怖い絵(3) の商品レビュー
描かれた時代背景をしれば、もっとおもしろくなる有名な絵の数々が掲載されてます。不可解な人物、リアルすぎるメドゥーサ、だれもかれもが浮かれている宴会。そのうらに潜むメッセージと、おかしくもせつない人間の心の動きがよりいっそうせまってくる。もっともっと絵画と出会いたくなる一冊。
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購入者:田中久(2009.7.6)返却:(2009.7.8) 書店で平積みされていたのと表紙のインパクトで買ってみましたがおもしろかったです。「怖い」といってもお化けとかの怖さでなく、絵に隠された歴史や人の思いを知ることができ、勉強になりました。この本に載ってるような名画を実際目にすることはないですが、時代背景を知って絵を見るとまた感じることもちがうのだと思います。 貸出:横井(2009.7.8)返却 貸出:村田(2009.7.17)返却:(2009.9.19) 名画に隠された歴史の裏を知る事ができて、勉強になりました。怖い絵だけでなく、色々な名画にも興味がわきました。 貸出:仲村(2009.9.21)返却:(2009.12.5) 名画に隠された秘密・・・興味津々で読みました。絵を見てから、内容の文章を読むのですが、何度も「え?」と思って絵を見直して、「なるほど」と思う所が多かったです。一見するだけでは、その絵の深い意味を知ることはできないんだなぁ。と思い、勉強になりました。 貸出:山口(2009.12.9)返却:(20010.1.15) 絵には色々な意味が込められているということが分かりました。 貸出:中山(2010.01.26)返却(2010.3.12) 絵の描かれた時代の時代背景や、描かれている題材(聖書や神話など)の知識が書かれた本です。絵の解説を読む前の第一印象と、読んでからの印象は違います。絵の細部についても解説してあるので、仲村さんと同じく、絵と文章を交互に見る読み方でした。読むときは絵のページを指で挟んでおいて、いつでも絵を見直せる読み方がいいんじゃないでしょうか?大きなお世話や!私の読みたいように読むわ!!読書IS FREEDOM!!!と激昂された方には謝ります。ごめんなさい。 貸出:梅村(2010.5.1)返却(2010.9.20) いわゆる心霊的な怖さではなく、その時代背景等に潜む人・社会の怖さがテーマ。各絵画の作者も、怖がらせようとしているわけではないのでしょうが、数百年前のものから割と近代のものまで、異世界と思ってしまうような文化が読み取れて面白いです。 秀司:返却(2011.12.30) 『怖い』というよりも、不気味といいますか。 それぞれの絵の時代背景がわかり文章を読んでは、そんなトコあったのかと絵に戻りを繰り返してしまいました。 推測も多いように思えましたが、他にも裏がありそうな絵を見てみたくなりました。 貸出:吉田愛(2012.1.20)返却(2012.2.6) 著者の方の語り口が面白いなあと思いました。あっさりバッサリ。もちろん著者の憶測(〜ではないだろうか?)みたいなものもたくさん記されているので描かれたもの全てが真実で全てが怖い!って事でもないかなと思いますが、それでも直接的な(血まみれとか)怖さでなく指摘されて気付く隠されたそれは、罠にかかってしまったような何とも言えない気分になります…。
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中野京子先生による『怖い絵』シリーズの3巻にして、最終巻です。数々の名作の裏に秘められた「怖い」内容は、なぜか私達を引き付けます。今回もボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」やゴヤの「マドリッド、1808年5月3日」など世界史の図説でも必ず登場する名画など20点に及ぶ絵画について「...
