次はもう少しライトな小説を読みたいと思います。
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結末のない5つのお話を探す主人公と、結末のみを持っている依頼人。順番にお話が見つかり、結末と結ばれていくストーリーかと思いきや、結末の組み合わせが違うことで依頼人の過去が明らかになる。 なんともまたよく考えられた奥が深いミステリーなんだろう。さすが米澤穂信さん。結末がかわることで...
結末のない5つのお話を探す主人公と、結末のみを持っている依頼人。順番にお話が見つかり、結末と結ばれていくストーリーかと思いきや、結末の組み合わせが違うことで依頼人の過去が明らかになる。 なんともまたよく考えられた奥が深いミステリーなんだろう。さすが米澤穂信さん。結末がかわることで、話の暗喩が真逆になる。 推理としてはすごく楽しめた。 けれど、全体に漂う悲しい空気がつらい。面白いけど、暗い。 出来ればハッピーエンドが良い私としては、後味が非常に悪い。
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亡き父がどこかに発表したであろう5編のリドルストーリー(結末があえて書かれていない物語)を探してほしいという依頼を受けた主人公が、物語を辿っていき徐々に過去の事件の真相に迫っていくという展開が面白い。挟まれるリドルストーリーも阿刀田高っぽくて面白かった。 色々と鬱屈を抱えた主人公...
亡き父がどこかに発表したであろう5編のリドルストーリー(結末があえて書かれていない物語)を探してほしいという依頼を受けた主人公が、物語を辿っていき徐々に過去の事件の真相に迫っていくという展開が面白い。挟まれるリドルストーリーも阿刀田高っぽくて面白かった。 色々と鬱屈を抱えた主人公のせいもあるかもしれませんが、全体的に湿気た雰囲気の話でした。この物語の結末はどういう風に受け取ればいいんだろう。リドルストーリーって言葉自体これを読んで初めて知ったわけですが、リドルストーリーとは「謎に明確な答えを与えないまま終了することを主題としたストーリーのこと」だそうで、この物語自体がまさにリドルストーリーになっていたことに気づきました。
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米澤作品はほぼ読んでますが、追想五断章はしっとりとした内容。 作風がどれも違って本当に幅の広い作者だな、と思います。 依頼者の父が残した5編のリドルストーリーが掲載された媒体を探してもらいたい、という始まり。 調べていくうちに別の事件とつながり、5編の掌編が持つ意味が焦点に変わっていく。 面白いのは結末は先に手に入ってる、という手法。 掌編の持つ意味については途中で予測できるのですが、その結末の意外さ。 してやられました。 そんなトリックの秀逸さもさることながら、私は主人公の人柄に最も惹かれました。 主人公の存在感がこんなに薄い小説は初めてで、驚かされた。 「自信には物語が存在しないことを思い知る。だから目先の変わった依頼に飛びついた。失われた断章を求める冒険はほんのひと時だけでも現実を遠ざけた。 そのはずだったのに5つの断章が示すものは不幸ながらも彩りに満ちた人生。そのドラマに今や背を向けることしかできない。」 私も凡人であればこそ感じるこのノスタルジーがこの小説の中で際立ちました。 読後感の良いものではありませんが、記憶に残る小説だったと思います。 依頼者とその父親が書く手紙の迫力など、別の見どころも多数あり。
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米澤さんって作品によって印象全然違う・・・。これはしっとり。 叔父の古本屋でアルバイトをしている主人公。 ある日訪れた女性客から、亡き父親の遺した5つの短編を集めてほしいと依頼される。 やがてかの父親は、かつて妻を殺したという疑いをかけられていたことが判明して・・・。 というお話。 謎解きで目から鱗、てほどでもないんだけど・・・。 主人公のテンションがちょい低めなので、ハラハラドキドキ感はなく、なんとなく叙情的な雰囲気で読めます。 しかしこの手のは米澤さんの一番の得意分野ではなさそうな気がする。
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