怖い絵(3) の商品レビュー
一つの作品について、印象面の怖さだけでなく、絵を描いた画家の背景や描かれた時代の背景などから怖さを説明してくれる本。三部作の三作目から読んでみました。 残り二冊は読めたら読みます。 続きはこちら。 http://blog.livedoor.jp/oda1979/archiv...
一つの作品について、印象面の怖さだけでなく、絵を描いた画家の背景や描かれた時代の背景などから怖さを説明してくれる本。三部作の三作目から読んでみました。 残り二冊は読めたら読みます。 続きはこちら。 http://blog.livedoor.jp/oda1979/archives/2847149.html
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見るからに怖い絵もあれば、描かれた背景に怖さがひそむ絵もある。さまざまな絵画の怖さを語りながら、実は、宗教・文化・歴史その他西洋文明そのもののなかにある怖さを垣間見せてくれる本。 もっとも印象的だったのは『アンドリューズ夫妻』だろうか。裕福な人々が、その富を囲い込んでますます豊か...
見るからに怖い絵もあれば、描かれた背景に怖さがひそむ絵もある。さまざまな絵画の怖さを語りながら、実は、宗教・文化・歴史その他西洋文明そのもののなかにある怖さを垣間見せてくれる本。 もっとも印象的だったのは『アンドリューズ夫妻』だろうか。裕福な人々が、その富を囲い込んでますます豊かになっていく。はじきだされた人々は、あるいは低賃金の短期労働者となり、あるいはそれもかなわず、いずれにしても人間的な暮らしをおくることがかなわないところまで落ちていく。何と今日的な怖さ。 もし日本版が出たら、まだ知らぬ日本の怖さをえぐりだしてくれるに違いない。(出ないとは思うが。)
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NHK用のテキストで充分かとも思ったが、やはり読み出すと面白くて一気読み!「可哀想なガバネス」の章がおもしろい。
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『怖い絵』の続刊。 1・2巻に続いて、やっぱり面白いですね。 これが最終巻だと思うと残念だな~。 もっと色んな絵について書いて欲しいですね。
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怖い絵最終巻。「怖い絵3」を読みました。 相変わらず面白かったです。 1.ボッティチェリ『ヴィーナスの誕生』 2.レーピン『皇女ソフィア』 3.伝レーニ『ベアトリーチェ・チェンチ』 4.ヨルダーンス『豆の王様』 5.ルーベンス『メドゥーサの首』 6.シーレ『死と乙女』 7.伝ブ...
怖い絵最終巻。「怖い絵3」を読みました。 相変わらず面白かったです。 1.ボッティチェリ『ヴィーナスの誕生』 2.レーピン『皇女ソフィア』 3.伝レーニ『ベアトリーチェ・チェンチ』 4.ヨルダーンス『豆の王様』 5.ルーベンス『メドゥーサの首』 6.シーレ『死と乙女』 7.伝ブリューゲル『イカロスの墜落』 8.ベラスケス『フェリペ・プロスペロ王子』 9.ミケランジェロ『聖家族』 10.ドラクロワ『怒れるメディア』 11.ゴヤ『マドリッド、一八〇八年五月三日』 12.レッドグレイヴ『かわいそうな先生』 13.レオナルド・ダ・ヴィンチ『聖アンナと聖母子』 14.フーケ『ムーランの聖母子』 15.ベックリン『ケンタウロスの闘い』 16.ホガース『ジン横丁』 17.ゲインズバラ『アンドリューズ夫妻』 18.アミゴーニ『ファリネッリと友人たち』 19.アンソール『仮面にかこまれた自画像』 20.フュースリ『夢魔』 私的にはドラクロワ『怒れるメディア』が怖い。 この絵はパッと見、子供を守ろうとする母親に見える。 でも、その実この母親は抱えた子供二人を浮気した夫への見せしめとして殺害する。 「お前のせいだ!」といいながら。 行為自体も怖いけど、その捨て台詞も怖い。 自分の子供でもあるのに。 母性を捨ててしまった女性って怖いと感じる。 誰にでも、どんな人にも必ず居る「母親」の像が揺すられるのが本能的に怖いのかもしれない。 それと。伝ブリューゲル『イカロスの墜落』は怖いって言うより悲しい感じ。 イカロスが太陽に近づきすぎて羽が溶け、大海原に墜落する様を描いているんですが。 周りに存在する人々はイカロスの墜落に全く気がつかずに黙々と自分の仕事をしたりあらぬ方向を向いていて気がつかなかったりしている。 