中野京子先生による『怖い絵』シリーズの3巻にして、最終巻です。数々の名作の裏に秘められた「怖い」内容は、なぜか私達を引き付けます。今回もボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」やゴヤの「マドリッド、1808年5月3日」など世界史の図説でも必ず登場する名画など20点に及ぶ絵画について「怖い」解説をしています。私がとくに教父を抱いたのは、フーケ「聖母子」、ホガース「ジン横丁」です。フーケの「聖母子」は“聖母子”のイメージとはほど遠く、無機質で、マネキンのような絵です。ヴァロワ朝のシャルル7世の愛妾アニエス=ソレルを表現していると言われているようですが、彼女に関わったシャルル7世がアニエスの死後、息子を恐れて何も口にせず餓死したという話を聞けばこの無機質さがより怖さを引き立てます。また、ホガースの「ジン横丁」もたまに見る有名な絵で、ジンにおぼれた低階層の人々がまるでアヘン窟のような無法地帯で苦しみ、狂い、諦めている様子が描かれています。多分に啓蒙的な絵ですが、現実もそのようなものであったと解説にはあります。安酒で正体を失ってまでも酔わなければならない世の中とはなんと「怖い」ものだろうと思います。
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シリーズ完結編。 1,2に続き、おもしろかったです。著者の、ときに強引と感じられる推論が正しいのかどうかは別として、これだけの蘊蓄を語れるようになるには、背後にどれだけの知識の蓄積が必要なのか、素直に脱帽です。西洋絵画の肉体って腐敗後を想像させる生々しさがあると思うのは私だけだろ...
シリーズ完結編。 1,2に続き、おもしろかったです。著者の、ときに強引と感じられる推論が正しいのかどうかは別として、これだけの蘊蓄を語れるようになるには、背後にどれだけの知識の蓄積が必要なのか、素直に脱帽です。西洋絵画の肉体って腐敗後を想像させる生々しさがあると思うのは私だけだろうか・・・? 芸術の秋を前にして、美術館に行きたくなりました。 <2010年2月1日追記> 今日からNHK「知る楽」で、中野京子さん出演の「『怖い絵』で人間を読む」を放送するらしい(8回シリーズ)。NHKのHPを見てみたら、このシリーズに則ったもののよう。 思い出しつつ見るのが楽しみ。
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前作2冊から続いて、3を読んだ。 相変わらずこのシリーズは面白いなあ。 今回はホガースの「ジン横丁」とヒュースリの「夢魔」が好きだなあ。 あと最初の方に出てきた、フェルメールの「真珠の耳飾の少女」の元絵みたいな少女の絵と。 「ジン横丁」は当時の飲酒事情・町の事情など、風俗が良くわ...
前作2冊から続いて、3を読んだ。 相変わらずこのシリーズは面白いなあ。 今回はホガースの「ジン横丁」とヒュースリの「夢魔」が好きだなあ。 あと最初の方に出てきた、フェルメールの「真珠の耳飾の少女」の元絵みたいな少女の絵と。 「ジン横丁」は当時の飲酒事情・町の事情など、風俗が良くわかって面白かった。 これで最後らしいけど、個人的にはもっと出して欲しい。
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あーおわっちゃったー。 シリーズ完結編だそう。 ざんねん、おもしろかったのに。 怖いと一口にいっても。さまざまだね。 人間が1番こわいってことかしら・・・。
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シリーズ完結編。 ベアトリーチェ・チェンチに見惚れてしまったw 前作、前々作と関連する絵も多いから全部読むとつながりが分かってさらに面白い。 十年先でも色褪せない内容だから、後世に残したい作品。
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怖い絵3巻 表紙なんで夢魔なんでしょうかね〜ヴィーナスのアップとかの方がインパクトだったと思うんだけど…
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何も知らないで見れば美しい絵も、時代背景を知れば何とも怖い絵に…。学校では習わないような事柄も分かるので、西洋史のいい勉強になります^^
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なかなか、面白い絵画の解説本である。著者のように、当時の社会や風習のことを知っている人が解説すると、こんなに違うものかと思う。「かわいそうな先生」という絵の話しが興味ぶかいと感じる。ガヴァネスの社会的地位について克明にかいており、オースティンやサッカレーなどにも言及し、キュリー夫...
なかなか、面白い絵画の解説本である。著者のように、当時の社会や風習のことを知っている人が解説すると、こんなに違うものかと思う。「かわいそうな先生」という絵の話しが興味ぶかいと感じる。ガヴァネスの社会的地位について克明にかいており、オースティンやサッカレーなどにも言及し、キュリー夫人にもふれている。絵にも何か引きつけられる美しさがある。『ねじの回転』も読み返してみたくなった。『フランダースの犬』のネロ少年があこがれていたルーベンスは決して、ネロのような貧乏人は描かなかったという記述から、ネロ少年の報われない憧れが照らしだされます。「ヴェアトリーチェ・チェンチ」の伝説や絵も印象的である。
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