1,800円以上の注文で送料無料

文庫版 邪魅の雫 の商品レビュー

3.8

113件のお客様レビュー

  1. 5つ

    28

  2. 4つ

    35

  3. 3つ

    41

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2023/09/12

明後日の鵼の碑発売を前に、前作を読みました。 これで復習完了 一冊1311pは流石に極厚でしたが、700pあたりで榎木津さんがチラリと登場してからは話が加速。後は一気でした 大磯、平塚で次々に毒殺される事件の真相は? 個人的には最後のカタルシスが弱く感じましたが久々の京極節を楽...

明後日の鵼の碑発売を前に、前作を読みました。 これで復習完了 一冊1311pは流石に極厚でしたが、700pあたりで榎木津さんがチラリと登場してからは話が加速。後は一気でした 大磯、平塚で次々に毒殺される事件の真相は? 個人的には最後のカタルシスが弱く感じましたが久々の京極節を楽しみました。

Posted byブクログ

2023/09/01

ここまで読んで、ようやく、新作への準備が完了。高校時代にどハマりして、当時はお金がなかったのでほとんど図書館で借りて読んだもののせっかくだし…と一冊ずつ買って読んでいたら突然の新刊告知(もう出ないものと思っていたが、タイミング的に第6感が働いていたと言って良いのかもしれない)。さ...

ここまで読んで、ようやく、新作への準備が完了。高校時代にどハマりして、当時はお金がなかったのでほとんど図書館で借りて読んだもののせっかくだし…と一冊ずつ買って読んでいたら突然の新刊告知(もう出ないものと思っていたが、タイミング的に第6感が働いていたと言って良いのかもしれない)。さてそろそろ「邪魅」を…と思っていたタイミングでの告知に地元の書店から早速売り切れ、結局hontoの通販で買いました。 いつもは京極堂がなかなか出てこないことでお馴染みの本シリーズ。今回は榎木津が(話題の中心にいるくせに)なかなか出てこない。でもちゃんと美味しいところを持っていきます。同窓生キャラたちよりも、青木や益田ら歳下連中の活躍が目立つ回です。益田くんこんなに頑張っていたのに、最新の外伝での敦子や美由紀からの低評価ぶりがかわいそう。 また妖怪談義は控えめ。京極堂のうんちくは「伝説」や「物語」の差異などについて語られています。その話は昨年あたりに出た『ひどい民話を語る会』でも登場して、そっちも面白かったです。ところで「帝銀事件」は調べれば調べるほどわからなくなる事件ですね……

Posted byブクログ

2023/06/07

 大好きな京極夏彦先生の本なので、じっくり読みました。というか、あの厚さなので読み切るのに時間がかかってしまいます。本当はじっくりじゃなかったのかもしれません。  タイトルにある「雫、、、」という単語が本文中に出てくる度にぞくり。たまりません。毒が何なのかも途中まで謎の一つです。...

 大好きな京極夏彦先生の本なので、じっくり読みました。というか、あの厚さなので読み切るのに時間がかかってしまいます。本当はじっくりじゃなかったのかもしれません。  タイトルにある「雫、、、」という単語が本文中に出てくる度にぞくり。たまりません。毒が何なのかも途中まで謎の一つです。  読書を登山に喩えられるなら京極夏彦先生の本はみんな山登りのようなもの。頂上にたどり着いたら読了の満足感がありますが、帰りの降り道というものは本の場合どうなるのか、、、。  途中ですれ違う他の登山者とも言うべき同好の志も探して楽しんだらいいんじゃないかと思います。

Posted byブクログ

2023/05/16

「百鬼夜行シリーズ」。今回もお馴染のキャラクターによる物語が展開している。なかでももっとも印象的なのは榎木津で、事件の重要参考人になり、またかつて交際相手がいたという意外な過去が明かされる。その交際相手が最終的にはとんでもなく重要な役割を果たすわけだが、ちょっと名前が出た程度なの...

