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ぼくのメジャースプーン の商品レビュー

4.2

1258件のお客様レビュー

  1. 5つ

    459

  2. 4つ

    461

  3. 3つ

    215

  4. 2つ

    24

  5. 1つ

    7

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2009/10/07

7月12日読了。辻村深月の4作目の作品で、他の著書にも登場するキャラクターが多数登場しているのだとか。なんとなくファンタジックなタイトルや、前半の学校でうさぎを飼育する少年少女の純粋さ・友情の描写からなーんとなく先を予想しながら読んでいくと、この展開には驚かされた。「力」を巡る禅...

7月12日読了。辻村深月の4作目の作品で、他の著書にも登場するキャラクターが多数登場しているのだとか。なんとなくファンタジックなタイトルや、前半の学校でうさぎを飼育する少年少女の純粋さ・友情の描写からなーんとなく先を予想しながら読んでいくと、この展開には驚かされた。「力」を巡る禅問答のようなやり取りはくどく冗長にも思えるが、このお話には必然の展開か。理不尽な悪意に人はどう対応・適応すればよいのか?復讐は何も生まないと分かっていても、泣き寝入りすることは正しいことなのか?人のために何かをするということと、自分のために何かをするということの違いはどこにあるのか?など、なんとも考えさせられる作品だ。いろいろあってのラストにほんのり希望が残されているのが救いだが。

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2009/10/04

主人公である「ぼく」は少し変わった力を持っている。でも母親から力を使うことは禁止されている。 ある時、「ぼく」の学校で事件が起こった。そのせいで「ぼく」が尊敬している女の子が心を閉ざしてしまった。 「ぼく」は犯人に会う決心をする。そこで力を使うために。そして「ぼく」は面会の日まで...

主人公である「ぼく」は少し変わった力を持っている。でも母親から力を使うことは禁止されている。 ある時、「ぼく」の学校で事件が起こった。そのせいで「ぼく」が尊敬している女の子が心を閉ざしてしまった。 「ぼく」は犯人に会う決心をする。そこで力を使うために。そして「ぼく」は面会の日までの一週間、同じ力を持つ先生のところへ通うこととなったが・・・。 メインは「ぼく」と先生の会話なんですが、結構考えさせられます。結局答えのでない問いで、著者も答えなど出してないんですが、自分だったら、と考えることが大事なのかもしれません。 著者の話はどこかに謎かけと仕掛けがあるんですが、今回も上手い具合に入っていました。書き方が一人称だから意図して隠しやすかったのかもしれませんが。 分厚めの本ですが、読みやすいので一気に読めました。

Posted byブクログ

2009/10/04

小学校のうさぎが惨殺されて、発見者の女の子が PTSDで苦しみ、「ぼく」は自分の「力」を使い 復讐する事を考えます。 その為に相談に乗ってくれる大学教授が 「子どもたちは夜と遊ぶ」の秋山先生です。 軽く出てくるだけかな?と思っていたら、なかなかに メインの登場人物でした。 秋...

小学校のうさぎが惨殺されて、発見者の女の子が PTSDで苦しみ、「ぼく」は自分の「力」を使い 復讐する事を考えます。 その為に相談に乗ってくれる大学教授が 「子どもたちは夜と遊ぶ」の秋山先生です。 軽く出てくるだけかな?と思っていたら、なかなかに メインの登場人物でした。 秋山先生と「ぼく」が、ウサギ殺しの犯人へ 対する罰を考えて話し合っているのがほとんどでしたが 読んでいてたくさん考えさせられました。 小学4年生の男の子の一人称で書かれていて読みやすいのに、 中にある内容は、とても重かったです。 人物像も丁寧に作られているので、感情移入しやすいです。 「ぼく」の考えた「力」の使い方はかなり衝撃でした。 でもこの力、よく考えられているなぁと思います。

Posted byブクログ

2009/11/30

特別な「力」を持っている小学4年生のぼく。ある日、ぼくの通っている学校で悲惨な事件が起こる。ぼくの幼なじみ、ふみちゃんは事件のショックのあまり心を閉ざし、言葉を失った。彼女のために、ぼくが犯人に対して出来ることは…。犯人と向き合うために考え続けるぼく。命の尊さ、罪の重さ、復讐の意...