この絵の作者が判明していないそうなので、どういう意図で描かれたかは判りませんが、真面目に働く農民、労働者を称え、不遜なイカロスを笑いものにしている…という解釈があるそうで。 イカロスっていうと、私のイメージでは無謀・無知・失敗っていうイメージではあるものの。 ただの「愚かな蛮勇」というよりは「哀れ」な感じだったので。 この絵のように周りの人間に全く気がつかれずに墜落し死亡する様子はあんまりだなぁと思ったりしました。 イカロスっていうと、JAXAが惑星探査機を「IKAROS」って名づけたのにもビックリした。 目的を達成する前に落ちちゃいそうでゲンが悪くねぇ?って思ったりもしましたが… JAXAの方はイカロスに「勇気」っていう意味合いを持たせているそうで… 同じ物語に対して色々な受け取り方があるもんだと思いました。
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一見「どこが怖い絵?」と思う絵を取り上げ、時代的背景や描かれているものの意味を解説してくれ、怖さを知るシリーズ。 なるほどというポイントが多く、今回も面白かった。
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一巻を立ち読みで少し読んで、面白かったので次に見かけたこれを買ってみた。 これは好みだけど、作者の文体のせいでこじつけがましいと感じる箇所がいくつか。あとがきに書いてたことは共感。
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誰もが一度は目にしたことのある有名な西洋絵画に秘められた恐怖、憤怒、怨念、悲哀、エロス、頽廃‥etc、ドロドロとした人間の本性を、描かれた当時の歴史的背景や画家や依頼主の置かれていた社会的環境まで解き明かすことで、絵画鑑賞の面白さを倍増させてくれた名エッセイの完結編。
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ルーベンス「メドゥーサの首」は気持ちわる!レーピン「皇女ソフィア」は怖いというかイカツイ・・て思ったけれど「怖い絵」にくらべてぱっと見で恐怖を感じる絵が少なくよかった◎ 有名ボッティチェリ「ヴィーナスの誕生」 ベックリン「ケンタウロスの闘い」 ホガース「ジン横丁」...
ルーベンス「メドゥーサの首」は気持ちわる!レーピン「皇女ソフィア」は怖いというかイカツイ・・て思ったけれど「怖い絵」にくらべてぱっと見で恐怖を感じる絵が少なくよかった◎ 有名ボッティチェリ「ヴィーナスの誕生」 ベックリン「ケンタウロスの闘い」 ホガース「ジン横丁」 絵は好きではないけれど、背景が興味深かった。 とくに「ジン横丁」は絵画と作成時の時代情勢は密接に繋がっていることを強く感じた。「ビール街」と対比してるのもおもしろい。 表紙のフュースリ「夢魔」 アンソール「仮面にかこまれた自画像」 は背景も含め好き。シーレ「死と乙女」もよい。 好きな絵一番はフーケ「ムーランの聖母子」!なんと斬新、約590年前に書かれたとは思えぬ色使い。 2も読むかな。
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ボッティチェリ「ヴィーナスの誕生」、レーピン「皇女ソフィア」、伝レーニ「ベアトリーチェ・チェンチ」、ヨルダーンス「豆の王様」、ルーベンス「メドゥーサの首」、シーレ「死と乙女」、伝ブリューゲル「イカロスの墜落」、ベラスケス「フェリペ・プロスペロ王子」、ミケランジェロ「聖家族」、ドラ...
ボッティチェリ「ヴィーナスの誕生」、レーピン「皇女ソフィア」、伝レーニ「ベアトリーチェ・チェンチ」、ヨルダーンス「豆の王様」、ルーベンス「メドゥーサの首」、シーレ「死と乙女」、伝ブリューゲル「イカロスの墜落」、ベラスケス「フェリペ・プロスペロ王子」、ミケランジェロ「聖家族」、ドラクロワ「怒れるメディア」、ゴヤ「マドリッド1808年5月3日」、レッドグレイヴ「かわいそうな先生」、レオナルド「聖アンナと聖母子」、フーケ「ムーランの聖母子」、ベックリン「ケンタウロスの闘い」、ホガース「ジン横丁」、ゲインズバラ「アンドリューズ夫妻」、アミゴーニ「ファリネッリと友人たち」、アンソール「仮面にかこまれた自画像」、フュースリ「夢魔」 私はこの3巻目がいちばん面白かったです。
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