「百鬼夜行シリーズ」。今回もお馴染のキャラクターによる物語が展開している。なかでももっとも印象的なのは榎木津で、事件の重要参考人になり、またかつて交際相手がいたという意外な過去が明かされる。その交際相手が最終的にはとんでもなく重要な役割を果たすわけだが、ちょっと名前が出た程度なのでさすがに予想ができなかった。偽名を名乗っている人物がいることは作中に登場するので、そこから推理を働かせなければならなかったのだろう。推理小説としてフェアなのかどうかはわからないが……。それぞれの「犯人」たちの行動原理もよくわからない。変な事件をつくるために無理矢理変な人物にしているという感じもする。とはいえ、おもしろくはあったので、『鵼の碑』も早く刊行されることを願いたい。

Posted byブクログ

2023/05/04

すごい! これだけよくぞこれだけ複雑に絡み合う事件(?)と特異な兇器(?)を思いつくもんだ。それをプロット化し、個人・世間・社会・世界、世間話・説話・歴史というモチーフに絡めて、1300頁、飽きさせりゅことなく書き切るものだ。そして終盤漆黒の男の登場の仕方の格好良さよ! やはり京...

すごい! これだけよくぞこれだけ複雑に絡み合う事件(?)と特異な兇器(?)を思いつくもんだ。それをプロット化し、個人・世間・社会・世界、世間話・説話・歴史というモチーフに絡めて、1300頁、飽きさせりゅことなく書き切るものだ。そして終盤漆黒の男の登場の仕方の格好良さよ! やはり京極夏彦凄いとしか言えぬ。これで一昨年から始まった「百鬼夜行シリーズを読み直す」も一旦終了。ああ早く『鵼の碑』出ないものな。もしかするともう出ないかもしれないね。

Posted byブクログ

2022/11/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

★3.4 2022.11.08 やっと読み終わった。 相変わらずの長さだった。 登場人物が多くて、重なり合って、どれが誰だか分からなくなりそうだった。 関口の情けなさも、益田の軽薄さも健在。ただしそれだけの人物たちでは無いことも確かだった。 宏美はオンナだった。 だから嘘に嘘を重ねていった。好きだった男に邪な自分を視られたくなかったから。 榎木津は漢(おとこ)だった。 だから大磯まで駆けつけ、最後にしっかりと振ってあげた。これ以上の未練(=執着)を重ねないように。 あの常識外れの榎木津に私も泣かされた。

Posted byブクログ

2022/04/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

定期的に読みたくなる京極夏彦。 今回もまあ長かった…。 解決編の面白さがもうクセになるんだけど、 なにせ前置きが長すぎて心おられそうになる。 今回は特に、しずくに心を支配されていく様子が読んでいてしんどかった、のもある。 邪魅の雫、は榎木津さん回なんですね。 益田くんも青木くんもがんばっててよかった 超可愛い。 最後、 「榎さんために来た」 「ああみえても彼は探偵なのでね」という京極堂と、 神崎の名前を聞いて関口がしょんぼりする場面、 最高のご褒美でしたね…悲鳴あげそうになりました。 そしてたぶん、いままでで1番残酷なオチだったのではないか、と思うのです… 榎さんの気持ちを考えるとキツい。

Posted byブクログ

2022/03/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

青木くんの奮闘ににっこりです。榎木津と増田のやりとりもよかった…。 画家が逮捕されて終わるのは史実に寄せているのかな。知識量もすごいしそれを物語に組み込んで変化させて読み物としてちゃんとおもしろくするのがすごいなと毎回思う。 ラストの救われない感じもよかった。

Posted byブクログ

2021/12/22

京極作品は異質だなと思う。 唯一無二の存在だ。 模倣するはおろか、似せようともするのも困難だろう。 似せる必要もないのだが、圧倒的存在感を持っているのは間違いない。 この作品を読んで改めて思う。 シリーズで、テイストが変化していく。 京極堂はぶれない。 代わりに京極堂以外の人物が...

京極作品は異質だなと思う。 唯一無二の存在だ。 模倣するはおろか、似せようともするのも困難だろう。 似せる必要もないのだが、圧倒的存在感を持っているのは間違いない。 この作品を読んで改めて思う。 シリーズで、テイストが変化していく。 京極堂はぶれない。 代わりに京極堂以外の人物が入れ替わりで作品の根幹を支える。 今回、榎木津が見事に締めくくった。 ちょい役だったのに、この納め方である。 作者の力量に他ならない。 もっと、作品を出してくれないかな。 唯一の不満である。 さすがに、質量ともに、このボリューム。 望むのは無理か。

Posted byブクログ

2021/06/23

刊行済シリーズ8作の再読完了。 今回は怪異の類がほぼ語られず、複雑な推理小説。京極堂のオバケ蘊蓄が大好きな読者としては少し寂しいところがある。 しかし731部隊や帝銀事件など、昭和史の闇深い部分も絡められ面白い。 ロイヤルバカオロカデリシャスには笑った。

Posted byブクログ