弁護側の証人 の商品レビュー
ずいぶん前に読んだはずなのだが、どんなのだったか全く忘れてしまってた。名作としてよく名前が挙がり復刊もされたこととて、どれどれと読んでみた。 なるほどねえ。道尾秀介の原点はこれでしたか。解説を読んで納得。こういうものが書きたいんだね。でも今となっては道尾秀介の方が数段上。わかっ...
ずいぶん前に読んだはずなのだが、どんなのだったか全く忘れてしまってた。名作としてよく名前が挙がり復刊もされたこととて、どれどれと読んでみた。 なるほどねえ。道尾秀介の原点はこれでしたか。解説を読んで納得。こういうものが書きたいんだね。でも今となっては道尾秀介の方が数段上。わかってて構えて読むのにストンとだまされる。この作品の方は、最初の数ページで仕掛けが見えてしまった。それは別に私が鋭いからではなくて(残念ながら)さんざんその手でやられてきたからなのであった。特に道尾秀介に。ちょっと皮肉かな、いやいやこれは最高のリスペクトかも。 昔のサスペンスドラマを見ているような感じで妙な懐かしさがある。出てくる人たちが、悪人も含めてどこかしらかわいげがあるように見えるのは、いまどきのダークなお話に慣れきってしまったからなのか。
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ひらがなの多い文体が印象的。 今、色んなミステリを読んだあとだから、そんなにびっくりすることもないが、1963年当時なら相当キレのいい上質なミステリだったのだろうと思う。
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名作の復刻ということで購入 設定や文章の古さを横においておけば、トリックが素晴らしいミステリーではある。 ただし小説として面白いかと聞かれると難しい所。爽快感にかける解決なんだよなあ。
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うーん、普通。47年前の作品ってことを考えればすごいけど、現在では割とポピュラーなトリックでした。隠れた名作という紹介が期待感を煽ったか…
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う~む。ネタバレしないようにこういう作品の感想を書くのは難しいなあ。どちらかというと手品の部類かな。あっ!というよりも、ああ?っていう感じだったかな。広告コピーが悪いのかもしれない。 そういうのを抜きにして、物語の構成や流れは面白い。
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4月5日~8日 ヌードダンサーのミミイ・ローイこと漣子は八島財閥の御曹司・杉彦と恋に落ち、玉の輿に乗った。しかし幸福な新婚生活は長くは続かなかった。義父である当主・龍之助が何者かに殺害されたのだ。真犯人は誰なのか?弁護側が召喚した証人をめぐって、生死を賭けた法廷での闘いが始まる。...
4月5日~8日 ヌードダンサーのミミイ・ローイこと漣子は八島財閥の御曹司・杉彦と恋に落ち、玉の輿に乗った。しかし幸福な新婚生活は長くは続かなかった。義父である当主・龍之助が何者かに殺害されたのだ。真犯人は誰なのか?弁護側が召喚した証人をめぐって、生死を賭けた法廷での闘いが始まる。「弁護側の証人」とは果たして何者なのか?日本ミステリー史に燦然と輝く、伝説の名作がいま甦る。
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取り合えず読みづらい。 あれ?これって外国ミステリーの翻訳だっけ?と作者を見直したところから始まった。 特にひっかかるところもなく終了。 評判が良かったので読んでみたけれど、 初版当時からすれば評判が良かった。ということなんだろうか…。
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昔は衝撃作だったのかなぁ? なんかもうこの程度では衝撃を受けなくなってしまったかもしれない… これはミステリーのインフレなんだろうか。 え、そっちだったの!?っていう全編を通じてなされた叙述トリックはなかなか見事だったけど。 それとももしかすると単に自分の読解力がないだけかもしれ...
昔は衝撃作だったのかなぁ? なんかもうこの程度では衝撃を受けなくなってしまったかもしれない… これはミステリーのインフレなんだろうか。 え、そっちだったの!?っていう全編を通じてなされた叙述トリックはなかなか見事だったけど。 それとももしかすると単に自分の読解力がないだけかもしれない。(汗) ただ個人的に、この本には他の本に見られないスゴくいいことがあった。 情景描写や感情表現に雑草のような草が何度も使われてるのが画期的。 ニセアカシアはまだメジャーだろうけど、感情を表現するのに「イノコズチの青い実のように」とか、これはなかなか使えないぞ。 偉い! よって★1個プラス。
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ミステリーだからあんまりこういうレビューを書くのもどうかと思うのだけれど、これはあんまりにもまんまと騙されたので書いておこう。 当たり前だけど、ミステリーっていうのは作者に読者が試されているわけで、その駆け引きにどう応じるかでその作品への対応が変わってくるんだと思う。 トリ...
ミステリーだからあんまりこういうレビューを書くのもどうかと思うのだけれど、これはあんまりにもまんまと騙されたので書いておこう。 当たり前だけど、ミステリーっていうのは作者に読者が試されているわけで、その駆け引きにどう応じるかでその作品への対応が変わってくるんだと思う。 トリックを見破れば駄作だし、あ、と思わせられたら傑作になる。その辺、ミステリーって感性以上に個人差のある評価がされると思う。 その点、この作品で「駄作だなあ」って思う人は一体どれくらいいるんだろうって思う。 ハッキリ言ってトリックそのものはあんまり重要じゃない。最後の最後で読者に『参った!』って言わせられるかが勝負。 そうなったら、この作品の場合は作者の独り勝ちだろう。 私は土俵にすら上がれなかった。 悔しい。物凄く悔しいけど、好きだ。
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幻の名作の再版、と巷で話題である。小泉喜美子さん。学生の頃購読していた『翻訳の世界』で彼女についての記事があり、ウィットにとんだ素敵な女性だったのだな…と思った覚えがあります。クレイグ・ライスの翻訳が印象的だった。文章が流麗で、翻訳調なのが面白い。肝心の中身は?あまり話すと興ざめ...
幻の名作の再版、と巷で話題である。小泉喜美子さん。学生の頃購読していた『翻訳の世界』で彼女についての記事があり、ウィットにとんだ素敵な女性だったのだな…と思った覚えがあります。クレイグ・ライスの翻訳が印象的だった。文章が流麗で、翻訳調なのが面白い。肝心の中身は?あまり話すと興ざめなのでノーコメント。まっさらな気持ちで読むことを勧める。読むべきか、と聞かれたら、読んだらいいでしょう、と答えます。
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