レインツリーの国 の商品レビュー
価値観と価値観のぶつかり稽古!
主人公の伸行とひとみの価値観が交差しつつも、お互いにひかれていく心の模様が描かれた作品。
冒頭の第1章の 二人が出会うキッカケとなる部分は、少しまどろっこしさがあって。ここで根気強く乗り越えないと、最後まで読み切れないと思います。
とにかく、冒頭のところを乗り...
主人公の伸行とひとみの価値観が交差しつつも、お互いにひかれていく心の模様が描かれた作品。
冒頭の第1章の 二人が出会うキッカケとなる部分は、少しまどろっこしさがあって。ここで根気強く乗り越えないと、最後まで読み切れないと思います。
とにかく、冒頭のところを乗り切れば 心の機微が手に取るように読み進められてあっという間に読了できます。
メールのやり取りの細かな描写、二人の駆け引きで 距離が遠くなったり、縮まったりするところと、恋愛小説だけれども、価値観の多様性や 社会的な課題?にも少し触れられていて、読みごたえがありました。
ひとみさんが変化には、感動の涙が溢れます。
主人公 伸行の大阪弁もなかなか味わい深いです。
サリー
本を通じて知り合った2人。 お互い環境が違うことで偏見を持っていたが、やり取りを重ねるうちに気持ちが通じ合っていく物語。 お互いのやりとりが新鮮で微笑ましい。
Posted by
会話とメールなどのやり取り中心の物語進行で、スイスイと読める。 そんな軽やかな文体ながらも、テーマは重め。 言葉を大事にしているのだと言いながら、ところ構わず言葉の棍棒を振り回す主人公になかなか感情移入はできなかったが、最後まで楽しく読めた。
Posted by
久しぶりに恋愛小説を読んだ。 難聴の女の子とそれを理解しようとするけど分かり合えない部分でぶつかりながらも次第に惹かれ合う男の子、あー青春って感じ。読み出したら止まらなかった。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
伸はしつこくて嫌なやつだと思ったけど、一人の女性に対してここまで真剣に大切に思える人と気づけて良かった。 ひとみの行動に対してムズムズしたけれど、これが、障害を持っている人を理解できないってことにつながっているのかと、そう思えば本当の意味でお互いが理解しあうのは難しいなと思ってしまった。 世界にいる人すべてが平等な扱いをされるようになってほしいです。
Posted by
私も面倒くさい人間だ。自分の気持ちには敏感で傷つきやすいくせに、他人の気持ちを推し量るのが苦手。大好きな人を何度も傷つけたと思う。自分以外も同じように傷つくとは思わずに。 寄り添ってくれる人にいつまでも甘えててはならないと思いながら読んだ。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
〜1周目〜 2022.01.13 耳が聴こえない彼女に恋をした人のお話。 自分とは違うところが多いからこそ、ケンカが多い。 でもら思いっきり正面からケンカをしている主人公とヒロインが羨ましく思える物語。
Posted by
私はどちらかというと男性側に感情移入した それは私が健聴者というわけではない 「できない」「理解してもらえない」「無理」というような否定的な言葉が苦手。その言葉が生まれないようにどうにか行動したくなる。 わたしが伸であったとして、ヒロインからあんな言葉を言われたら「まず決めつ...
私はどちらかというと男性側に感情移入した それは私が健聴者というわけではない 「できない」「理解してもらえない」「無理」というような否定的な言葉が苦手。その言葉が生まれないようにどうにか行動したくなる。 わたしが伸であったとして、ヒロインからあんな言葉を言われたら「まず決めつけないで欲しい。そしてそんな軽々しく好きだとかそんな言葉は使っていない。興味がないとここまで話したいとも思わないし会いたいとも思わない。」と言うかも。 もっと知りたいと思ってる時点で、相手のことを全て受け入れようとする80%の準備はできている。あとは相手が心を開いて伝えてくれれば100%になる。 良くも悪くもはっきりと相手に伝える2人だったこそ、この展開になれたのだと思う
Posted by
自分から見たことが本当に事実でも、相手の視点から見ると違う事実が本当にそこにあったとき、それを否定するのではなく、その事実をもっと遠目で俯瞰して寄り添うことができるのが1番平和なのだろうなと思う。
Posted by
本の話題で盛り上がるって、様々な解釈ができて楽しいけど、同じ本を読んでないないとできないことで、近くにいないことも多々あるので、共感できる人の存在って、貴重ですよね。 本を読むようになって、より感じます。 難聴がハンデになる事も、嫌な思いをたくさんしてきたであろうことも、祖母が...
本の話題で盛り上がるって、様々な解釈ができて楽しいけど、同じ本を読んでないないとできないことで、近くにいないことも多々あるので、共感できる人の存在って、貴重ですよね。 本を読むようになって、より感じます。 難聴がハンデになる事も、嫌な思いをたくさんしてきたであろうことも、祖母が難聴だったので、理解はできますが、完全には分からないし、私にも悩みや、苦労があって、でも可哀想とかは思われたくない。 卑屈になる必要はないんじゃないかと、そんな時間がもったいないと、楽しいことはたくさんあるから、そちらに目を向けて行けたらと思います。 聴力障害者と健聴者の恋、silentを思い出しますが、幸せになって欲しいです。
Posted by