特別な「力」を持っている小学4年生のぼく。ある日、ぼくの通っている学校で悲惨な事件が起こる。ぼくの幼なじみ、ふみちゃんは事件のショックのあまり心を閉ざし、言葉を失った。彼女のために、ぼくが犯人に対して出来ることは…。犯人と向き合うために考え続けるぼく。命の尊さ、罪の重さ、復讐の意味…ぼくの視点を通じて、重要な哲学を突きつけられ、考えさせられる本です。「せんせい、人間は身勝手で、絶対に、誰か他人のために泣いたりできないんだって本当ですか」…自分の中で何を善とし、何を悪とするか、それを計れるのは、自分だけ。この本との出逢いを通じて、辻村深月の小説にとても興味を持ちました。

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2009/10/04

不思議な力をもつ10歳の少年が、衝撃の事件で心を壊した幼馴染の少女を助けようとする話。 一言でいえばこうなるのか。 10歳ってこんなだっけと思わなくもないが、ところどころ涙腺が緩む。

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2011/07/21

辻村深月さんの本が気になってたのですが上下とある長編が多くて躊躇してました。分冊になってなかったので読んでみました。他の作品も読んでみたいと思いました。

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2011/01/07

 犯した罪と、その罰の重さとか 人間の命の重さとか動物の命の重さとか 考えると心がきゅーって小さくなって 出来るだけ私が普段、考えないようにしていってるような そんなことを改めて真っ直ぐに目を向けさせてくれた本です。 そういう難しいことを1人の少年の視点から 鮮やかに描いてくれる...

 犯した罪と、その罰の重さとか 人間の命の重さとか動物の命の重さとか 考えると心がきゅーって小さくなって 出来るだけ私が普段、考えないようにしていってるような そんなことを改めて真っ直ぐに目を向けさせてくれた本です。 そういう難しいことを1人の少年の視点から 鮮やかに描いてくれることで なんだかすごく落ち着きます。 何度も何度も読み直しては泣きました。 これを読んだら必ず心が強くなります。

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2009/10/07

2009/5/26 再読。 2回目なのにあそこでは衝撃で涙が滲むし、あそこでは健気さに涙が滲む。ウルウルし通しですよ。 痛々しかったり腹が立ったり救われたり心の中が忙しい。 大好きな作家。 読み終わって人に貸したのでその人の反応も楽しみ。

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2009/10/04

この文庫版は購入したものの未読だが、ノベルズ版のはよかったのでこちらもとりあえずは5つ★で。 以下、ノベルズ版のレビューをば。 「これはかなり心を揺さぶる作品。 著者の情景描写は巧みで、どんどん作品の世界に引き込まれていく。 人間の心理の描写も非常にうまくなされている。 こ...

この文庫版は購入したものの未読だが、ノベルズ版のはよかったのでこちらもとりあえずは5つ★で。 以下、ノベルズ版のレビューをば。 「これはかなり心を揺さぶる作品。 著者の情景描写は巧みで、どんどん作品の世界に引き込まれていく。 人間の心理の描写も非常にうまくなされている。 この作品には多様な価値観ががちりばめられている。だが、それらのどれが正しくてどれが誤っているとは明言されない。 その中をただひたすら素直な主観と他人の主観や客観が併走し、時にはぶつかる。 そうして主人公は一週間、この正解のない答探しを主体的に闘っていく。 人間の価値観に絶対的に正しいものはない。 その中でいかにして自分の価値観を見出していくか。その見出したものに自分がどれだけcommitするか。 いかにその自分の価値観を相対的に見ていくことができるか。 僕は主体的に生きていくことについて考えさせられた。」 URL:http://booklog.jp/users/aobuchi/archives/4061824783

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2009/10/04

読み始めた時は 主人公が子どもだったので あまり感情移入はできないかなと思ってたんだけど、 やっぱり辻村さんはすごいっす。 移入はしなかったけど、 やっぱりのめりこまされた。 他の作品ともリンクしている部分があってそれも楽しめる。 読んだあと、そのリンクしている作品をもう一度読み...

読み始めた時は 主人公が子どもだったので あまり感情移入はできないかなと思ってたんだけど、 やっぱり辻村さんはすごいっす。 移入はしなかったけど、 やっぱりのめりこまされた。 他の作品ともリンクしている部分があってそれも楽しめる。 読んだあと、そのリンクしている作品をもう一度読みたくなります。

Posted byブクログ