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女生徒 の商品レビュー

4.1

151件のお客様レビュー

  1. 5つ

    51

  2. 4つ

    45

  3. 3つ

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2016/06/07

初めの何話かは面白かったのですが、次第に怖くなってきました。女を書く太宰、太宰の書く女。どちらにしろ女以上に女な描写ではっとさせられます。こわいなぁ。でももっと読んでみたいなぁというのも少し。

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2015/09/16

色とりどりな女達にまつわるお話し群。アイタタ…な女にいい加減にしろ!とうんざりしたり、いつかの自分とどこか被る女にまたイタタ…。 女生徒、葉桜と魔笛、皮膚と心、おさん、饗応夫人、など。

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2015/05/23

一貫した女でした。私より女女しく、男性から見た女のようでもあります。年齢や時代が違っても、これは変わらないのかしらと思います。病や狂人のようになっていくのは、人間のおかしさで、喜劇なところです。堕ちていく女は美しいと、どうして感じるのでしょうか。 私はどうしてなのか女女しい女が苦...

一貫した女でした。私より女女しく、男性から見た女のようでもあります。年齢や時代が違っても、これは変わらないのかしらと思います。病や狂人のようになっていくのは、人間のおかしさで、喜劇なところです。堕ちていく女は美しいと、どうして感じるのでしょうか。 私はどうしてなのか女女しい女が苦手です。登場してくる女達にも惹かれにくいので、頑張って読んでいました。女に生まれてよかったとは思います。女々しいところが良くもあり悪くもあるのです。大好きで大嫌いな自分と向き合ったようでした。

Posted byブクログ

2015/01/16

百円札を擬人化させたような「貨幣」が印象的。 或る意味時代の先をいっていたのかもしれない。 解説の「男が女の文体で~」のくだりは興味深い。 所々に見られる当時の女性に対する目が、 現代と大きく違っていることを実感させられる。 二十八でおばさんって、ねぇ。

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2014/12/09

太宰治ワールド満載。太宰作品でよく使われる言葉「いやらしい」がとても当てはまる作品かなと思います。この作品に登場してくる女性をうがった考え方と捉えるか自分を持っている人と捉えるかで見方が変わってくるのかなと感じました。

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2014/07/21

「きりぎりす」と同じ話がいくつか入っていますが、女学生がどうしても読んでみたくて購入。 きりぎりすよりもさっぱりした話が多く、清涼感のある読み心地でした。 題になっている女学生ですが、畳みかけるようにパタパタと言葉が連なっていて、女学生が世界のよしなしごとに興味がある様や若々しい...

「きりぎりす」と同じ話がいくつか入っていますが、女学生がどうしても読んでみたくて購入。 きりぎりすよりもさっぱりした話が多く、清涼感のある読み心地でした。 題になっている女学生ですが、畳みかけるようにパタパタと言葉が連なっていて、女学生が世界のよしなしごとに興味がある様や若々しい様子を連想させました。 どことなく幼く、だからこそ真っ直ぐに自我を捉えようとする女学生。美しく生きたいと願う思春期の明るい部分がきれいにまとめられていました。

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2014/05/17

燈籠・女生徒・葉桜と魔笛・皮膚と心・誰も知らぬ・きりぎりす・千代女・恥・待つ・十二月八日・雪の夜の話・貨幣・おさん・饗応夫人 彼はいつも「どう在ることが美しいのか」を考えているように感じる。作中に使われた清貧という言葉がそれをよく表している。理想主義、その通りだ。しかし内省にお...

燈籠・女生徒・葉桜と魔笛・皮膚と心・誰も知らぬ・きりぎりす・千代女・恥・待つ・十二月八日・雪の夜の話・貨幣・おさん・饗応夫人 彼はいつも「どう在ることが美しいのか」を考えているように感じる。作中に使われた清貧という言葉がそれをよく表している。理想主義、その通りだ。しかし内省において決して逃げることをしない彼の態度には、傲慢さがない。それが多くの人の共感を得るのかもしれないと、月並みなことを考えた。 理想を持つことで真っ直ぐに歩けない人は、私にはどうしたって愛おしい。

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2013/10/18

たまたま家に太宰治の本があり読んでみた。読む前と読んだ後のテンションの差がある。自分でも本を読んでこんなことあるんだ…ってくらい気持ちが落ち込んだ。一番おもしろかったのは「紙幣」。ずっしりきたのは「おさん」。 もう一冊太宰治の本、人間失格が家にあるけどちょっと今読むのはやめておく...

たまたま家に太宰治の本があり読んでみた。読む前と読んだ後のテンションの差がある。自分でも本を読んでこんなことあるんだ…ってくらい気持ちが落ち込んだ。一番おもしろかったのは「紙幣」。ずっしりきたのは「おさん」。 もう一冊太宰治の本、人間失格が家にあるけどちょっと今読むのはやめておく…

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2013/07/06

表題作について。現代だったら「むかつく」の一言で済ませてしまう微妙な感情をすごく絶妙に文章するなぁ、と感動。太宰先生の言葉はわかりやすいしツルッと入って来る。 短編ひとつひとつの後味は悪いですが、他の作品集を読むと暗いだけじゃなくて、染みてきます。んん上手く言えない。 太宰先生の...

表題作について。現代だったら「むかつく」の一言で済ませてしまう微妙な感情をすごく絶妙に文章するなぁ、と感動。太宰先生の言葉はわかりやすいしツルッと入って来る。 短編ひとつひとつの後味は悪いですが、他の作品集を読むと暗いだけじゃなくて、染みてきます。んん上手く言えない。 太宰先生の作品がやっぱり好きです。

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2013/12/25

手癖の悪い女学生、死期が間近に迫った妹を持つ姉、夫に対し嫌気が差した妻、自信家でオレ様な兄を持つ妹、意見が言えず気苦労の多い主人を持つ家政婦-様々な立場にある”女性”の告白体で書かれた14の短編集。 どの作品も惹かれるものばかりだったけれど、表題の作品『女生徒』では、思春期なら...

手癖の悪い女学生、死期が間近に迫った妹を持つ姉、夫に対し嫌気が差した妻、自信家でオレ様な兄を持つ妹、意見が言えず気苦労の多い主人を持つ家政婦-様々な立場にある”女性”の告白体で書かれた14の短編集。 どの作品も惹かれるものばかりだったけれど、表題の作品『女生徒』では、思春期ならではの多感な少女の心情が生き生きと描かれている。大人に近づく歯がゆさ、母親との距離感、周囲への反発、自分が何者か不透明な虚無感。周りの全てが煩わしいと思っているかと思えば、次の瞬間美しい夕空を見上げて感動する。そんな気持ちのムラが奔放で、旺盛で、まぶしく見えた。 太宰治作品の印象を覆すも良し。女って良いなぁと、ほくそ笑むも良し。魅力的な1冊でした。

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