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星野リゾートの事件簿 の商品レビュー

3.8

62件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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  3. 3つ

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2015/09/17

星野リゾートによる他社のリゾートだった物件を再生した事例集。トップダウンだった現場をボトムアップできるように、星野社長が雰囲気を作り、そして成功していった。 星野リゾートの基本スタンスは、調査会社を使って詳細なデータを集める→データに従ってコンセプトづくり(メーンターゲット客層...

星野リゾートによる他社のリゾートだった物件を再生した事例集。トップダウンだった現場をボトムアップできるように、星野社長が雰囲気を作り、そして成功していった。 星野リゾートの基本スタンスは、調査会社を使って詳細なデータを集める→データに従ってコンセプトづくり(メーンターゲット客層設定、アプローチ方法の検討)→詳細なサービスメニュー組み立て→顧客満足度を高める→サービス評価を高める→リピーター増で、稼働率向上→業務の進め方の見直し→ムダ削除→収益性向上、早期黒字化。 これを徹底的にやる。 そして何より顧客満足度を大切にする。 新しい開発を手がける側なので、コンセプトづくりを徹底してやりたいと思った。

Posted byブクログ

2014/12/12

事件が会社を強くする。 何か問題が起きた時に、それをウヤムヤにせず、原因を追求する。冷静に見つめ直し、原因がわかれば、ノウハウとして蓄積していく。 どんな内容にも通じる普遍的な考え方を知ることができた。 収録されているエピソードはどれも面白く、スラスラと読めてしまうところにこの本...

事件が会社を強くする。 何か問題が起きた時に、それをウヤムヤにせず、原因を追求する。冷静に見つめ直し、原因がわかれば、ノウハウとして蓄積していく。 どんな内容にも通じる普遍的な考え方を知ることができた。 収録されているエピソードはどれも面白く、スラスラと読めてしまうところにこの本の出来の良さを強く感じる。

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2014/10/14

トマムにもある星野リゾートの話。 様々なリゾートを手がける星野リゾートの社員教育は「顧客目線・顧客満足」に対して最も重きを置いている。 本文中で取り上げられる施設はたいてい潰れかけている施設であることが多く、殿様商売でやってきた施設の従業員はこれらの方針に非常に戸惑い、非効率的...

トマムにもある星野リゾートの話。 様々なリゾートを手がける星野リゾートの社員教育は「顧客目線・顧客満足」に対して最も重きを置いている。 本文中で取り上げられる施設はたいてい潰れかけている施設であることが多く、殿様商売でやってきた施設の従業員はこれらの方針に非常に戸惑い、非効率的に感じる。辞めていく人も多い中で残った人達はその顧客満足という方針に惹かれていき、結果として業績を伸ばしていく。 今となっては顧客満足という言葉は当たり前に使われているが実際にできている企業は少ないように感じる。 働く意義として「顧客満足」を真剣に考えることは働くことのやりがいにも直結すると思う。利益や売り上げだけに固執した仕事はうまくいっている時はいいが一旦悩みが出始めたときに働く意味がわからなくなってしまう。 星野リゾートで働きたくなった。

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2014/07/14

【仕事】星野リゾートの事件簿/中沢 康彦/20140707(56/230) ◆きっかけ 星野社長に以前より関心あり、また部内読書会で採用、今月初旬に八ヶ岳リゾナーレに宿泊したこともあり。 ◆感想 ・本にするくらいだから、beatiful storyばかり。この成功事例の影には数...

【仕事】星野リゾートの事件簿/中沢 康彦/20140707(56/230) ◆きっかけ 星野社長に以前より関心あり、また部内読書会で採用、今月初旬に八ヶ岳リゾナーレに宿泊したこともあり。 ◆感想 ・本にするくらいだから、beatiful storyばかり。この成功事例の影には数多の失敗事例があるはずで、もう少し毒々しい部分も欲しかった。 ◆引用(以下読書会用レジメ) 1.株式会社星野リゾートの概要/本書のあらすじ ・経営不振に陥ったリゾート施設や旅館の再生を中心に行う総合リゾート運営会社。 ・図らずして星野の傘下に入った各施設のスタッフに焦点をあて、「事件(お客様からのクレームやトラブル)」の発生~解決までの過程を紹介したサクセスストーリー集。 2.本書の結論=星野リゾートの経営に対する一貫した姿勢とは・・・ 顧客満足度を最大限優先すること。そのためにスタッフが最大限考え抜くこと。 そして、難しい状況で仕事を再生させるには戦略も戦術も不可欠、しかし、確固たる信念と優れたコミュニケーション能力もそれ以上に重要! 3.11の「事件」の中で印象的なもの 1)雲海テラス@トマム(北海道)での「事件」 2)一枚のもりそば@村民食堂(長野)での「事件」 3)スキー場なきスキーリゾート@リゾナーレ八ヶ岳(山梨)での「事件」 4.なぜ再生は成功したか? 1)徹底した現場主義 2)優れたコミュニケーション 3)明確かつブレないコンセプト作り 5.その他雑感(=本書籍の共有したことを踏まえて) 現部署にとって顧客とは誰?それをどれだけ意識しているか? 現部署にとって現場とはどこの誰か? 現部署では徹底したコミュニケーションがされているか? 今一度再認識してはどうか?

