八朔の雪 の商品レビュー
あまり好きでないはずの時代劇なのに、これはすっと心の中に入ってきた。主人公があまり美人でなくて健気で、周りの人たちが手をさしのべる様子が、あまりわざとらしくないからだろうか。 切った張ったではなく、料理を中心とした物語は、実においしそうでいい。上方の味と江戸の味、という大き...
あまり好きでないはずの時代劇なのに、これはすっと心の中に入ってきた。主人公があまり美人でなくて健気で、周りの人たちが手をさしのべる様子が、あまりわざとらしくないからだろうか。 切った張ったではなく、料理を中心とした物語は、実においしそうでいい。上方の味と江戸の味、という大きな枠がはっきりしているから、物語に説得力がある。主人公がどこで手こずり、どこで成功するかに説得力があるのだ。 考えてみれば、「包丁人味平」とか「ミスター味っ子」といった料理漫画と同じ構造なのだと思う。卑怯な手を使う敵役が登場したあたりで、まさにそのままじゃないか、と笑いたくなってしまった。 ただ、全体としてほんのりとした味わいがあって、そこがなかなかいい感じで、シリーズとしても先が読みたくなる作品である。高い評価を受けているだけのことはある連作短編集である。
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これは泣かされる・・・。 主人公・澪のまわりの人々が、みんな優しい。 澪の料理は、江戸時代の料理なので、現代の料理からすればシンプルなものばかりである。しかし、その(いまの我々が当たり前だと思っている)シンプルな料理や法則を発見するまでの澪の苦悩が細やかに描かれている。
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自分で食べるというより、心をこめて作ったものを誰かに食べてもらいたくなった。 真摯な思いはちゃんと伝わるはず。
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心太、鰹飯、粕汁… じゅるり。 帰りの電車の中で読むとおなががすいて危険てす! 主人公が不幸を背負いすぎでびっくりします。
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2010年8月13日購入 NHKの週刊ブックレビューで 料理が小説の中に出てくると聞いて読んでみたいと思っていたら ブックオフに置いてあったので迷わず購入。 2010年9月2日追記 とにかく美味しそうである。 読んでいると口の中に唾が湧き出してくる。 どうにも料理が食べたく...
2010年8月13日購入 NHKの週刊ブックレビューで 料理が小説の中に出てくると聞いて読んでみたいと思っていたら ブックオフに置いてあったので迷わず購入。 2010年9月2日追記 とにかく美味しそうである。 読んでいると口の中に唾が湧き出してくる。 どうにも料理が食べたくなる。 習おうかしら・・・。 上方と江戸の料理の違いなんかも興味深い。 いずれドラマ化されるんだろうなと思う話の作りである。
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澪の料理に対する真剣な姿勢が素敵。周りの登場人物もみんな素敵。ページをめくると出汁の匂いがしてきそうで、お腹が空きます。
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みおつくし料理帖第一弾。いい味だなぁぁぁ。野江との逸話もわかったし。このシリーズ、必読になりそうです。続編の「想い雲」も早く読みたいぞ・・図書館の予約やめて自腹で買おうかな。
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よみやすい文章でした。 まだまだ若い主人公が奮闘するお話ですが、周囲の人たちとともに成長していく話。"人情"っていうものを教えてくれます。 江戸の様子もよく知れておもしろかった。
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ほんわかと流れる空気と澪を取り囲む登場人物たちのあったかさに胸がきゅぅとなります…! 彼らが置かれている・過去に体験している境遇は、生易しくはないのだけれど、料理や人と向き合って悩みを解決していっているように、苦しみをはるかに凌駕して優しく包み込んでくれている気がする。というわけ...
ほんわかと流れる空気と澪を取り囲む登場人物たちのあったかさに胸がきゅぅとなります…! 彼らが置かれている・過去に体験している境遇は、生易しくはないのだけれど、料理や人と向き合って悩みを解決していっているように、苦しみをはるかに凌駕して優しく包み込んでくれている気がする。というわけのわからない感想を書き連ねつつ。 何と言っても、出てくる料理がおいしそう!とくに茶碗蒸しのとろとろ感といったらないです。食べたい! 小松原様気になるっ!
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時代物は良いねぇ。 たまに泣かせる節があって、電車の中で読むのにはちょっと危険かも。 とろとろ茶碗蒸しを食べてみたい!
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