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2014/07/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

星野リゾートの星野社長はすぐれたコンセプトメーカーでありファシリテーターである。 コンセプトメーカーとして優れた点は、他社との違いを恐れないこと、一度信じたコンセプト(戦略)をぶれずに貫きとおすことにある。 さらに、すごいところは、自分で思い描いたコンセプトを自分で実行せずに、人にまかして実行させるところだ。たとえすぐれたコンセプトがあっても、実行する人がやる気にならなければうまくいかないことを良く知っている。 そのためにファシリテーションのテクニックをフルに活用している。 ・徹底的に議論をさせる ・適切に軌道修正をする ・自分達で考えて軌道修正をさせるために、良い質問をする (良い質問をするためには、実は答えをもっていなければならない) ・相談にのり。背中を押してあげる。 (「大丈夫間違っていない。」と言ってあげる。) 見習う点の多い経営者である

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2014/03/15

○スタッフが自分の意見を自由に語り合うからこそ、当事者意識を持って動き、顧客満足度を高められる。(中略)川村のメールに対して自分の考えを表明したら、スタッフはその瞬間から、星野の声を聞くだけになってしまう。(70p) ○自分の判断で行動してもらうことで、社員のやる気を高めよう。...

○スタッフが自分の意見を自由に語り合うからこそ、当事者意識を持って動き、顧客満足度を高められる。(中略)川村のメールに対して自分の考えを表明したら、スタッフはその瞬間から、星野の声を聞くだけになってしまう。(70p) ○自分の判断で行動してもらうことで、社員のやる気を高めよう。言いたいことを言いたい人に言えるようにしよう。そしてどんどん仕事を任せよう。(205p) ○社員が定着してこそ、一人一人が業務の習熟度を上げることができる。それがサービスの質を高め、顧客満足度の向上につながる。(214p) ★顧客満足度の向上につながることを考えよう。

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2014/01/21

雲海テラスには行きたいなあと思ってたのだがこれがアルファリゾート・トマムだとは結びついていなかった。 経営破綻トマムの再生に乗り出した星野社長がスタッフに言ったことは「リゾート運営の達人を目指す」「コンセプトを明確に定め、顧客満足度を上げよう」「全員が自由に意見を出そう」。これ...

雲海テラスには行きたいなあと思ってたのだがこれがアルファリゾート・トマムだとは結びついていなかった。 経営破綻トマムの再生に乗り出した星野社長がスタッフに言ったことは「リゾート運営の達人を目指す」「コンセプトを明確に定め、顧客満足度を上げよう」「全員が自由に意見を出そう」。これまではトップダウンでコストカットばかりが言われていたためスタッフはなかなかなれなかった。顧客満足度を上げるために部門ごとに今後一年の戦略を発表するように言われたゴンドラ・リフト部門は悩んだ結果お客様にあいさつをしようと決め、最初はぎこちなかったがだんだんと慣れていった。ある時戦況報告会で「トマムの夏の魅力を高めるために何ができるか考えよう」というお題が出され途方にくれたゴンドラ・リフト部だったが顧客満足度を上げるという意識は身に付いたものになって来ていた様だ。部長の伊藤がある時ゴンドラ山頂駅付近で作業していて見慣れたいつもの雲海を見ながらふとつぶやいた。「お客様にも、この眺めをぜひ見せたいなあ。ここでおいしいコーヒーを飲んでくつろいでほしいなあ」 ゴンドラ部門7人でどうやってカフェを運営するのか、裏方でそんな経験はない。しかしレストラン部に研修を頼み込みゴンドラのメンテはやり方を見直し時間を作り出した。そして試験営業は大成功だった。よくある発想ならばレストラン部にヘルプを頼んでいただろうが自分たちでやると決めていたゴンドラ部門はその後も雲海予報などお客さんに喜んでもらうためのサービスを考えだしていく。実は星野社長もゴンドラ山頂の景色の魅力には気づいていたのだが方針を決めた後はテラス建設の投資判断以外は全てスタッフに任せた。 この本ではこういった星野リゾートで起きた事件が11例紹介されている。課題は様々だが「事件が会社を強くする」。 例えば軽井沢の「村民食堂」では焼酎水割りを2杯飲みちょうど飲み終わった頃にもりそばが出来上がるのを楽しみにしている常連客がいた。ある時不手際で飲めない熱さのお湯割りが出て来て冷めないうちにもりそばが出て来てしまった。この客が焼酎が冷めるのを待って飲み終える頃にはそばはすっかりのびきっていた。責任者の大串がクレームの電話を受けたのは夜の9時、この日は遅いので翌日直接謝罪に行くことにし先ずこのクレーム内容をスタッフ全員に共有化しメールで議論が進む。次の機会のためのやり直しをどうやるか? 翌日午前中に謝罪に言った大串は昨日の議論で生まれた「やり直し」をさせてもらえないかと件の客に頼み込んだ。「本日はそばと天ぷらの材料、道具一式をお持ちしております。焼酎もお持ちしました。調理スタッフも一緒に来ています。改めてここでメニューをお楽しみいただきたいのです。その準備のために、台所をお借りさせていただきたいのですが」固辞する客を押し切り食事が進むうちにこの客の表情は緩みクレームは笑顔に変わった。 普通に考えればここまでやるのはやり過ぎだ。しかし、顧客のためでなく自分たちのサービスは何か?を見つめ直すためにここまでやる必要が有ると判断したと言うことは伝わってくる。前日の議論のメールは全て星野社長も読んでいたが口は出さなかった。 「日本の観光をヤバくする」リクルートの星野リゾートのエントリーページには若手社員が考えたこのコピーが載っている。星野リゾートのヴィジョンと言って良いだろう。世界の一流リゾートなみに日本の観光を一流にする。そのためには最前線のスタッフの判断の質が問題になるが時には上手く行かないことがある。星野社長は社内での様々な行き違いやトラブルを「事件」と呼び、この事件をその場で何とか収めるのではなく、スタッフに事件の本質を考えさせ原因を追及させ共有化してサクセスストーリーに昇華させることを考えている。それが「事件が会社を強くする」ということだ。

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2013/11/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

<備忘録メモ> 社長判断による「特別賞与」(7年ぶり)・ジュラルミンケース入りの10万円 お金よりも自由:例「エデュケーショナル・リーブ」 「事件」をその場限りにしない、新しいサクセスストーリーへ

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2013/11/02

「事件は現場で起きてるんだ」 ということを実感させられます。 ここで紹介されているのは、多くの問題を抱え自力再生できず経営破たんした施設です。ただその問題は必ずしもその施設固有のものとは限りません。日本の旅館・リゾートホテルが共通して抱える問題もあります。星野リゾートが運営する...

「事件は現場で起きてるんだ」 ということを実感させられます。 ここで紹介されているのは、多くの問題を抱え自力再生できず経営破たんした施設です。ただその問題は必ずしもその施設固有のものとは限りません。日本の旅館・リゾートホテルが共通して抱える問題もあります。星野リゾートが運営することで、なぜそうした困難を乗り越え再生を果たしていくことができたのか、その秘訣を知ることができます。 つづき⇒ http://amba.to/1ckUKPv

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2013/10/24

星野リゾートの某ホテルには4回行っている。それは、あそこに行けば必ず楽しく過ごせるという確信と期待があるからだが、本書を読んで、それが「顧客満足度を高めてリピーターを増やす」という星野リゾートの戦略の成果だということがよく分かった。 本書は、星野リゾートの各施設における破綻から再...

星野リゾートの某ホテルには4回行っている。それは、あそこに行けば必ず楽しく過ごせるという確信と期待があるからだが、本書を読んで、それが「顧客満足度を高めてリピーターを増やす」という星野リゾートの戦略の成果だということがよく分かった。 本書は、星野リゾートの各施設における破綻から再生のストーリー、特にそこで働く人の変化に焦点を当てたドキュメントである。1つ1つの話の主役は、そこで働く人なのだが、影の主役である星野佳路社長の存在も大きい。再生に当たり、入念なリサーチを行い、コンセプトを決めたらぶれずに徹底するということ以外は、各施設で働く人の自主性に任せるという星野スタイルは、次々に成功を収めている。おそらく、徹底したコストカットにも目を光らせているのだろうが、本書で語られる揺らぎのない姿勢に魅了された。

Posted byブクログ